アクション南部長官(F 10話)

|2010/7/17(土曜日)-22:55| カテゴリー: F, 考察や議論など
| コメントする

 F10話「危うし!ガッチャマン基地」は、アクション南部長官を堪能できる回です。
 ヴィッテンドルフに操られた南部長官と諸君で銃撃戦、という展開なのですが、シナリオと演出の違いでなかなか興味深いことがわかったので、まとめてみます。
 まず、シナリオデータはこちら

 本編では、日が暮れた直後くらいにISO本部前からヘリで飛び立つ南部長官&係官ですが、シナリオでは早朝出かけることになっています。
 本編では、射撃訓練場で甚平がブレスレットを落として壊すシーンがあります。ここで壊してしまったため、夜、甚平は部屋でブレスレットの修理をすることになり、その時、南部長官を操っている針の影響でブレスレットが赤く光ることがヒントになって、後で南部長官を操っている眼鏡の異常に気づく、という展開になります。一方、シナリオでは、甚平がブレスレットを壊すシーンがありません。このため、南部長官が起きだして暴れ始めた時、甚平は寝ています。南部がお父さんだったら……のような、ほのぼのとした内容を寝言で呟いています。
 格納庫で暴れる南部長官が、梁の上に飛ぶシーンは演出で追加されたもので、シナリオにはありません。派手な演出のおかげて、さらにアクション南部君を楽しめる結果になっています。
 シナリオの銃撃戦のシーンは、積極的に南部長官に銃を向けるのが健とジョー、南部長官をかばうのが甚平、という役割です。本編では逆で、撃つのを躊躇うジョー、手出しできずに肩をかすって撃たれる健、眼鏡の異常に気づいた甚平と南部長官で一対一の銃撃戦をしており、シナリオとは逆の役割が振られています。
 最後に眼鏡を飛ばすシーンですが、シナリオではスワロートップで南部長官の眼鏡を狙って落とし、蔓が裂けて針が出る、となっています。つまり眼鏡は破損するんですね。本編では、甚平が銃で眼鏡を撃ち落とします。針はくっついていますが、眼鏡は無傷です。やたら頑丈な南部長官の眼鏡は、演出さんによるものでした(笑)。
 射撃訓練場で、甚平だけが銃ではなくスワロートップで遊んでいたので、南部長官を救うのもスワロートップにした、というのが脚本の意図だったのかもしれません。ただ、一対一の銃撃戦の方が派手で燃える展開ではないかと思います。

 シナリオでは、基地に入る際にX線検査があることになっていて、検査をすっ飛ばした南部長官が鴨技師長に説教(!)されています。このシーンは本編ではカットされています。このシーンがあったとしたら、検査をしても、検査に引っかからないほど小型の機械で本人が操られるということになり、厳しい検査すらすり抜けさせるギャラクターの恐ろしさがより一層際立ったことでしょう。また、鴨に言われて素直に従う南部長官という、決めたことは守るという姿勢を演出することもできたかと思います。長官だからといって自分を特別扱いはしない、というのが出ると、南部長官の魅力が増したかなぁ、と思うと、カットされたのはちょっと残念ですね。

 ガッチャマン基地の扱いについて。映像では、崖の中腹の岩が開く出入口があって、内部を繰り抜いて作った空洞内に基地の建物がある、という構造です。一方、シナリオでは、フィヨルドの中で霧に閉ざされる形で隠されているというイメージです。基地は海の上にあることが想定されていて、南部のセリフに「海のもくず」というのが出てきます。実は、後の回で、ガッチャマン基地の位置を示す地図が出るのですが、スカンジナビア半島のノルウェー海に面した地点が示されていました。地名については架空のものが使われますが、陸地の形状は現実の地球にほぼ対応しているのが、初代から続くガッチャマンの設定であることを考えると、ノルウェーのどこか、という設定は早いうちにあったと思われます。ただ、場所が海の上なのか地中なのかということについては後から決まったのかもしれません。つまり、このシナリオが書かれた時点では、脚本家に、「基地はノルウェーのフィヨルドのあたり」ということしか情報が伝わって無かった可能性があります。地中とわかっていれば「海のもくずとなる」がセリフとして出てくることはありえませんので。

 X線検査のシーンはあった方がリアリティを増したかな、と思います。この部分はシナリオの方を評価したいです。格納庫での銃撃戦は、アクション南部君を堪能させてくれる演出さんに座布団を差し上げたいです。
 



Recently:


Comments


Name

Email

ウェブサイト

XHTML: 次のタグが使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

コメント

*