メインブログの日記帳の方にも書いたのだけど、改めてこちらでもまとめておきます。

 ガッチャマンIIでは、ドクターラッフェルが総裁Xに地球のことを教えたのが、総裁Xが地球に来るきっかけになったということが明かされます。

 ガッチャマンIIのDVD-BOXのブックレットに書かれた解説には、「遡ること数年前、地球外生命体とのコンタクトを図るため、宇宙へ交信していたDr.ラッフェル。彼の呼び掛けを受信し、地球という惑星の存在を知ったXは、何らかの目的のために地球を利用しようとやってくる。」とあります。しかし、初代の戦いが終わって3年経った後、IIの戦いが始まっている(これは、企画書に明記されている)ことを考えると、数年前では時間が合わないんですよ。

 初代、II、Fが、作品世界で同じ時間軸の出来事だと考えて、検討してみましょう。

 ドクターラッフェルの設定年齢は45歳です(DVD-BOXの解説より)。IIの戦いが大体1年、初代とIIの間が3年とすると、初代の戦いが終わった時点でラッフェル博士は41歳。
 初代の戦いが開始した時、ラッフェル博士は39歳、南部博士は設定通りその時点で48歳と考えるべきでしょう。
 南部博士がレッドインパルスに頼んでホントワールに潜入してもらったのが、初代の戦いの時を基準にして14年前です。その時ラッフェルは25歳、南部博士は34歳。この時既に、南部博士が、どうもホントワールが怪しいからレッドインパルスに行って調べてもらわねば、と考える程度にギャラクターの組織が出来上がっていたのだから、総裁Xが地球に来たのはもっと前でしょう。
 映画版では、総裁Xが地球に来たのが30数年前とされています。一応これを公式設定であると考えて、一番最近である30年前にやってきたとすると、総裁Xが地球に来た時ドクターラッフェルは何と9歳の少年で、これが一番ドクターラッフェルが年長となるパターンです。ドクターどころかまだ小学生です>ラッフェル君。

 全ての元凶がラッフェル博士だといっても、これでは、小学生がコンタクトをとって異星人呼び寄せちゃったって話になっちゃいますから、責任を問える状態ではなさそうです。まあ、小学生でありながら総裁Xとコンタクトをとる時点で、一種の天才なんだろうし、末恐ろしいとも言えますが。科学者としてはある意味南部博士より強烈ですね。スタートが早いだけに。早熟の天才の度合いでは南部博士を余裕で上回りそうです。実際、サイボーグの開発や扱いでは南部博士の方が負けてましたし。

 ゲッターロボでは、設定年齢42歳の早乙女博士がゲッター線を発見したのが30年前だ、というのがありまして、「中学生の発見かよ!それ何て夏休みの自由研究?」とツッコミを入れてたのですが、ドクターラッフェルはもっと凄かった。

 小学生のくせにコンタクトをとって後のことを何も考えずに総裁Xを呼んじゃったラッフェル君のおかげで、南部博士は、親友(鷲尾健太郎氏)の家庭を破壊することになるは、途中で親友は失うは、手塩にかけて育てたジョーは一旦死んじゃうは、かと思うとジョーは当のラッフェル博士の手で勝手にサイボーグ&最終決戦兵器にされてるは……。南部博士自身も、研究を邪魔されるだけでは済まず、何度も命を狙われて、職場のISO本部は3度に渡って本部ビルが倒壊。総裁Xを倒しても、残り物のパーツである総裁Zがしつこく攻撃してきて、南部博士(ISO長官)も最後は射殺されてしまいます。

 ドクターラッフェル(しかも当時は推定小学生)のしたことが原因で、ここまで延々と酷い目に遭いまくる南部博士の人生や立場って一体……。忍者隊の諸君なんか、ラッフェル君がとんでもないことをしでかした当時、まだ生まれてもいません。というかあんたら一体どんな因縁背負ってんだよ!踏んだり蹴ったりってレベルじゃないでしょう、これは。

 こう考えるとガッチャマン三部作って、身も蓋もないすさまじいオチが用意されていたということのようです……。たかが小学生が(たぶん)出来心でやったコンタクトのせいで、人類大被害、地球は壊滅しかかるって話なのですから。まあ、SF(すごいフカシ話)としてはこれでオッケーなのかもしれません(爆)。初代の悲劇的なジョーの最期、IIのサイボーグの悲哀にパンドラ博士の悲劇、Fの健の細胞破壊……どシリアスに戦ってるのに裏側にこんなすさまじいオチがあるとは……まったくあなどれません。さすがはタツノコプロです。

 この間のReeさんのところのチャットで話題になった「タイムボカン王道復古」を通販で買ったのが届いた。
 ボヤッキーの店でコロッケ卵蕎麦を食い逃げする忍者隊が出るのは本などで見て知ってたが、チャットの時に紹介されたYouTubeに上がってる食い逃げシーンに南部博士まで一緒に登場してたので、ついついその場で購入ボタンをポチッとな……。TV版の博士萌えの真っ最中とあっては、買わないわけにはいかんがな……。
 タイムボカンもヤッターマンもリアルタイム世代なので、通しで見て爆笑させてもらいました。
 で、お蕎麦のシーンを連続キャプチャー。

 タツノッコン王国に行かなければならなくなったドロンボー一味だが、一体どこから行ったらいいかわからない。考え込んでいたら、ボヤッキーが、そういえば以前に営業してる蕎麦屋でこんなことがあったっけ……と回想を始める。その回想シーン。

 まず、最初にボヤッキーの店に来たところ。博士ったらこんな時まで律儀に設定画のポーズwwww。左手が見えないのが惜しい。
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 このあと、黙々と6人は蕎麦を食べ、席を立って店を出て行く。最後が南部博士。
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 金を払えとボヤッキーに呼び止められて振り向いた後が傑作。

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 ヒゲにお蕎麦〜〜!!!しかも効果音とともに眼鏡が光る。

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 めちゃくちゃ真面目でカッコイイのに、眼光鋭く迫力満点なのに、でもヒゲにお蕎麦(汗)。
 そのヒゲにあと何本お蕎麦を引っかけられるか、ぜひ実験させてください、博士!

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 口をあけて一本残ったお蕎麦をすすって食べる。……いいんです南部博士だから許せます少々浮世離れしてたってぜんぜんまったくOKだと思います。というか、蕎麦ぶら下げたまま店の外に出なかったあたりが、博士のこだわりでしょうか(謎)。

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 噛んでるところまでしっかり演出。さすがタツノコアニメ……

 店を出た後を、ボヤッキーが追いかけると、全員、路地に入っていく。最後は、空き地のマンホールの中へ。

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 本編では、マンホールの蓋を閉めるのはジョー(南部響子さんによるチェック)だったけど、王道復古では南部博士がマンホールの蓋を閉めています。

 OVAガッチャマンは1994年だけど、この南部博士が出てくる「ヤッターマン タツノッコン王国で同窓会だコロン」も1994年の作品。
 目一杯真面目に戦ってるOVA版ガッチャマンの南部博士よりも、お蕎麦ぶら下げてる(TV版=王道復古版の)南部博士の方がずっとカッコイイのは一体どうしてだ?こっちの博士で見たかったぞ>OVA版……orz。
 それでも、動いてる南部博士を出しておいてくれたことが嬉しいです>タツノコ。
 諸君が動いているのに、Fの結末を引きずって、南部君だけ遺影だったりしたらマジで泣けます。
 また機会があったら、こっちの南部博士を登場させてください。あー、やっぱりOVAのあの博士はちょっと……^^;)
 DVDとかブルーレイとかちゃんと買いますから……。m(_ _)m

 それはともかく、ボヤッキーの店は一応日本にあるらしいので、コロッケ卵蕎麦の380円は日本円、南部博士と諸君が食い逃げすることになったのは、彼等がタツノッコン王国の住人で、日本とは通貨が違ってたからかなぁ、なんて思ったり。向こうの通貨は「タツノコ円」かも。マンホールからこっそり出入国しているようじゃ、両替する場所も無さそうな気が。

 とりあえず、初代前半より。
 16話。メカニカの設計図を自分で作り直した南部博士、マイクロフィルムを入れたカセットを健に持って行かせます。作戦に成功して、見事にメカニカは遊園地に。その成果を、最後のシーンで、南部博士はわざわざ見に来ます。
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 完成具合を自分の目で見て、自己満足に浸っているとしか思えません。何だか、うっとり……という表情をしています。諸君から報告させれば、それで作戦終了のはずですが、どうしても自分の目で見たかったのでしょう。

 28話。見えない鉄獣を見えるようにする建物を完成させた南部博士。最後に、その姿を敵の前に現します。多分、本人はISOかどっかに居て、映像だけ送ってきたと思われます(姿が出ているのは、ドーム状の建物のかなり上なので、実物が出ようとしたら横になったような姿勢でないと出られません。
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 この時の台詞が、「ははははは、ようこそギャラクターの諸君、待っていたぞ」「さよう、私のかけた罠だ。君たちのためにわざわざこの城を造って待っていたのだ」です。南部博士、わざわざ自慢するためだけに出てきたようです。しかもこの罠、作中の時間経過から見て、かなり突貫工事で作った代物のはずです。それなのに、自分が出られるようにする機能を忘れずにつけておく南部博士、こだわり方が常人とは違います。もちろん、罠の動作具合は、きちんと双方向でモニターしていたに違いありません。

 42話。諸君が書き割りのセットで囚人達を騙して見事に元の刑務所に収容した後、警備員と一緒に出てきます。

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 このシーンでは、台詞は無いのですが、セットの製作などの指揮をとっていたのではないでしょうか。どう見ても、あのセットの製作は、諸君5人だけでこなせる作業量ではありませんでしたし。これも、南部博士が現場に来る必要は全くありません。諸君に報告させれば済む話です。警備員が銃を構えているわけで、丸腰の南部博士が突っ立ってたって何の役にも立ちません。かなり上の方の安全な所に居るから良いものの、下手すりゃ真っ先に囚人に人質にとられそうです。

 とまあ、こんな具合に、南部博士自らが何かを作った時は、必ず現場に戻ってその結果を確認しに来る癖があるようです。マニアックなこだわりなのか、単に物好きなのか、おちゃめなのか……誰ですか、「放火犯かよ!」って突っ込んでるのは(爆)。いや、まあ、案外似たような心理なのかもしれませんが。

仕事中(II 20)

|2010/4/24(土曜日)-11:51| カテゴリー: II, 科学忍者隊ガッチャマン
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 IIの20話で、島が沈んだ原因を突き止めるために海底の泥の紋様を調べている南部博士より。この一連のシーンは、かっこいい南部博士を堪能できます(^-^)。
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 画面を見つめる鋭い表情が素敵です。

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 ふと顔を上げてもやっぱり頭の中は紋様を調べることで一杯。やっぱりこうでないと謎は解けないですよねぇ。

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 ところが、窓の外を見て、Gタウンが予定と違うところを進んでいることに気付く。ちょっと眉を寄せて不審がってる様子もナイスです。

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「進路を間違ってはいないか。海底の様子からするとここは、F103海嶺のあたりだ。予定進路とは大幅にずれている。コースをチェックしたまえ」
 インカムで即座に指示。海底の地形を見ただけでどのあたりを進んでいるかわかるあたり、さすが南部博士です。地形の探査もあらかじめくまなくやってるんでしょうねぇ。
 ところが、司令室からはレーダーの通りに進んでいるという返事が。

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 もう一度窓の外を見て確認。

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「ん?外を見たまえ。レーダーの点検を急げ!」
 再びインカムで指示。
 この後のシーンで、司令室にも窓はちゃんとあって、外の様子が見えることがわかります。

 予定通りの進路じゃないとわかったときの反応の早さも、レーダーと現実の居場所が食い違っているとわかって即レーダーの点検を指示するあたり、やっぱり南部博士が居ないとGタウンはもたないなあ、と思わせてくれます。
 機械に頼り切りの運用って危険ですからねぇ。最後は見て確認、って大事ですよ。

 初代ガッチャマン20話。
 子犬を助けて爆発で飛んできた破片を頭に受けてしまうジョー。南部博士発案の遠心分離装置でも破片が取れず、諸君が出撃した後も寝かされていたのだけど、南部博士が目を離した隙に抜け出して出撃。諸君に向かって「ジョーは必ず助けて見せる」などと大口叩いておいて、あっさり逃げられた。
 慌てて、ゴッドフェニックスの通信装置に現れて、ジョーがそっちへ向かったと告げた時の姿がこれ。
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 心なしか作画の方にも普段の迫力が感じられず……何だか間抜けな表情で登場してます。

 次が、初代ガッチャマン103話。
 別荘に集合した諸君に出撃命令を出し、ジョーには残るように命じ、「ジョー、脳のレントゲンを撮る。診察室まで来たまえ」と言って部屋を出たとたんに車のエンジン音が。
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 慌てて部屋に引き返そうとする南部博士。
 部屋に駆け込んだ時には、既にジョーの姿はなく、窓からジョーが去っていくのを見送るしかありませんでした。
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 IIではジョーはサイボーグとなります。ドクターラッフェルが殺されてしまい、エネルギー補給ができず、IIの51話ではかなり体調が悪くなってしまいます。南部博士は何とかエネルギー補給の方法を見つけようとします。不調なジョーを南部博士のもとに残して諸君は出撃するのですが、南部博士は、またもやジョーに逃げられる。
 ニューゴッドフェニックスのモニター画面に現れて、ジョーが出て行ったことを告げる南部博士。
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 普段よりもアップで登場してます。よっぽど焦ったんでしょうか。

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大きなディスプレイからはみ出しそうなサイズで出てきています。そんなに迫らんでも……。

 ところで初代の20話は、宇宙科学研究所の遠心分離装置からの脱出、初代の103話は南部博士の別荘からの脱出ですから、おそらく両方とも地上にある建物からでしょう。ところが、IIの51話は、海底のGタウンからの脱出ですから、難易度がぐんと上がっています。体調が悪くてもそれをやってのけるジョー、初代の時に比べると、エスケープの腕前が確実に上がってきています。

 そしてFの2話。ジョーのサイボーグの体にエネルギー補給の方法の研究を続ける南部博士が、総裁Z出現の知らせに呼び出されて出て行き、戻ってみたらジョーが居ない。

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 あーどうしよう、って顔をしています。南部博士(この時は既にISO長官)が居たのは、ISO本部にある南部長官の研究室だと思われます。既に、南部博士の目を盗んで海底のGタウンから脱出する技を身に付けたジョーにとっては、ISO本部ビルからの脱出なんか、楽勝でしょう。
 ジョーが落としていったペンダントを拾いつつ、ジョーの安否を気遣う南部長官。哀愁が漂ってます。

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 でもね、南部博士、あなたジョーに逃げられたのはこれで4回目ですよ。
 こうなると、体調不良のジョーの観察を南部博士だけがしている、というのは、むしろ不安材料です。南部博士、他の仕事が忙しいのか、緊急連絡でしょっちゅう呼び出しがかかるのか、とにかく目を離した隙に必ずジョーが居なくなる。最初の1回は仕方無いとしても、4回も同じパターンでやられたのでは、ただの間抜けです。いや、ひょっとしたら、ジョーの方が、博士の抜けてる部分をしっかり把握していたということかもしれませんが。
 もうこうなったらいっそ、科学忍者ではなく、プリンセステンコーの襲名をしてはどうかとジョーに提案したくなってきます(違)。

 優秀な科学者なんだろうけど、学習能力があるのかないのか、ちょっとよくわからない南部博士です。

 この話は、アグリカの動物公園で、パンドラ博士が開発した動物の脳波解読装置を使って、動物達と意思の疎通を楽しく行っている子供達のシーンから始まります。
 パンドラ博士が現場に来ているのは、開発者なのだから当然です。しかし、南部博士までしっかり来てるんですよ。

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 パンドラ博士は実験するつもりで着替えて来てるし、場所はサファリパークみたいなところなんだから、これで合ってるんだけど、南部博士は普段のスーツのまま。しかも、パンドラ博士の実験に協力している様子もない。「パンドラ、君が発明した脳波解読装置は、なかなかの人気じゃないか」などと言ってるだけ。問い詰めたら多分、「雇い主として秘書の仕事ぶりを監督するのは当然の責務だ」とか言うんでしょうけど、どう見ても見物しにきただけに見えます。
 まあ、南部博士だって、GタウンとISO本部の往復ばっかりじゃ退屈したんでしょうけれど。でも、南部博士が出かけるとなると、忍者隊は総出で南部博士の護衛をする羽目になります。
 案の定、爆弾テロをしかけられる。甚平が気付いたものの、既に実験場所のあちこちに仕掛けられた時限爆弾が時間差で爆発し、子供達も動物たちも怪我をしてしまいます。パンドラ博士を伴って、爆発から逃れてちょっと離れた茂みに身を隠した南部博士は、今度は背後から銃で狙われる。ジョーが気付いて、狙撃者を羽根手裏剣で仕留めたので、幸い弾丸は逸れましたが、かなりきわどい状態です。

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 ジョーが遅れてたら、頭撃ち抜かれてましたよ南部博士……。
 爆弾が全部作動し、暗殺者も倒して、一応周囲が安全にはなったのですが、子供たちも動物たちも傷だらけです。特に、動物たちの被害の方が大きかったようで……。パンドラ博士は、傷ついた動物たちをGタウンに運ぶように諸君に指示します。ジョーは手遅れじゃないかと言うんですが、南部博士は、
「さあ諸君、パンドラの言う通りにしてやってくれたまえ」
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と、こんな顔して言ってます。
 しれっとした顔で言ってますが、この爆弾騒ぎ、ターゲットは南部博士ただ一人でしょう。もし、パンドラ博士だけが現場に来て実験していたのであれば、ここまで徹底的に爆弾を仕掛けられたりすることは無かったんじゃないでしょうか。
 警備の厳重なISO本部やGタウンに居れば、ギャラクターもおいそれと手は出せないのでしょうが、ちょっと普段とは違う警備が手薄な場所に出向いたとたんにこれですよ。それでも、南部博士でないと対処できないような事態が発生していたのなら、危険を承知で出かけるのもわかりますが、今回の南部博士、脳波解読装置の実験にはまったく役だっていません。見物に出てきて、テロリスト(=ギャラクター)を呼び寄せてしまい、周囲に被害を拡大しただけ。
 勘もよくて優秀なパンドラ博士、きっとわかってるんでしょうけど、さすがに自分のボスに向かって「南部博士が来るとテロの標的になって騒動が拡大するのでGタウンに引きこもって出てこないで下さい」とは言えないわなぁ。特に泣き言も恨み言も言わずに、Gタウンで動物たちを治療し、さほどの犠牲を出さずに動物たちを公園に戻してやっています。登場した時はぶっとびパンドラ博士だと思ったのですが、実はよくできた(美人)秘書でした。

 ところで、南部博士が酒を飲むシーンって無いんですよね。そういう設定(=飲むシーンは無しで)だという話もどこかで見かけましたけど……。
 でも、設定云々以前に、これだけ狙われ続けてたら、酒飲むどころじゃなかったのもわかる気がします。南部博士だって、初代の戦いの始まる前とか、初代とIIの間あたりであれば、飲みに行って羽目を外すこともできたんじゃないかと思うんですが……。しかし、ギャラクター相手に名前と地位を晒してやり合ってる間は、ちょっとでも警備の手薄なところ、変わったところに出かけた途端に狙撃か爆弾テロの標的って状態ですから、護衛無しにはバーにも行けやしない。まあ、諸君は有能だから、南部博士が飲み歩いたってきっちりガードはするだろうけど、千鳥足でクダまいてる南部博士の護衛を命がけでやらなきゃならず、しかもそれが自分達の指揮官だとなると、士気の大幅低下は確実でしょう。南部博士としてもそれは避けたいはずです。三日月基地やGタウンのどこかにある自室でなら、酒かっくらってても狙われはしないでしょう。そのかわり、いつ何時ギャラクターの動きがあって指揮を執らなければならなくなるかわからない常時臨戦態勢とあっては、酔っ払って寝てたので指示を出すのが遅れました、じゃ、今度は司令官失格の烙印を押されかねない。第一、それで遅れをとってギャラクターにしてやられました、なんてことになったら、我が身を犠牲にしてギャラクターのV2計画を食い止めたレッドインパルスに申し訳が立たないでしょう。長官になってISO本部詰めになってからは、まさか勤務先のオフィスで一杯やってくつろいでますってわけにはいかないだろうし。
 ホントにもう、健でなくたって「同情するよ」とつぶやきたくもなります>南部博士。
 ついでに「忍者隊の秘密は守らねばならん」と言いまくった理由もわかりますね。ギャラクターに対抗できる実力を持つ者として、名前と顔がバレているのはこれまでのところ南部博士だけで、諸君の正体は知られていない。名前と顔バレしたとたんにこの狙われっぷりですから、我が身の状況を考えると、秘密を守れって厳命もするでしょうよ。

 この回から、Gタウンに戻って落ち着いた感じの南部博士をもう2カット。

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 前髪を下ろすと鼻のあたりまで来そうなくらい、結構長いですね。触角頭とメガネって萌えキャラの重要な要素だと思うんですが……(それはネコミミキャラとかの話であって)コレジャナイダロという意見は承知の上で。
 それはともかく、南部博士が酔っ払ってクダまいてられるような状態だと世の中は平和だ、という結論で終わりそうです。そういうバロメーターに使われるってどうなんだ、と思わないでもありませんが。

やってみたー

|2010/4/19(月曜日)-03:57| カテゴリー: 科学忍者隊ガッチャマン, 雑記
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 「伝記ったー」やってみた。
 南部博士、名前の字がシリーズによって違ってて諸説あります。

 まず、初代の有力説の「考三郎」で。
■南部考三郎の伝記は第一章「宿命」、第二章「逃亡生活」、第三章「二度目の離婚」、最終章「愛した、だから狂った」です。
■南部考三郎博士の伝記は第一章「春 ~spring~」、第二章「カミングアウト」、第三章「父との和解」、最終章「ロシアよ、わが愛する祖国よ!」です。
 南部博士、寒い国から来た人でしたか。007シリーズの共産圏の敵役みたいなイメージが。

 次に、IIとFでの有力説「耕三郎」で。
■南部耕三郎の伝記は第一章「天才児」、第二章「スキャンダル」、第三章「あやまちを正す時」、最終章「かすかな光」です。
■南部耕三郎博士の伝記は第一章「『私じゃない!』闘い続けた16年」、第二章「君だけは」、第三章「出所」、最終章「かすかな光」です。
 最初が「天才児」のあたり、うまく表現してるのかなぁ、と。ただ、いろいろ波瀾万丈みたいです。特にFではお亡くなりなので、かすかな光って、死ぬ間際に見る人が多いというあれですか、とか。

 それ以外に登場する「孝三郎」ではどうか。
■南部孝三郎の伝記は第一章「消せない記憶」、第二章「スキャンダル」、第三章「もう一人の私」、最終章「どうしてこうなった」です。
■南部孝三郎博士の伝記は第一章「発端」、第二章「誰も信じられない」、第三章「転落」、最終章「どうしてこうなった」です。

 ちなみに私は、
■裕川涼の伝記は第一章「可愛かった子供時代」、第二章「産みの母」、第三章「そして国政へ」、最終章「星を継ぐもの」です。
■RHの伝記は第一章「落ちこぼれの私」、第二章「北海道返還の日」、第三章「新しい命」、最終章「ありがとう」です。
 北海道返還って、一体何の話なんだーっ!!

 本名でやると、
■第一章「天才児」、第二章「逃亡生活」、第三章「もう一人の私」、最終章「やすらぎ」です。
と出ました。

 とりせつったーではどうか。
■南部考三郎の取説→『目に入れないでください』『ときには叱ってください』『清涼感がなくなっても取り替えないでください』
■南部考三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『無理強いさせないでください』『少量ですが毒が含まれます

■南部耕三郎の取説→『本来の用途以外には使用しないでください』『ときには叱ってください』『なるべくかまってください』
■南部耕三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『おやつを与えるとよろこびます』『圧力をかけすぎると破損するおそれがあります』
■南部孝三郎の取説→『本来の用途以外には使用しないでください』『褒めるとよろこびます』『なるべくかまってください』
■南部孝三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『おやつを与えるとよろこびます』『あんまりつきあうとあなたの健康を損なうおそれがあります
 本来の用途って一体……?それに、毒が含まれるだのつきあうと健康を損ねるだの……。

 ところで、ガッチャマンFで南部博士はエゴボスラーに射殺されちゃいます。なので、Fの有力説の「耕三郎」で「オラは死んじまっただー」をやってみました。
■南部耕三郎さん68歳、タンスに小指をぶつけ死去。南部耕三郎さんはフリーエネルギー研究家、五度の失踪歴がある。葬儀はチベットで鳥葬。
■南部耕三郎博士さん27歳、食べ過ぎのため死去。南部耕三郎博士さんは自称ラノベ作家として知られ、「世が認めるにはあと百年かかる」が口癖。縁もゆかりもない養女が遺産を受け継ぐ。
■南部 耕三郎さん42歳、公園でナイフでさされ死去。南部 耕三郎さんはブラック企業の役員を兼任、「世が認めるにはあと百年かかる」が口癖。故人の遺志で遺産は全額ユニセフに寄付。
 スペース入れた記事で爆笑。ブラック企業て……人使い荒かったからなぁ(爆)。

 南部博士って、アニメーターによって描き方が違うので、回によってイメージが違うのですが……。見る度につついてみたいというか、触ってみたいと思うのが前髪だったり。下の図はIIの31話の1シーンから。
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 大体、真ん中かやや右より(画面に向かって左側)で分けてて、回によって違います。このシーンは真ん中で分けてますね。両側になびかせた部分って結構長くて、脇に跳ねてるんですよね。これも、回によっては、短めだったり、髪全体がそんなに跳ねずによく纏まってることもあるんですが。その跳ね具合がかわいいというか、その日の気分や表情も出てるというか、何とも不思議な味を出してる。
 やっぱりさあ、
Anoplophora_malasiaca.jpg
を思い出してしまう……(写真はwikipediaから拝借)。こいつの触角って触るとけっこういい動きするんですよ。節がしっかりしてて太くて立派な触角。子供の頃はよく触りまくって遊んだ思い出が。だから、南部博士を見てるとどうしても思い出してしまい、「その両側に跳ねてる前髪触らせてぇ〜」と。
 ついったーの画像も、前髪が両側にきっちり跳ねてるのを選んでるし。
 南部君かわいいですいろんな意味で(爆)。

 Fでは、南部博士はISOの長官に就任します。1話の途中から、諸君達は「博士」ではなく「長官」と呼び始めます。
 Fの1話はISOでの会議風景から始まりますが、早速、エゴボスラーファミリー対策が話し合われています。ナレーション曰く、

津波に襲われ壊滅した平和の殿堂、国際科学技術庁も新しく再建され、アンダーソン長官の後任として、南部考三郎博士が選任された。

 この後の会議場の、みんながざわざわ言ってるシーンで、顔も出てこない誰かが一言、

南部博士もひどい時に長官になられたもんだ

 いや全くその通り。そのまんま過ぎて思わず吹きました。この会議の途中で南部長官は電話で呼びつけられ、
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慌てて長官室に行ってみたら、エゴボスラーからの宣戦布告。その後ずっとエゴボスラー(と新生ギャラクター)対策に追われまくる日々……。
 長官になってからもずっとひどい目に遭いっぱなしですどう見ても>南部君。脇キャラの一言が真実を言い当ててたというか。

 そもそもISOに来て、南部君は何か良い目にあったのかいな、と考えてしまうわけで。
 多分、ギャラクターが表立って動き出すまでは、潤沢な予算とマントル計画室長という地位でもって、どんどん仕事が進んでハッピーだったはずですね。ギャラクターが動き出してからは、マントル計画そのものが邪魔されまくる。だからといって、ギャラクターと戦わずにスルーしようにも、勝手に向こうが邪魔しに来るからいかんともしがたい。マントル計画じゃなくて別の研究テーマをやってれば、邪魔される度合いは少なかったかもしれませんけど、ギャラクターの目的が地球を支配することではなく破滅させることである以上、ギャラクター側についたって結局は駄目なわけで、やっぱり相手するしか無かったんだろうなあ。
 長官になってハッピーかというと、どうもそうでもないみたい。我が家のようにくつろげる基地へは1回しか行けず、その1回は装置に操られて知らないうちに騒動を引き起こしてるし。宇宙パルスの謎解きだって無名の若手が先んじてたりして、科学者としても技術者としても精彩を欠いた状態で追い詰められてる感が……。むしろ現場から離れて仕事を進めづらくなっていたんじゃないかと思われる。

 初代53話「さらばレッドインパルス」より。ISOの会議場を封鎖し、一夜明けて、地球は救われたがレッドインパルスは犠牲になった、という報告を聞いて、通信機を握り締めて涙する南部博士。
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 まずもって公私混同はしない上に、困難なことになっても泣くキャラじゃない南部博士が唯一涙を見せたシーン。

「皆さん、科学忍者隊よりただ今連絡が入りました。地球は救われました。私の良き友達の犠牲によって」

 普段なら、冷徹な南部博士は「地球は救われました」までしか言わないだろうし、ISOに集まった人達に対して友人の話をしたって仕方が無いわけで、それでも思わず言わずにはいられなかったのだろう。
 この後、泣き出しそうな顔で涙を拭いながら、皆に背を向けて廊下を歩いていくシーンが続く。
 もうこれで、生きている限り南部博士はレッドインパルスのことを思い出すのだろうなあ、たとえ戦いが終わって幸せな日常が戻ってきても心に引っ掛かり続けるのだろうなあ、と思っていたのだが、Fでご本人もお亡くなりに(泣)。

作ってみました

|2010/4/17(土曜日)-23:02| カテゴリー: 雑記
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 南部博士専用サイトを作ってみました。日記帳の方でやっても良かったんだけど、あっちはダイナミック系の話題等を中心にしたいので、分けることにしました。