ぷちっ……(汗)(初代 65話)

|2010/5/30(日曜日)-23:21| カテゴリー: 初代
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 65話「合成鉄獣スーパーベム」より。
 盗まれた脳を、ギャラクターなら生き返らせることができる、と、諸君に説明している南部博士。すると、背後のモニター脇のランプが点滅して呼び出し音が。

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ん?

と振り向いた南部博士、通信装置のスイッチを入れます。

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 画面に現れたのは、アンダーソン長官。

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 こんな会話が交わされます。

アンダーソン「南部博士、今度開かれる国際科学技術庁の発表会に、亡くなられたヤマシナ博士が作ったと言われている幻のロボットが展示されることが決まった」
南部「え、本当ですか……長官、どうも悪い予感がしますが」
アンダーソン「うん。亡くなってちょうど十周忌にあたるので企画されたのじゃ。ついては、脳を盗まれるという事件が起きたばかりじゃ。科学忍者隊の諸君に警備にあたってもらいたいんじゃ」
南部「承知しました」
アンダーソン「頼んだよ、南部博士」

 この後、南部博士は、通信装置の電源をさっさとぷちっ……。普通は長官が切るまで待つのが礼儀だと思うんですが、せっかちなのか何なのか、博士はそんなことおかまいなしでした。本編を見ればわかりますが、長官の台詞が終わってからスイッチを切るまでの時間がとても短いんですよ。何かもうこれ以上長官に余計なことを言われる前に切りました、って雰囲気がひしひしと。諸君と打ち合わせの最中に割り込まれて、実は機嫌が悪かったとか?

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 その後、何事も無かったように諸君の方を向いて厳かに指令。

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いいか諸君。聞いての通りだ。しっかり見張ってくれたまえ。出動!

 よくよく考えると通信装置の仕様があんまりな件。アンダーソン長官はさすがにトップだから南部博士に呼び出しをかけられるけど、南部博士が装置のスイッチを入れないと画面に出てこれないんですね。で、通信が終わったら、南部博士の側からさっさと切ってしまう、と……。
 南部博士は、忍者隊のゴッドフェニックスの通信装置に呼ばれても居ないのに一方的に出現できるのと比べたら、この基地の通信装置の仕様って一体……。長官の命令はきっちり実行する一方で、微妙に態度がでかい南部博士に見えます(これがIIになるともっとすごい態度で、それは既に書いたのですがそのうちこっちに再録する予定です)。

 この回、南部博士は、諸君に見張りを命じただけではなく、自分も展示会場にやってきます。
 ヤマシナ博士のロボットを見つめてこんな表情してます。

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これはすばらしい……。

いや、これは」植え付けられる首の作用によって、どんな目的にでも変化するという万能ロボットだ。

実際に見るのは初めてだが、やはり噂の通り、ロボットとしては最高だ

 台詞の方もロボットを絶賛中です。

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 長官を相手にした時は用が済んだらさっさと通信機を切ってしまう冷淡な態度をとるくせに、ロボットや未確認生物が相手だとわざわざ出てきて目の色を変えて熱中する南部博士、性格も趣味もわかりやすすぎます。

コーネルノート追加

|2010/5/29(土曜日)-23:57| カテゴリー: ファンフィクなど
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 以前から作っていた、コーネルフォーマットのノートに、ISOロゴ入りのものを追加しました。マジンガーシリーズの研究所名入りもあるのですが、ガッチャマンのISOのものと分けました。
 この「南部博士専用。」のタイトル下の「ファンフィク一覧」をクリックすると、下の方にリストが出ます。pdfファイルへのリンクになっています。罫線が2重になっていたのとかを削除して、シンプルにしてあります。A4サイズの原稿なので、拡大縮小無しにB5用紙で中央に両面印刷すると、周囲の余白が無くなって、程よいレイアウトでルーズリーフができます。
 プレビューも文書カラーもCYMKにしないと色合いを勝手に変えられたりいろいろで、うまくいかないみたい。印刷はこれからチェックしますので、また修正入るかもしれません。

【追記】
 印刷してみたら、狙った色合いで出たので修正無しでいきます。

筒抜け(初代10、20、73、75話)

|2010/5/28(金曜日)-23:28| カテゴリー: 初代
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 諸君の行動が逐一南部博士に筒抜けになっている模様。

 10話「地底怪獣大戦争」。小型の蟻ロボットの大群が原子力発電所を襲います。このあたりは、まだ、バードミサイルの使用にいちいち南部博士の許可が必要でした。
 ゴッドフェニックス内の会話はこんな感じです。

ジョー「洪水を起こして押し流せばいいだろ」
甚平「どうやって?」
ジョー「ほら、発電所の先に川が流れてるじゃないか。」
健「そうか、あれをバードミサイルで壊すんだ。博士、バードミサイルで蟻を退治します。発射を許可してください」
南部「ようし」

 ようし、って博士……。蟻退治のために近くの川の堤防を壊すなどという作戦、報告がなければわからないでしょうに。原子力発電所の蟻退治ですから、うかつに使えば被害拡大は確実です。どう使うか知ってからでないとおいそれと許可なんか出せるはずがありません。なのに、確認もせずにいきなり許可しているあたり、実はこっそり諸君の会話を聞いていたんじゃないですか、博士。ゴッドフェニックス内に南部博士専用の盗聴器が仕掛けてあるのではないかという疑いが出てきました。

 20話「科学忍者隊危機一発」。子犬を助けたジョーが爆弾の破片を頭に受けてしまう回です。南部博士は、ジョーを遠心分離装置にかけますが、破片は抜けません。博士が目を離した隙にジョーは逃げ出してゴッドフェニックスに合流します。
 南部博士、

いや、たった一つだけ方法がある。

と言ってジョーを遠心分離機にかけても破片は抜けず。それでも、

ジョーは必ず助けてみせる。

と強気に出て、諸君を送り出しますが、あっさりジョーに逃げ出される。
 その上、爆発の衝撃で振り回されたゴッドフェニックスの中で、簡単にジョーの頭の破片はとれてしまいます。

ジョー「俺が助けた子犬は……」

 と、ジョーが言った瞬間、勝手にゴッドフェニックスの通信装置の画面に現れる南部博士。

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子犬は元気だ。破片さえ抜ければ、後は私が助けてみせる。科学忍者隊は5人揃ってこそ、全力を発揮するのだ。今の気持ちを忘れないでくれ。

 10話はまだ、南部博士が迂闊にも許可を出したという解釈もできますが、20話のこれはタイミングが良すぎます。ゴッドフェニックス内の会話を全部聞いていたのでなければ、ジョーの台詞に合わせて登場するなんてできないでしょう。どうやら、ゴッドフェニックス内の会話は、通信していないときでも南部博士に筒抜けと考えるしかなさそうです。
 破片が抜けた直後だと、南部博士の破片除去案が大口叩いておいて効果無しだった以上、「ゴッドフェニックスで振り回されただけで出ちゃいました」じゃあ、南部博士の立場はありません。出るに出られずタイミングを見計らっていたであろう南部博士の姿が思いやられてきます。話が子犬のことになったのですかさず登場。「後は私が助けてみせる」と、あくまでも自分で何とかしようとしてますが、問題の大部分は解決済みですよ、博士。その後のとってつけたような台詞、いかにもばつが悪いのを誤魔化しているようで、普段は厳しい南部博士が何だかかわいく見えてきます。

 73話「カッツェを追撃せよ!」。鉄獣メカを撃破した直後に、ゴッドフェニックスの通信装置に出てくる南部博士。本人は、別荘か三日月基地に居るのでしょう。

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今の戦闘シーンをビデオテープで再生するから、よく見るんだ。いいか、君たちは見落としたが、脱出用ロケットで、ベルクカッツェは北北西へマッハ2.5で逃げている。

 そのビデオ、誰がどこで撮影してたんですか、博士……。
 追跡機が飛んでる様子はありません。ということは、南部博士が、ゴッドフェニックスに搭載したカメラで戦闘の様子を全部録画し、リアルタイムで受信して、何か不審なことはないかチェックしているという結論になります。ゴッドフェニックス内の会話の盗聴疑惑といい、どうやら、南部博士は、心配性なのか完璧主義者なのか、諸君の活動の全てを把握しないと気が済まないみたいです。

 75話「海魔王ジャンボシャコラ」。竜の親父が遭難したために、竜がポカをやらかしまくる回です。
 最初に竜が遅れた時は、

もういい。済んだことをとやかく言っても始まらん。これからは気を付けてくれたまえ。

と鷹揚な態度を見せる南部博士ですが、うっかりしててタンカーと合流し損なったためにタンカーが撃沈されたときは、かなり怒っています。

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健、タンカーがギャラクターに襲われているという報告が入ったぞ。お前達は何をしているんだ!早く現場へ急行しろ、馬鹿者。

 「馬鹿者」発言は、博士にしては珍しいです。諸君が戻ってきてからも、全員を集めて叱りとばします。

馬鹿者。失敗しましたで済むと思っているのか。君らのやったことをよく考えてみろ。力の限り戦って失敗したのなら何も言わん。それが何だ、ぼんやりして到着が遅れましたじゃ話にもならん。何があったか知らんが、プライベートな問題で任務をおろそかにすることは許さん。それが科学忍者隊の宿命なんだ。世界の安全を任された私の立場にもなってみたまえ。

 確かに、戦ってしくじったり、力及ばなかったことについて、南部博士が責めたことはありませんでした。「命令を無視するな」という説教はしていましたが……。「私の立場になってみたまえ」は今回が初めてです。まあ、ぼんやりが原因なら言われても仕方がない状況ではあります。
 それでも、何が本当の原因か把握していないことに気付いたのか、南部博士は諸君の様子を立ち聞き。

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 原因が竜の親父の行方不明にあるとわかって、命令違反して出て行く健をそのまま行かせ、後から、事実上の竜の親父の救助命令を出します。

今、アマナ諸島の近くで漁船が遭難したらしいという報告が入った、諸君は直ちに救助に向かってくれ。今の君達じゃあギャラクターには勝てん。遭難した人達を救助する任務くらいが一番似合っているだろう。そのかわり、今度失敗したら承知しないぞ。いいな。

 健は、博士が話を聞いていたことに感づきますが、それはそれとして南部博士ってば何と言うツンデレ……。「べっ、別に竜の親父を救出しろなんて言ってないんだからねっ!上の空のお前らじゃ戦闘なんかできっこなくて、もう救助くらいにしか使えない役立たずってことなんだからねっ!」と頭の中で翻訳され、萌えまくりました。
 この後が、「こちら南部だ。実はギャラクターがウラン貯蔵庫を狙って行動を開始したという情報が入った」「頼むぞ……」の呟きの合わせ技。南部博士って一体どんだけ萌えキャラなんだと……。可愛すぎます南部博士。

 ツンの方は眉に皺寄せて命令するいつもの姿だとして、デレの方が諸君のやってることを全部把握しようとする方に向かうのが、何とも南部博士らしくて、見ていて堪りません。

RAH蒐集の際の注意

|2010/5/26(水曜日)-23:39| カテゴリー: 蒐集
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 メディコム・トイから、リアルアクションヒーローズのシリーズで、健とジョーが出ています。規格は、1/6フィギュアです。ヤフオクにもよく出品されています。
 私も、このシリーズを購入したのですが、1つ難点があります。バードスーツの塗料の劣化が激しいのです。スーツとマントの塗料が、健の場合は粉状になって剥がれ落ちてきます。ジョーの茶色っぽいスーツの塗料は、貼り付きがはげしくて、箱の透明ケースに一部貼り付いて剥がれたり、箱のボール紙に貼り付いたりして剥がれてしまいます。未確認生命体の研究をする南部博士並の注意を払ったとしても、衣装を傷めずに触ることは難しいのです。塗料の選択が不適切だったのではないかとさえ思えてきます。他のキャラクターのフィギュアは問題無いわけですし……。
 ところで、アメリカでは、ガッチャマンは、Battle of the Planetsとして、兵士との戦闘シーンを全面カットし、7-Zark-7というロボットが指令を出し、戦いも宇宙を舞台にするといった形で改変されて放映されました。2000年以降、新たなコミックスが出版されるなど、根強い人気です。Battle of the Planetsでは、健はMark、ジョーはJasonという名前です。このMarkとJasonの1/6フィギュアも、メディコム・トイから発売になっています。元々が同じガッチャマンですから、顔やヘルメットは同じ形で、日本版のものとは、多少色合いが違う程度です。ブーメランや銃は色違いのものが付属しています。
 米国版の衣装は、その後改善されたのか、塗料の剥がれはみられません。実際に入手して触ってみましたが、大丈夫でした。ジョーのスーツは、あの色に染めた伸縮素材なので、ぴったり感には欠け、多少安っぽい印象でありますが、安心して着せたまま動かせます。
 MarkとJasonの頭部パーツとマントとバードスーツのみが、e-bay.comで時々出品されていることがあります。1/6フィギュア同士なので、頭部パーツや衣装は、日本版と米国版で互換性があります。日本版のRAHの衣装が傷んでしまった方は、e-bay.comを見張って、スーツやマントのみの出品があった時に購入して着せ替えると、バードスタイルを復活させることができます。私は、交換用パーツとして、米国版のヘッドとスーツとマントを別途購入しました。あるいは、バードスタイルについては米国版を買って遊ぶことにし(これも、e-bay.comで入手できます)、日本版の方は、1/6フィギュア用の衣装を購入し、変身前のスタイルや普段着スタイルにして楽しむといいかもしれません。
 なお、素体のプロポーションは、日本版の方が若干足が長めでかっこ良く見えます。

 メディコム・トイさんには、できれば南部博士1/6フィギュアも作ってほしいんだけど、さすがに買う人が少なすぎて商売にならないから無理でしょうねぇ。

 さらに、68話「粒子鉄獣ミクロサターン」。
 謎の核爆発が起きた後の島に諸君を派遣する南部博士。

 国連軍の飛行機が入っただけで燃えてしまって爆発するような放射能の渦を突っ切らせるにあたって、

いや、ゴッドフェニックスならできる。

とあっさり断言します。放射能はなぜか帯の部分だけだということについても、

データーは信じてほしい。集められた全ての資料を分析したのは、私だ。

と自信満々です。こんな↓ご様子。

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 博士何だかかっこいい……。こういう時は頼りになるなぁホントに。
 この作戦は、問題は火の鳥をやった結果燃料が足りなくなることだけだ、と、補給用の調査船(空母)を待機させます。
 一方、三日月基地の場所を突き止めるために、カッツェが南部博士に扮するわけですが……。これがまた親切な指揮官を演じたために逆効果もいいところ(爆)。

ニセ南部「死の街へ君たちを送り込んだのだ。心配になって私もやってきたんだ。君たちの元気な顔を見て安心したよ。さあ、基地に帰ろう」

 準備万端整えて作戦開始した南部博士が、わざわざ出てきてこんな優しい言葉をかけるはずがありません。今回は、諸君のことを(他の作戦に比べて)特に心配もしてないでしょう。自信満々の時の南部君ってのはそういうヤツです。

ニセ南部「うん?う、いやぁ、あの島の調査方法を変えてみなくてはいかんのだ。一度基地へ戻って検討したいんだよ」
ニセ南部「いやぁ、我々だけでなく国際科学技術庁の協力も必要だ。さあ、ゴッドフェニックスで基地に戻ろう」

 「集められた全ての資料を分析したのは、私だ」と言い切って作戦開始した南部博士が、舌の根も乾かないうちにこんなことを平然と言うはずがありません。こういうことを言う羽目になったとしたら、何か相当ひどいしっぺ返しを喰らった後で、プライド傷つきまくりになってるはずです。もし言うならば、眉間に深い縦皺を刻んで拳震わせながら言うはずです。読み切ったと思った予想が外れた時の南部博士って、そりゃもうめちゃくちゃ不機嫌ですよ。南部博士がリベンジの方法を思いつくまでは近くに寄らない方が身のためって感じですから。でもそういうわかりやすいところがかわいい……。
 さすがに、健も、このニセ南部博士の態度を何となく不審がってましたけど。
 カッツェの演じた南部博士、親切過ぎる上に、本物ならば当然こだわるべきところにちっともこだわってないんですよね。ただ、普通の人の基準で見ると、付き合いやすいのはニセ南部博士の方だというのが何とも……(汗)。

何で南部博士だけ……(泣)

|2010/5/23(日曜日)-20:26| カテゴリー: 初代, 蒐集
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 68話「粒子鉄獣ミクロサターン」。
 突然、平和な島で起きた核実験の謎を探るために諸君達が出動しますが、島の周囲に放射能帯があるだけで、島には核実験の痕跡がありません。鉛でできたらしいミニ鉄獣ミクロサターンが、壊れた街の表面を覆って、放射能を防ぐとともに、無傷なように見せかけていたからです。
 放射能帯を突っ切るには科学忍法火の鳥しかなく、往復で火の鳥をやると燃料が足りなくなるので、南部博士は島の近くに補給のための調査船を待機させます。鉄獣に襲われて火の鳥で逃げ出し、衝撃で墜落……と思ったら無事に着艦していて、南部博士も来ています。ところがこの南部博士はカッツェが変装した偽者で、早く基地に戻ろうなどと言って、三日月基地の場所を突き止めようとします。無くなったはずの燃料が残っていたことから、健が気付いてブーメランでニセ南部博士を攻撃します。
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 何とか直撃を避けるニセ南部博士。

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 しかし、右頬に縦に傷が入ってしまいます。

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健「ジョー、ジュン、甚平、博士の顔をよく見ろ」
ジュン「血が流れてない」
健「鈍いぞベルクカッツェ。自分の仮面に傷つけられて気が付かぬとは、いかにもお前らしい」

 さて、こちらは、タツミムックの「検証70年代アニメーション 誰だっ!!科学忍者隊ガッチャマン」の表紙です。株式会社竜の子プロダクション監修、 2000年5月1日発行、第一刷、ISBN4-88641-501-6、定価は1500円です。現在でも、アマゾンマーケットプレイスやヤフオクに出品されていますので、入手は容易と思われます。
 出版された頃に書店で見つけて即買いしてました。その時もあれっと思ったのですが、なかなかLDを買える経済状態ではなかったり、いろいろばたばたしていて、じっくり確認するのが今頃になってしまいました。

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 キャプ画像と色合いが違ってますが、南部博士の顔に注目。
 右頬に縦に傷がありますorz。
 表紙の諸君は全員本物なのに、南部博士だけカッツェが変装した偽者です(爆)。いやもうホントにあんた誰?
 確かにこの回の南部博士はカッツェの変装なのに作画が良いからイケメンでした。しかし、よりによって表紙に偽者を選んでこなくたって……。南部博士の扱いって一体……。南部博士ファンとしては、第二刷を出すときに博士の絵を差し替えろと言いたいです。そのまま絶版になってしまったらしいので、今更クレームの出しようがありませんが。
 とりあえず、この表紙の絵を選んだ奴ちょっと来い(怒)ヽ(#`Д´)ノ

 ってか竜の子プロダクションが監修してて、表紙がニセ南部博士でいいんですかホントに。こういう、南部博士ファンを悲しませることをやっちゃったんだから、タツノコプロは責任とって、ちゃんともう一度ガッチャマンをリメイクして、今度こそ(OVA版の意味不明な格好の南部博士じゃなくて)TV版の南部博士を出してもらいたいです。

 ガッチャマンIIのオモチャで、当時ポピーが出していた「バードソーサー」というのがあります。すでにゆかりさんのところで紹介されているのですが、あまりにアレな注意書きはともかく、写真のソーサーに半分隠れるようにして、小さな冊子がついています。運良く未開封品を入手することができ、パッケージの端っこの糊をそっと剥がして、引っ張り出すことに成功しました。この冊子の中身を紹介します。

 まず、表紙と裏表紙。真ん中をホチキスで留めて二つ折りにしただけの冊子です。

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 順次、ページをめくっていきます。

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 黒い四角の中にガッチャマンのロゴマークが描かれていますが、こういう組みあわせで使われているのを見たのは初めてです。何だかワッペンのデザインみたいです。

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 やっぱり、「はくちょう」になってるし^^;)。

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 髪と髭が黒色になってる、ちょっと人相の悪い南部博士(汗)。

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 いかにも、余分なページができちゃったからとりあえず作ってみたという雰囲気の「科学忍者メモ」。

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 見開き印刷にした結果、健の顔が真ん中で別ページに分かれて、左右で色合いが違ってしまっています。残念。

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 ということで、謎だった付録本の中身が判明しました。

リアクションが楽しい(F30 話)

|2010/5/19(水曜日)-23:21| カテゴリー: F
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 F30話「忍び寄るエイリアン」。
 今回の敵は、火星出身のアメーバ状生物で、人間にくっついて窒息死させたり、人間が触ると病気を引き起こしたりする。刺激を与えると縮んでしまい、水のあるところを好んで移動する、というもの。
 謎のアメーバを退治するのが今回の作戦ということになるのだけど、南部博士のリアクションが大変に楽しい回です。

 まず、原因不明で人が死ぬという報告があり、続いて、謎の生物が原因だという報告が上がってきます。そうなると、単なるメカを相手にしているのとは、南部博士の表情も目の輝きも違うんですよ。

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 相手が未確認生物だとこんな顔です。矢継ぎ早に対策を打ち出さなければならない状況なんですが、どう見ても南部博士、わくわくしています。凛々しいなぁ。気合い入りまくりですよまったく。

 はびこった謎のアメーバは、上水の配管を通って、とうとうISO本部にまで出現します。悲鳴を聞いて健とジョーが駆けつけ、問題の生物を発見。ジョーが羽根手裏剣で退治しようとすると、「ジョー、待て!」と、南部博士が血相変えて走り込んできます。

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 で、何のためらいもなくいきなり踏みっ!!は、博士……。いいんですかそんなことして(大汗)。

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 街ではこいつが原因で死人続出、訳の分からない病気の原因にもなっているのに、南部博士、そんなことは全く気にせず踏みつけます。勇気があるんだか思い切りがいいんだか。しかも、ジョーを押しのけて走ってくるスピードの速いこと。踏みつける動作も大変敏捷です。
 この慣れた動きを考えると、絶対に、普段から、南部博士はISO本部に出たゴキブリを踏んで退治してるはずです。まあ、既に長官ですから、ゴキブリを踏みまくる南部博士に苦情を言う人なんかISOには居ないと思いますが。

 踏んで小さくなったところを捕獲します。それを見守る南部博士の表情が実にいい。目一杯真面目、だけど、欲しかった謎の生物を手に入れて満足そうだし、得意そうでもあります。「ふん、どうだっ!」て感じです。

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 ところが、手に入れた生物を使って治療法を調べたところ、対処のしようがないことがわかります。さっきの満足そうな様子とはうって変わって、しょんぼりな南部博士。何だか泣き出しそうな表情になってます。

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 この後、健たちが上空で巨大化したアメーバを攻撃して、破片がISO本部ビルにも降り注ぎます。アメーバの一部は、窓の隙間から長官室に入ってきます。
 本を読んでいた南部博士、その場に本を落っことして顔を引きつらせて立ち上がりますが、そのまま動けずに固まってしまいます。どうやら本気でびびっていたらしい。もう足元のアメーバを正視できすにこんな状態。

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 ところが暫く何も起きなかったので、今度は指の隙間からおそるおそるチラ見
 思い切り踏みつけておいてこのヘタレな反応は一体何なんだと。南部博士ってかわいい……。

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 諸君達の攻撃でアメーバをコントロールしていた核が破壊され、アメーバの姿は消えていました。南部博士、ほっとすると同時に大喜び。

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 諸君達に対しては、押さえた感情しか見せてくれなかったり、非情になりきれないにしてもむしろ事務的で素っ気ない態度をとることの方が多かったのに、アメーバ相手だとこんなにも感情表現豊かだというのが、南部博士らしいです。というか、南部博士ってこういう人だというのがよくわかる回です。ということで、この回も、南部博士ファンにとっては必見の回でしょう。
 ある意味わかりやすい博士に萌えまくりです。

 南部長官をプレイヤーキャラにして、ゴキブリを踏みまくって点数を稼ぐコンピューターゲーム、ISOが絶対開発してる気がする。しかも南部長官には内緒で……。

65話の敵と南部博士の台詞(初代65話)

|2010/5/17(月曜日)-23:00| カテゴリー: 初代
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 初代65話「合成鉄獣スーパー・ベム」。
 ヤマシナ博士の脳が未確認生物に奪われ、忍者隊がおいかけるが滝壺付近で見失います。攻撃してきた未確認生物の触手を持ち帰って南部博士に見せます。

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 巨大な電子顕微鏡に見える(さすがに70年代だから共焦点顕微鏡ではないだろう)で、未確認生物の試料を確認しています。
 このあと、南部博士は、顕微鏡から目を離し

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これは、地球上に住んでいる生物じゃない。ベムだ。

と言います。さらに、

宇宙人でも下等な種類、つまり乱暴な種類の宇宙人に属している。

と続けます。

 私が引っ掛かったのは、なぜ博士の台詞が「これは、ベムという地球外生物の一種だ」ではなかったのか、ということです。南部博士であれば、問題の生物の固有名詞がわかっていて同定できていれば、そのことがわかるようにはっきり言うのではないでしょうか。

 敵メカの名前を何故か正義側も知っている(伝えられてもいないのに一体どうやって?)が子供番組のお約束でしたが、今回の敵は、ギャラクターが作り出したものではありません。元々宇宙に居た生物です。ということは、宇宙生物についての知識がある程度地球人側と共通のものであった場合、ギャラクターが勝手に名前をつけるということは無いでしょう。X1号と合成したあと、盗んだ脳でコントロールしているものについては、ギャラクターの作品ですからギャラクターが勝手に名付けてもいいんでしょうけど。にもかかわらず、ギャラクター側でもこの生物を「ベム」と呼んでいます。だから、この生物の種としての名前が「ベム」であることが既にわかっている、と思いたくなりますが、ちょっと待ってください。あくまでも南部博士の台詞の方にこだわって考えてみます。
 南部博士の台詞をそのまま受け取れば、仮にISOあたりで宇宙生物の分類学の研究が進んでいるとしても、今回の敵の種類を、南部博士は同定していない。というか同定できていないことになります。未知の生物を見た時にそれが下等かどうかを判定する基準はある程度わかっているけれど、宇宙生物分類図鑑を持っている状態ではないということのようです。
 もともと、「ベム」というのは、SF用語で、宇宙から来た未知の生物を指します。ウルトラマンの怪獣だって、宇宙由来のものは全て「ベム」ということになります。であるならば、この65話の「ベム」は、固有名詞ではなくて一般名詞だと考えた方が、筋が通ります。
 最初の南部博士の台詞は、地球外生命体のことを改めて「ベム」と言い直しただけだということになります。それは、広くそう呼ばれていた(というかむしろ常識になっていた)からでしょう。ギャラクターも、隊長や兵士などの構成員は地球人ですので、地球人の文化を共有していますから、まだ固有名詞が無い宇宙生物を仮に「ベム」と呼んだのでしょう。

 この回を解説したムック本の記述を引用してみます。
 「ガッチャマン全集」では、

医学センターに保存されていたヤマシナ博士の脳を宇宙生物ベムが奪い去った。

 「誰だっ!!科学忍者隊ガッチャマン」では、

竜巻ファイターで吹き飛ばすとベムが姿を現し、滝に逃げた。現場で入手した触手を南部博士に見せると、乱暴な宇宙生物と判明。

 「科学忍者隊ガッチャマンマテリアル」では

下等で乱暴な宇宙人・ベムと、故ヤマシナ博士が開発した高性能ロボ・X1号が合体した姿。

 「僕たちの好きな科学忍者隊ガッチャマン」では

幾本もの長い触手を持つ地球外生命体ベムが、医学センターからロボット工学の権威・山科博士の脳を強奪。

 コロムビアのDVDライナーノーツでは

ベム
ギャラクターが宇宙から連れてきた、下等な部類に属する宇宙人。

 デアゴスティーニでは

ギャラクターが宇宙から連れてきた地球外生命体ベムに、山科博士が作った万能ロボットX1号を合体させ(以下略)

 同人では定評のあるGLO&ガッチャマン対策本部さんの「科学忍者隊ガッチャマン鑑賞の手引き《改訂版》」では

ギャラクターは下等な宇宙生物ベムを地球に連れてきて、(以下略)
健がブーメランで切り取ったベムの触手を南部が分析すると、それは下等な種類の宇宙人ベムであることが判明した。

 といった具合で、ことごとく、「ベム」を固有名詞として扱っています。

 というわけで、南部博士の台詞の「ベム」は一般名詞だろうという私の説は、相当に旗色が悪いのでした^^;)。
 南部博士の台詞も微妙といえば微妙ですし、SF用語に地球外の未知の生命体をあらわす「ベム」というよく知られた用語が既にあったからといって、登場する地球外生命体が「ベム」という固有名詞を持ってはいけないという理由はありません。
 それでも、敢えてここで、あの触手生物はまだ名無しで「ベム」は一般名詞であり、名前が無いので敵味方ともとりあえず一般名詞で呼んでいた、という説を出しておきたいと思います。

 南部博士萌えの真っ最中なので、やはり、博士の台詞は大事にしたいんですよ。
 まあ、南部博士だったら曖昧な言い方はしないに違いない、という願望も多分に含まれてはいるんですけどね。

 あと、小隅センセがチェックしてたんなら、既に意味の決まっているSF用語を固有名詞にはしないんじゃないか、と思う部分もあったり。

小道具(初代63、F 42話)

|2010/5/16(日曜日)-17:48| カテゴリー: F, 初代
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 63話は、南部博士の登場シーンが多いので、博士ファンにとっては見所のある回です。
 小道具の扱いをに注目してみることにしました。

 まず、既にナイターが始まってしまって今更避難命令も出せない状態だ、というシーン。
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 南部博士の腕時計のデザインがわかるシーンです。皮バンドに青い文字盤、黒い針と時刻のメモリ、本体はシルバーでしょうか。普通のビジネスマン向けという感じのデザインです。
 これが、Fになると、現在位置を教える発信器になっていたり。
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 Fの42話に登場したものです。時計機能くらいはあっても良さそうですが、本編中では語られませんでした。スイッチを押すと、小さなパネルが点滅して、忍者隊に現在位置を知らせる仕組みです。筐体もバンドも金属製のようです。

 次に、63話より。
 健からの連絡を、三日月基地で受けるシーンです。

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 通信機の形と大きさに注目してください。
 通信機のサイズは、昔の黒電話の受話器よりややいかついくらいの大きさです。90度曲げた部分にマイクがあって、そのまま机の上に立てられる形をしています。

 横から見るとこんな感じです。

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 どう見ても、折りたためる構造ではありません。通信機の平らな部分を、普段は机の上とかで立てておけるようにしたデザインになっています。
 この回、南部博士は最後までこの通信機を使って忍者隊と連絡をとっています。

 このシーンは、ゴラクエン球場地下の水爆の爆発を止めることに成功したという報告を受けた時のものです。南部博士は、三日月基地から移動し、ゴラクエン球場近くの警察署か警察本部の一室にやって来ています。警察に、水爆の起爆装置捜索の依頼に来て、そのままそこにとどまったのでしょう。

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 これで事件解決なので、後は撤収するだけです。通信機は三日月基地から持って来たのでしょうから、持って帰らなければいけません。

 で、南部博士はどうしたか。
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 上着の右側持ち上げてる……。

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 中に突っ込んで……。

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 右内ポケットに収納。……っておいちょっと待てや( ゚д゚)。いくら何でも無理ありまくりだろーっ!!

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 平べったいものや、折りたためる構造のものならともかく、その通信機、マイク部分が90度曲がってて厚みがかなりあります。ぴっちり身に付いたスーツの内側に納まる代物じゃありません。
 そのサイズと形状のものを収納できるスーツの内ポケットって一体……(汗)。南部君の上着、いつから四次元ポケット完備になったんだ、と思わず突っ込んでしまいました。
 F10話での、スーツの下に拳銃2丁だった博士にも驚きましたが、今回の通信機収納もそれに匹敵すると思います。
 上着を脱がせて中がどうなってるか、ぜひ拝見したいものです、博士。

 

対応の違いが……(初代63、F 22話)

|2010/5/15(土曜日)-21:17| カテゴリー: F, 初代
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 ガッチャマンの初代の前半はまだ子供らしい感じだった諸君が、後半になるといろいろ背負い込んだ描写がなされるようになって、それにつれてドラマも重くなったという話は、いろんなムック本に出ています。
 諸君達の設定年齢は10代ですから、経験によって変わるというのは、自然な描写です。しかし、いろんな目に遭って経験値(何の?)を上げたのは諸君達だけではなかったようです。南部博士も変わってきているようなんですよ。

 初代63話「皆殺しのメカ魔球」では、ゴラクエン球場の地下に国全体を吹き飛ばす巨大水爆が設置され、起爆装置が球場のどこかに置かれます。警察とガッチャマンが総出で起爆装置を探し、時間との戦いになります。
 南部博士も、まだこの頃はウブだった(違)ので、捜索を依頼に行った警察署で報告を待つ間、こんな状態です。
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 場所はゴラクエン球場近くの警察署と思われます。
 ソファに座り込んで頭を抱えています。冷静な南部博士にしては珍しい姿です。
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 まあ、ある意味普通の反応ではあります。

 お約束通り、起爆装置はなかなか見つからない。その間、南部博士は通信機片手に冷や汗流しまくり。
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「急ぐんだ!」と叫びながら必死の表情。
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 もう汗ぐっしょりです。

 間一髪で健が爆発を防ぎ、起爆装置を発見、報告を受けた後、警察署の建物からブラインド越しにゴラクエン球場を眺めている南部博士。
063-06.png

 「ありがとう、みんなよくやってくれた」、と呟いていますが、冷や汗はまだおさまらず、緊張の連続で何だかお疲れのご様子。

 この後、南部博士は、攻撃で崩壊する三日月基地に閉じ込められて危ういところを諸君に助けられたり、カッツェに攫われたり、地球壊滅のカウントダウンを待つ羽目になったりします。
 IIでも、Gタウンごと2回も海の藻屑になりかかったり、大津波で水没するISO本部に閉じ込められ、脱出の直後に目の前で本部ビルが水没し倒壊するのを見てしまったりします。全地球規模での被害も半端ではありませんでした。
 Fでは、長官就任の挨拶の最中にエゴボスラーに宣戦布告され、ニュージョーク市が毒ガス攻撃された時はISO本部ビルの長官室でガスに耐えてました。

 こんな目に遭いまくると、さすがに南部博士だって、諸君達とは違う意味で変わらざるを得なかったようです。

 F22話。軌道をはずれた人工衛星がニュージョーク市のISO本部ビルの上空を通過、高性能核ミサイルを発射の予定、迎撃までにもう時間が無いという状況になります。
 ISO本部が狙われているという第一報を受けた南部博士。
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「何、あと十数分で国際科学技術庁が襲われる?」
と言いつつも、あんまり焦った風もありません。

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「高性能核ミサイルか……」
と考え込んでます。冷や汗かきまくりの初代の時の反応とは、だいぶ違います。
 健が迎撃を提案したのでそれを了承し、鴨技師長に協力を頼みます。

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 ISO長官が浮き足立っても仕方がないし、もはや逃げる時間も避難命令を出す時間も無かったことは確かですが、初代63話で警察署で頭を抱えて座り込んでいたのとは、随分様子が違います。
 この後、迎撃成功の連絡が、鴨技師長から伝えられます。

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 ディスプレイを見つめたあと振り返ろうとします。あくまでも冷静で、鋭い目が素敵です。疲れた様子は微塵もありません。

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 最期に呟くのは、「ありがとう、ガッチャマン」の一言です。
 自分も周囲の市民も吹き飛ばされる状況での核兵器への対処の後ですが、割と平然としています。汗びっしょりになっていた63話とはえらい違いです。

 南部博士、実は随分図太くなってませんか初代に比べて。まあ、ある程度は腹括ってないと、ISO長官なんか務まらないでしょうけれども。
 

 先週、使っている携帯をiPhoneにしました。iPhone用のアプリをダウンロードできるiTunes Storeには着うた・着メロはないので、自分で作るしかないようです。
 南部博士に萌え中なので、南部博士着ボイスを作ってみることにしました。

 音源は、手持ちのDVDです。着信で長々と台詞を喋られてもどうよ、と思ったので、使えそうな一言を選ぶことにしました。
 南部博士らしい台詞というと「科学忍者隊出動」「ギャザー、ゴッドフェニックス発進せよ」でしょう。しかし、「科学忍者隊出動」で着信されても何だかなぁ、なので、30話から、「緊急事態発生」「ギャザー、ゴッドフェニックス発進せよ」を選ぶことにしました。少し変わったところでは、14話の、「忍者隊に朝も夜もない。緊急指令」と、健のブレスレットの呼び出し音を拾ってみることにしました。

 私の環境は、MacBook Pro, Mac OS 10.6.2です。

 作業の手順としては、DVDを再生する→音声を録音する→必要部分を切り出す→着信音のファイルに変換→着信音としてiTunesに登録→iPhoneに転送、というものになります。

 今回は、DVDの再生ソフトとして、VLCを使うことにしました。コマ送りができるので、普段のアニメ鑑賞の友となっているソフトです。音声の録音には、WireTap Studioというソフトを使うことにしました。
 DVDをドライブに入れて、VLCを立ち上げます。その後、WireTap Studioをダブルクリックすると、次のような小さなウィンドウが開きます。
ringtone-01.png

 WireTap Studioの環境設定メニューで、ファイルフォーマットをMP3-高品質(192bps)にしておきます。音源は、VLCを選び、もう一つはオフにしておきます。
 DVDを再生し、台詞のちょと前で●ボタンをクリックすると録音開始。台詞が終わったら■ボタンを押して止めます。すると、音声が次のように波形で示されます。
ringtone-02.png

 この状態で編集もできそうなんですが、WireTap Studioはまだ試用中なので、どこまでできるかがわかりません。波形のウィンドウを閉じると、保存するかきいてくるので保存します。
 次に、「ウィンドウ」メニューから「ライブラリ」を選ぶと、録音したものが次のように表示されます。
ringtone-03.png

 保存したいファイルを選んで、送り先の「ローカル」を選びます。すると、保存ダイアログが出るので、見やすい場所に保存します。ライブラリのファイルは全部消してしまってもいいでしょう。これで、WireTap Studioを終了します。
 次に、音声を切り出す作業になります。今回は、手持ちのサウンドスタジオ3を使いました。
 ファイルを読み込んで、「ノーマライズ」アイコンをクリックしたところです。
ringtone-04.png

 音が小さすぎると着信音として使いづらいので、適切に増幅しておきます。
 再生ボタンをクリックしたりして、大体どのあたりから欲しい台詞が始まるかチェックします。
ringtone-05.png

 マーカーを適当に置いて、マーカーの前を選んだところです。削除アイコンをクリックすると、選んだ部分が削除されます。後ろ側も、後ろの方からマーカーまで選択して削除します。削除が終わったら、別名で保存します。保存する形式はmp3にしました。他の部分を切り出したい時は、もう一度ファイルを読み込んで同じ操作をくり返します。全部終わったら、SoundStudioを終了します。
 SoundStudioは選択部分の保存もできるようなんですが、短くして引き延ばして表示した方が、細かいチェックもしやすいので、私は、使わない部分を切って作業する方が好きです。
 次に、iTunesを立ち上げます。
 私は、プレイリストに「着うたソース」というのを作って、そこにmp3ファイルをまとめることにしています。
 今作ったmp3ファイルを、「着うたソース」にドラッグ&ドロップして、iTunesのライブラリに読み込ませます。次に、作ったファイルを選択し、iTunesのメニューから「詳細」→「AACバージョンを作成」を選びます。変換が終わったら、iTunesの左側一番上のライブラリのところにある「ミュージック」を選びます。すると、着信音として登録したのと同じ名前のものが、重複して出てきます。これ、どちらかが元のmp3ファイルで、もう一方が変換したファイルなんですが、iTunesからは区別がつきません。そこで、重複しているファイルを選んで、両方ともライブラリから削除します(プレイリストから削除してもライブラリには残るので、必ずライブラリを表示させている状態で削除すること)。ファイルは残さず「ゴミ箱に入れる」を選びます。
 ゴミ箱から、捨てた音楽ファイルを回収します。同じファイル名で、拡張子が「.mp3」のものと「.m4a」のものがあります。「.m4a」の拡張子を「.m4r」に変更します。
 ここで、一旦、iTunesを終了します(←これがMacでは重要らしい)。特に、初めて着信音を作る時は「着信音」という項目がライブラリにありません。これを作るには、ファイルをライブラリから消した後、一旦iTunesを終了しないとだめのようです。
 変更した「.m4r」ファイルをダブルクリックすると、iTunesが立ち上がり、音楽ファイルが「着信音」に追加され、一回再生されます。残りのファイルも、ダブルクリックすると、着信音に追加されて再生されます。
 元のmp3ファイルは、再度「着うたソース」プレイリストに入れておきます(プレイリストにドラッグ&ドロップで、ライブラリには自動で追加される)。iPhoneアプリには、通知の音を着信音から選ぶものと、iPodの音楽ファイルから選ぶものがあります。どちらでも使えるようにするには、両方に入れておく必要があります。短い着信音ですから、2重になったところで、記憶容量の無駄を気にする必要は全くありません。
 iPhoneをつないで、iTunes側で、今入れた着信音と、着信音ソースを同期させるようにチェックを入れます。入れたら、「適用」をクリックして同期させます。
 iPhoneの「設定」→「サウンド」→「着信音」で、今作った着信音がリストに出れば成功です。「iPod」のプレイリストで「着うたソース」を選んで、作った着信音のファイルが入っていることも確認します。
 これで、作業は終わりです。

 使ってみた感想。「緊急事態発生」だけなら繰り返しになっても着信のお知らせとしては意味が通りそうです。「ギャザー、ゴッドフェニックス発進せよ」まで入ると元ネタがバレまくります。それもちょっと差し障りがあるので、本来は一続きの台詞なんですが、「緊急……」、と「ギャザー……」に分けたものと、一続きのもの3種類を用意し、「緊急事態発生」を主に使うことにしました。
 まあ、「緊急事態発生」だけで元ネタを特定できるような人は、それなりのオタクに違いありませんから、友達になれるかもしれません。
 「忍者隊に朝も夜もない。緊急指令」は……付属の時計アプリのアラームで使うと最適かも(笑)。というかその目的で用意しました。朝っぱらだろうと丑三つ時だろうと、南部博士の声で容赦なく叩き起こしてくれます。優雅な目覚めとはほど遠いです。眠いところに、南部博士がこの台詞を繰り返しがなりたてるのを聞いた日にゃ、「同情するよ(但し健に)」と呟きたくもなってきます。

 同じような方法で、グレンダイザーの宇宙科学研究所の警報音とか、マジンカイザーの光子力研究所の警報音とか、レーダー音から着信音を作って、これまでも使っていました。しかし、他の機種ですと、変換してもそれだけではうまく再生されなかったりすることも多かったのです。有料着うたサイトを儲けさせるために、ユーザーには作らせないようにしていたのではないかと思います。それが嫌でiPhoneに乗り換えた面が大きいです。アプリについては、既にiPod Touchを使いまくっていましたから、GPS関連以外は私にとって特に目新しいものはありませんでした。

 iPhoneの着信音は、もっと長いのも作れます。ショップの人の話だと制限は最長で40秒ということでしたが、ぎりぎりだとうまくいかないこともあるようなので、38秒程度の長さになるようにした方が良いということでした。音声の録音と切り出しができるソフトなら、どれを使っても着信音を作れます。Windowsだと、フリーソフトで高機能なものがたくさんありそうです。

 岡崎産業のスロット新機種「ガッチャマンGR」の販促資料(DVDとか)を入手したので、南部博士の扱いについて紹介します。このエントリーの画像は全て【(C)タツノコプロ(C)NBGI (C)OKAZAKI】です。

 健は?ジョーは?とか言われても困ります。このサイトは「南部博士専用」なので。「ガッチャマンGR」の「GR」は、GOD RUSHの略らしいです。

 まず、岡崎産業のガッチャマンGRのサイトで、南部博士の設定画を確認しました。

 立ちポーズはこんな具合です。
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 右手が腰で左手を伸ばして横に置いた、アニメ本編の設定画のポーズとほとんど同じです。ただ、左手の親指と小指を伸ばしていたのは修正されて、自然に握った状態になっています。右手も、アニメの設定画では上着の前の部分にかかる感じなんですが、少し後ろになっています。

 次に顔のアップです。
GR-nambu-2.jpg

 今どきのアニメ顔風にすっきりまとまっているなあ、というのが感想です。初代よりも、IIやFの作画に近い感じです。初代の南部博士、やや面長に描かれることが多かったのですが、こちらはどちらかというと丸顔に近いですね。
 また、今回は、青い瞳の南部博士として設定されたみたいです。アニメの方でも時々青い瞳になってることがありましたが(汗)、基本は茶色の瞳で髪の色に近い感じの色設定になっていることが多かったような。

 こちらは、スロットに登場する映像のようです。
GR-nambu-3.jpg

 「ボーナス確定」は、プレイヤーに対するボーナスなんですが……。
 アニメでもこれくらい南部博士が景気のいいことを言ってくれれば、諸君がスナックジュンでツケを溜めまくったり、リーダーの健からして「俺はオケラだ」と言ったりしなくても済んだのでしょうけど。まあ、給料がISOから支払われているのならば、ボーナスの額を決めているのは南部博士ではなくてアンダーソン長官でしょうねぇ。
 テレビ版の南部博士、スロットに登場する前の出演は「王道復古」のOVAだということになるんでしょうか。すると、今はタツノッコン王国にお住まいということなのかしら。もし、この絵のようにタツノッコン王国の景気がいいなら、どっかのマンホールの蓋を開けて向こうに出かけてみたくなりますね。ぜひとも、こういう、お金の儲かる世界に住みたいものです。いやもうこっちは不景気で……(泣)。

 さて、気合いを入れてゲットした「ガッチャマンGR」のプロモーションDVDですが、少し興味深いシーンがありましたので、キャプチャしました。
GR-nambu-4.png

 博士の名前を見てください。「南部考三郎」とあります。
 南部博士の名前の漢字については諸説あるという状態で、ムック本では時々「孝三郎」になっていたりします(鳥海尽三氏のオリジナル小説でも孝三郎表記)。ところが、Fで亡くなった後のファンクラブのイベントでは「耕三郎」表記に。いろいろな資料を総合した結果、今のところ、初代では「考三郎」、IIとFでは「耕三郎」だろうということになっています。映画シナリオ中の「千三郎」や設定画に混じった「仙三郎」は、テレビ版本編と読み方が違うため、修正ミスあるいは誤記であることがはっきりしています。
 「ガッチャマンGR」では、登場するギャラクターのメカが、タートルキング、アルケオ、スネーク828で、レッドインパルスも登場しますから、初代準拠ということでしょう。それで南部博士の名前が「南部考三郎」ということは、少なくとも初代についてはタツノコプロも「南部考三郎」表記で確定させるつもりではないかと思われます。

 いや、上のボーナス確定画像を見たとき、思わず「その前に名前の漢字の方を確定させてください、南部博士!」と突っ込みを入れちゃったんですけどね。

 もし、将来、IIやFのパチスロが出ることがあったら、また資料が追加されることになるのでしょう。

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 この絵は、Fの南部博士に近いイメージですね。プロモーションDVDでは、ここで「ギャザー、ゴッドフェニックス発進せよ」と言ってくれます。
 久しぶりのギャザーなので気合いを入れてきいていたのですが……残念なことに、DVDの編集のせいなのか、1回目を聞いた時は脱力しました。
 参考までに、GRの方のギャザーの台詞はこんな感じです。プロモーションビデオなので、景気のよいBGMが流れていますが、最初の「ギャザー」が掠れた声になっているのが残念です。
 比較のために、本編41話で、諸君達に向かって(通信器越しではなく)ギャザー、という台詞はこんな感じです。実機で、低音部分がはっきり出ていて、張りのある大平さんの声が再現されていればいいんですが、DVDを見た限りではちょっと不安が……^^;)。

 一緒に手に入れた販促グッズのペンが、「シークレットペン」だったので笑いました。ペンで書いてもそのままでは何も見えず、ペンに仕込んだブラックライトで照らすと見えるというものです。ペンにはボタン電池を入れるようになっています。そんな所までギャラクター対策ですか、と突っ込みを入れてしまいました。

 初代61話「幻のレッドインパルス」。
 偵察帰りのホントワール上空で、健はレッドインパルスの3機編隊に遭遇します。隊長機には鷲尾健太郎(実はカッツェの変装)の姿が。親父が生きていた、という健からの連絡に、南部博士は、

馬鹿な、そんなんことがあるはずがない。もし彼が生きていたらまず私のところに報告があるはずだ。

と一言。
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 南部博士と鷲尾健太郎氏とのつながりの深さが表れている発言をしています。というか博士、鷲尾氏の行動については自分が自信を持って判断できると思っているみたいです。
 健が興奮しているのに対し、南部博士は冷静です。

レッドインパルスが生きている……まさかそんなことが。

と疑い、残りの諸君に、事情を確かめるように指示します。
 一方、健は、レッドインパルスの基地と称する所に案内され、隊長からギャラクター基地の資料を受け取ります。南部博士のところに持っていくように言われ、健は持って帰ります。
 資料を検討する南部博士ですが、それでも信じません。
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うむ。しかしどう考えても信じられん。まさかレッドインパルスの隊長が生きていたとは。

 V2計画を食い止めるのに必要だったミサイルの爆発を喰らって生きていられる人間などいない、ということは、V2計画の中身を完全に理解していた南部博士だからこそ、余計に実感を持ってそう考えていたのではないでしょうか。
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 こんな顔↑して、資料だけでは証拠にならないと言い放ちます。

それだけでは、レッドインパルスの隊長が生きているという証拠にはならん。そんなものはエンピツと紙さえあれば書けるからな。

 それでも、

それは私だって信じたい。しかし事が事だけに。それより他の連中はどうしたんだ。君を捜しに行ったはずだが。

 との発言。博士だって、本音の部分では信じたいという気持ちはあったのでしょう。それでも、指揮官としての立場を忘れず、残る4人がどうしているかに気を配っています。ストイックだなぁ南部君は。
 この後、健は、真実を確かめるために、もう一度レッドインパルスの基地に向かい、捕らえられてしまいます。残る4人は先に捕らえられていました。閉じ込められた後、諸君は、カッツェから、健が三日月基地に持ち帰った資料のケースに発信器が取り付けられていることを知らされます。
 健は、おかえしに、格子のスキマからカッツェに発信器をくっつけます。
 妨害電波のため、健達は基地とは連絡がとれません。さらに目の前に時限爆弾を仕掛けられてピンチに陥ります。ジョーがドリルで格子に穴をあけ、健がマキビシ型爆弾で吹き飛ばして全員で脱出、無線で、南部博士に、ケースが発信器であることを連絡します。

わかった、すぐ処分しよう。

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 ケースを焼却炉に投げ込んで、ケースが完全に燃えて無くなるまで、南部博士はじっとそれを見つめています。

 結局、三日月基地からの発進が消失し、かわりに健がカッツェにとりつけた発信器がギャラクター基地に落っこちて発信を続けたため、ギャラクター基地とジガバチメカで魚雷を撃ち合って双方自滅、という結末になります。

 この回、博士はずっと冷静でした。見た目は……。しかし、実は相当に怒り狂っていたのではないかと思うんですよ。
 レッドインパルス隊長が亡くなった時、ISOの各国代表の前で思わず涙し、「私の良き友達の犠牲によって」とまで言い、アンダーソン長官の呼びかけにも答えず立ち去った博士です。レッドインパルス隊長の生存を、どれほど信じたかったでしょう。それでも、生前の鷲尾氏とのつながり=生きているのに南部に連絡が無いということなど有り得ない、ということと、南部博士自身の指揮官であり科学者である部分が、情に流されることを止めたようです。ケースに発信器ということがわかった時点で、レッドインパルスの生存が騙られたものであり、やはり生きている可能性は無いのだという事実が改めて博士に突きつけられたわけです。焼却炉の中で灰になっていくケースをじっと見つめている南部博士、間違い無く焼却処分して基地を守らねばならないとか、今から即座に焼却したところで基地発見を食い止めるのに間に合うのかといった心配以外にも、いろいろ考えるところがあったのではないでしょうか。

 さて、健からの「お返し」は、カッツェを殴りまくったり、その場でカッツェに発信器をくっつけるという、ある意味単純なものでした。
 しかし、南部博士にこういうやり方でちょっかいを出してしまうと、そんな単純なお返しでは済む筈がありません。もっと手が込んでいて大がかりなお返しが待っています。
 優等生の健がキレると怖いのは確かですが、冷静でマッドな南部博士がキレるともっと怖い。

 それがわかるのが、この次の回、62話「雪魔王ブリザーダー」。
 諸君そっくりのバードスタイルのロボットが登場し、本物と遜色ない敏捷さと戦闘能力を見せます。南部博士曰く

いや、科学忍者隊全員の身代わりロボットを使う作戦だ。ロボットとはいえ姿形は全く同じ、電子頭脳で自分の意思通り行動するという、国際科学技術庁の科学力を結集したスーパーロボットだ。ギャラクターの秘密基地がわかるし、科学忍者地の生命も守れるという一石二鳥作戦だ。

 どうやら、南部博士は、国際科学技術庁の科学者技術者に動員をかけてロボットの開発をやったようです。
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 この光景↑ですが、手前側がロボットをテストする部屋になっています。窓の向こうに、働いている人達が大勢います。
 諸君への作戦の説明は、

そうじゃない、健。君たちにも大事な任務があるんだ。あのロボットをギャラクターにわざと捕らえさせ、秘密基地の位置と情報を電子頭脳で送らせ、ベルクカッツェを捕らえる計画を練る。その上で、君たち本物の科学忍者隊に行動を起こしてもらうのだ。

 というものです。
 前回、発信器付きのギャラクター基地資料を三日月基地まで持ち帰らされたので、今度はまるきり同じ方法で報復するつもりなのが丸わかり。
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よし、早速ロボットを出動させて囮作戦開始だ。

 作戦開始を告げる博士、何だか表情にも気合いが入っています。親友であるレッドインパルス隊長の生存を騙ってわずかでも期待を持たせたあと踏みにじる、などということをされたので、最低でも怒り倍増と思われます。いや、3倍返しくらいいくかな……(汗)。
 南部博士は、国際科学技術庁内部に動員をかけるだけでは気が済まなかったようで、国際警察連盟がガッチャマンの功績をたたえて表彰式をおこなう、というイベントまで企画したようです。
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 事前に宣伝しまくった結果、ど派手なパレードの後、表彰式が行われることになったスタジアムの観客は8万人。来賓まで呼んじゃって、その中にしっかり座ってる南部博士。「科学忍者隊の生みの親である南部博士」と、アナウンサーにまで言わせています。目立ってギャラクターをおびき出そうという作戦ですから、スタジアムが襲撃されることくらいは当然予想していたはずで、この人混みなら被害者多数になることもわかりきっていた筈ですが、南部博士、今回は平然と作戦続行です。前回のギャラクターのやり口に、よほどブチ切れていたとしか思えません。
 ロボット忍者隊と握手しに出て行ったあたりで、案の定ギャラクターのマンモスブリザーダー登場。南部博士は本物の方の忍者隊に連絡しますが、命令は「待機」。
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 とりあえず走って退避しながら忍者隊に連絡中。
 スタジアムはこの↓ありさま。
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 目の前が鉄獣だったり、そこらじゅうが攻撃で凍り付きつつあるのに命令は「待機」。
 そのあと首尾良く逃げ出した南部博士、動員をかけた技術陣に、発信器の行き先を突き止めさせます。
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 部屋を歩き回って、「まだギャラクターの基地は突き止められんのか。もう一度計算をやりなおしてみろ」と苛ついてみたり、わかったらわかったで「緯度90、北極点か。あの発信装置が壊れていなければ、ぶ厚い氷の下にギャラクターの大規模な秘密基地が隠されているのか」。とにかくこれでやっと本物の忍者隊の方に出撃命令が出るわけです。
 今回、健は、南部博士の命令を無視して、ロボットに混じってギャラクターに連れ去られます。ジュンが途中で気付いて、急ぎ出撃しようとするのですが、「健が……」と口ごもるジュンを見た南部博士、

健がどうしたんだ。間もなくロボットによってギャラクターの秘密基地の場所が正確にわかる。出動はそれからでも遅くはない。

と、
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こんな顔してあっさりスルーします。普段だったら、「健がどうしたんだ。はっきり言いたまえ!」と問い詰めるはずですが……。囮作戦遂行の優先順位は、南部博士にとっては相当高かったようです。

 基地に戻ったら、健は、入れ替わったことを博士に正直に話して謝ろうと考えていたようです(ナレーションによれば)。囮作戦が成功して、基地を叩けたので、南部博士の機嫌は一応はいいはずですので、正直に伝えても大丈夫でしょう。
 何せ、南部博士は、普段なら考えるはずのスタジアムの犠牲者のことやら、ジュンの不審な態度やらを全部無視し、あちこちに動員をかけまくって、前回と同じ方法でギャラクターに報復することに向かって、脇目もふらず一直線に突き進んでいたのですから。それが成功した余韻に浸っているうちは、健が命令を無視したことを白状しても、多分そんなに健を叱ることはないでしょう。それにしても、南部博士は、レッドインパルス隊長を騙しのネタにされ感情の部分を逆撫でされて、よっぽど根暗く深く怒っていたんでしょうねぇ。動員した人数と、かかったであろう予算からみた「仕返し」作戦の規模が、南部博士の怒りの程度を物語っている気がいたします。

 全てが終わって、鷲尾健太郎氏の墓前に花やら酒やらを持って報告に行く南部博士の姿が目に浮かびます。ついでに、その報告を聞いた鷲尾健太郎氏が草葉の陰で「南部、お前なぁ……」と頭を抱えて溜息をついている姿も。

ISOのロゴっぽいものを作ってみた

|2010/5/7(金曜日)-23:40| カテゴリー: 雑記
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 ちょっと前に、国際科学技術庁(ISO)仕様のコーネルフォーマットのノートを作ったんですよ。で、ISOのロゴマークは無いのかということで、探してまして。まだ、初代とFを途中までしか見てないので、何とも言えないんですが、IIでロゴらしきものが出てくるシーンを見つけました。
 IIの42話「闇に動く天文台」より。最初の方で、リッチマンIII世が、ISO本部のホールと思われるところで、国際科学平和賞を受賞するというシーンがあります。この会場に、ロゴらしきものが登場します。
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 意匠としては、「地球の上に斜めに交差する楕円軌道」というもののようです。
 ところが、シーンによってデザインが違っています。地球の上に描かれた経線緯線の数が違いますし、斜めに交差した楕円の、どちら側が地球で隠されるかが一定していません。3枚目なんか、楕円はそのまま上に描かれているだけで、隠される部分がなかったりします。4枚目は、表彰のために渡される盾です。上の3枚のどれとも違っています。タツノコプロ〜〜orz。
 これでは仕方がないので、この意匠を活かして、どれかに決めるしかありません。

 まず、地球の部分について検討します。
 アニメでは、てきとーに描かれたっぽい緯線と経線ですが、この形になる投影法は……昔懐かし地理の授業の記憶をたぐりよせますと「平射図法」が真っ先に思い浮かびます。地球儀の球面上に視点をおいて、視点と中心を結ぶ線が球面とぶつかった所を接点とし、接平面を置いて投影するというやり方です。当時のアニメ製作側が、そうそうややこしい投影法を持ち込むとは思えないので、教科書でもお馴染みの「平射図法」であるとするのが自然だと思います。
 そうすると、まずは、平射図法で緯線と経線を平面に描く方法を考えないといけません。計算してもいいんですが面倒臭いし……ということで、投影ソフトを探してみたら、NASAがG.Projectorというソフトを配布しているのを発見。Macでも使えます。早速ダウンロードしました。
 まず、G.Projectorを実行し、sample_mapsの中のworld_topo_bathy_200407.jpgを選びます。全範囲指定のままで表示させると、メルカトル図法で世界図が出ます。次に、Projectionを”Stereographic”に変更。これで、平射図法の図が出ます。
 ロゴですので、あんまり細かい絵は良くないだろうということで、緯線経線を30度おきにして、数を減らします。Graticuleを30に設定し、ColorをBlack、Weight 100%に設定します。画面右下の右下のBorder ColorもBlack 100%にします。さらに、表示のBackgroundはWhiteを指定。
 今回、欲しいのは緯線と経線だけですので、EditメニューからRemove Import Map Imageを実行すると、貼り付いていた画像が消えて、投影の円周と緯線・経線だけが残ります。この状態にして、Save Mapを選び、pngイメージで保存します。
 次に、Adobe Illustratorで今作ったファイルを読み込みます。読み込んだら、「ライブトレース」を実行して、線画をパスに変換します。オプションがいくつかあるのですが、できるだけ、線画というか製図っぽいパスになるものを選びます。やり直しは何回でもできるので、それっぽくなるまで試します。
 パスに変換されると、その部分は、グループ化されています。レイヤーウィンドウを表示し、グループ内で、塗りつぶしっぽくなっているパスは全部削除します。これで、グループ内には線のみが残ります。この線の太さを2ptにしておきます。
 適当に全体を拡大縮小します。次に、地球の部分の半径よりちょっと大きめになるように、潰れた楕円を描きます。アニメの絵を見て、適当に描いてみます。この楕円を複製し、それぞれ、時計回りと反時計回りに45度回転させます。
 楕円が地球のどの辺で交差するかもシーンによって違うのですが、今回は、4枚目の盾の絵を参考にして、地球の中心あたりで、手前に描かれた楕円軌道が交わるという形にしてみました。
 地球の絵のところはロックしておきます。ハサミツールで、地球と楕円が交わる部分を2個所カットし、地球に隠れる部分の線を削除します。これも、上側を消す絵にするか下側を消す絵にするか、一定しませんので、4枚目の盾の絵に合わせました。削除したら、楕円の部分の線の太さを4ptにして少し目立たせます。
 これで一応完成です。盾に倣うなら、「ISO」の文字も欲しいところです。今回は、「ISO」入りのと無いものを両方作ってみました。「ISO」のフォントも、シーンによってまちまちなので、適当に選んでみました。このロゴは、私が既に作っているコーネルノートで使いたいので、背景が白のロゴの色は、ノートの罫線の印刷色と同じ色のC=45、Y=0、M=0、K=0にしてあります。
 ところで、2枚目の図で、アンダーソン長官の前にかかっている垂れ幕ですが、青地に白のISOロゴと思われます。せっかくですので、背景色が青でロゴの色が白というものも作ってみました。背景色はC=85、Y=0、M=0、K=0に設定してあります。

 投稿時のプレビュー製作が良くなかったのか、表示の色合いが違っちゃってますが、CYMKの調整は書いた通りです。

 背景白のロゴはこんな感じです。
ISOlogo.jpg ISOlogo2.jpg

 背景青のロゴはこんな感じです。適当に周囲をカットして使うことを想定して、青色部分を広めにしてありますが、ロゴの大きさはどれも同じです。
ISOlogo-blue.jpg ISOlogo2-blue.jpg

 とりあえず、ビデオチェックでロゴっぽいものが登場するのを見つけたのは、この回だけです。他にも、それっぽいロゴが出てくる回がありましたら、お教え下さい。ロゴ製作にチャレンジしてみたいと思います。

 なお、私が今回作ったロゴについては、改変・編集は自由です。ガッチャマン関連のイラストを描くときに、使っていただいてもかまいませんし、フォント部分とかも変えちゃってかまいません。