COUNTDOWN (5) 完結

|2010/9/10(金曜日)-20:40| カテゴリー: ファンフィクなど
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 既に公開済みのフィクですが、blogに出した方が読んでもらいやすいというアドバイスをいただいたので、連載形式で出してみます。
 初めての方は先に、



COUNTDOWN (4)

|2010/9/9(木曜日)-23:21| カテゴリー: ファンフィクなど
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 既に公開済みのフィクですが、blogに出した方が読んでもらいやすいというアドバイスをいただいたので、連載形式で出してみます。
 初めての方は先に、



COUNTDOWN (3)

|2010/9/8(水曜日)-19:25| カテゴリー: ファンフィクなど
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 既に公開済みのフィクですが、blogに出した方が読んでもらいやすいというアドバイスをいただいたので、連載形式で出してみます。
 初めての方は先に、



COUNTDOWN (2)

|2010/9/7(火曜日)-00:08| カテゴリー: ファンフィクなど
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 既に公開済みのフィクですが、blogに出した方が読んでもらいやすいというアドバイスをいただいたので、連載形式で出してみます。
 初めての方は先に、

をご覧下さい。

続きを読む……



しょぼーん(初代 25話)

|2010/9/6(月曜日)-01:08| カテゴリー: 初代
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 25話「地獄の帝王マグマ巨人」。

 ISOの工場が襲撃されます。

あの火山研究所を失ったことは、国際科学技術庁にとって大きな損失だ。長い年月をかけて作り出した、有毒ガスを新鮮な空気に変える装置も、破壊されてしまった。

 珍しく元気が無い南部博士。大被害にあっても結構淡々と作戦を立案して出撃命令を出すことが多いのですけどね。

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 顎に手を当てて考えこんでますが、触角頭にも元気がありません。

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 めげている南部博士を前にして、ジョーと健がたのもしい。

ジョー「健、行こうぜ。南部博士のがっくりしている姿なんか、見ちゃいられねぇや」
健「博士、我々はその火山研究所に飛び、周辺を調査してきます。なにか手掛かりがつかめるかもしれません」

 よっぽどショックが大きかったのか、

うーん……よし、頼む。くれぐれも気を付けてな。成功を祈る。

 だけで、細かい作戦立案無しに諸君を行かせる南部博士。マントル計画の一環だったんでしょうか、火山研究所には相当力を入れてたんでしょうねぇ。



COUNTDOWN (1)

|2010/9/5(日曜日)-01:01| カテゴリー: ファンフィクなど
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 既に公開済みのフィクですが、blogに出した方が読んでもらいやすいというアドバイスをいただいたので、連載形式で出してみます。昨年のクリスマスフィクとして作ったものです。忍者隊結成前の話なので諸君は登場しません。時期的には、南部博士がISOに来た直後で、アンダーソンもまだ長官ではなく副長官をやっているという設定です。

———————————-
COUNTDOWN    裕川涼

●PHASE 1 プロローグ

「おい、南部、本当にいいのか?相手は特殊部隊の格闘技の教官だぞ」
 鷲尾健太郎が、南部考三郎の肩を叩いた。南部は、キャスター付きのラックに入れて運び込んだ装置を、延長コードにつないで、手早くスイッチを入れた。ラックの中では、オシロスコープや発振器と一緒に、基盤を何枚も挿したコンピューターらしき部品が剥き出しになっていた。
「かまわないさ。それくらいでないとテストにならん」
「勝つつもりでいるのか」
「まさか」
 南部は、大型のダイバーウォッチよりもさらに一回り大きな部品を、左手首にベルトで固定した。白衣を脱ぎ捨てる。黒いシャツと黒いズボンを身に付けた、細身の体が現れた。ラックのコネクターと左手首の装置のコネクターを細い同軸ケーブルで繋いだ。
「そりゃ一体何だ?さっきのとは違うのか?」
 黒いシャツの裾からテープ状の極細のケーブルが束になって伸び、小さな箱につながっていた。箱はクリップでベルトに差し込まれていた。ケーブルの先端は各種のセンサーになっている。そのセンサーを南部の全身に貼り付ける作業を、ここに来る前に、鷲尾は一時間以上にわたって手伝った。
「空軍勤務の俺に、国際科学技術庁《ISO》ISOの研究に手を貸せってオーダーが降ってきたから、何事かと思って来てみたら、セコンドをやれとはな。プロ中のプロを相手にどうするつもりなんだ?」
「見てりゃわかる。これを持っていてくれ」
 南部は、眼鏡を外して鷲尾に手渡した。
「動くものを見るときには却って邪魔だし、バイザー越しでも無い方が安全だ。始めるぞ」
 南部は、いかにも手作りの基盤が刺さったケースのボタンを押した。瞬間、全身が光に包まれた。光が消えた時、南部の体は、全身黒色のボディスーツに覆われていた。膝上まであるブーツに手袋、ヘルメットに顔の半ばまで覆う透明なバイザー、膝上まで届くマント。
「バットマンの仮装のつもりか、それは?ISOってのは妙なものを作るな……」
 胴体と両手両足にプロテクターをつけ、ヘッドギアをかぶった格闘技の教官が素っ頓狂な声を上げた。
「デザインまで手が回っていないんだ。調整次第で色も形もある程度は変更できそうなんだが」
「一体どういう仕組みだ?」
「機密に関わるから詳しいことまでは言えないが、ブレスレットの高周波に反応してこのスーツに形を変える材料を開発した。防御の性能が高いのと、人間の運動能力をある程度サポートする機能があるから、うまくいけば、将来は軍でも使えるかもしれない。今はまだ、個人ごとにかなり調整しないと使えないので、量産できないんだが……」
「軍に持ってくる時は、もうちょっとマシなデザインにしてもらいたいな、南部博士」
「考えておくよ」
「おい、南部、ちょっと待て」
 鷲尾は、格闘技の教官が広げた荷物の中から小さなビニール袋を取り出した。借りるぞ、と教官に向かって目で合図する。封を切って、透明なゴム状のマウスガードを取り出し、ドライヤーを取り出して加熱した。
「口を開けろ、南部。柔らかくなっているうちにしっかり噛んでおけ」
 ヘルメットのバイザーで顔の半ばまでが保護されていても、南部の口の周りはノーガードだった。この状態で攻撃がヒットしたら、前歯は無事では済まない。
「マウスガードを付け忘れるような素人相手に、フルコンタクトでやり合っていいのか?ISOに来たばっかりの学者先生を病院送りにするのは気が進まないぞ」
 教官が顔をしかめた。
「やってみてくれ。ただ、左腕のブレスレットへの攻撃は避けてほしい。こいつが壊れるとそこでテストは中止するしかない」
「壊れるとどうなるんだ?」
「元の姿に戻る。私の体にもかなりショックがかかるはずだ」
「時計をセットした。三分と一分でベルが鳴る。ボクシングと同じだ。始めていいか?」
 南部と教官が揃って頷いた。鷲尾は、タイマーのスイッチを入れた。
 ベルの音とともに、何の予備動作も無しに教官が距離をつめた。軽い右フックが南部のヘルメット越しに入った。南部はよろめいたが、そのまま踏みとどまった。両手の拳を上げ、ファイティングポーズをとった。がら空きになった脇腹に、教官は左足で回し蹴りを入れ、寸止めした。
「本当に素人か……」
「それじゃ困る。実際に打撃がないとテストにならない」
「じゃあ、最初の何ラウンドかはトレーニングしてやるから、体を馴らせ」
「わかった」
「ストレート五回、規則的に行くぞ。ヒットの瞬間、腕に力を入れて顔をガードしろ。次は右の回し蹴りだ。膝と肘で入るのを防げ」
 型どおりの攻撃と防御を規則的に繰り返して、最初の一ラウンドが終わった。
「あと三ラウンドこれをやって、慣れてきたらランダムな攻撃に切り替える。タイミングを合わせて防御するか、躱すか、やってみるんだな。それから、常に相手の全身を見ろ。一個所に注目してるとフェイントを喰らうぞ。考える前に体を動かすんだ」
「それが極意か。こちらからの攻撃は?」
「まともにやったんじゃ当たらないと思うが、受けようか?」
「ガードしてもかまわないから、頼む。それも実験項目だ」

——九十分後。
 南部は立ち上がれなくなって、持ち込んだラックに凭れて座り込んでいた。息が上がってしまい、話すこともできない。マウスガードを外して無造作に投げ捨て、口を開けて喘いだ。
「怪我でもしたんじゃないのか?」
「それは無いと思うが……」
 鷲尾に向かって答える教官の方は、息も乱れていない。
「その変な装備を外せるか?」
 南部は、ラックにつながっているケーブルの先端をブレスレットに差し込んだ。ラックの緑のボタンを押すと、再び光に包まれ、一瞬で、元の姿に戻った。そのままゆっくりと横になる。
 教官はしゃがみ込んで、南部の黒いシャツを上にめくり上げた。極細の信号線をサージカルテープで貼り付けられるだけ貼り付けた上半身が現れた。
「何だこりゃ?ボディに入れる時はそれなりに手加減したから、内臓を傷つけるような打撲は無いはずだが」
「南部、剥がしてもかまわないか」
 青い顔で南部が頷く。鷲尾は、手早くセンサーを固定していたテープを剥がした。
「大丈夫か?痛むところは?」
「……無い。眼鏡を返してくれ」
 答えた後、南部は呻いた。鷲尾は、眼鏡をかけさせ、南部を横向きに寝かせると、背中をさすった。
「気分が悪いのか?」
 南部は答えるかわりに歯を食いしばった。
「完全にバテたんだろう。普段から鍛えていたようには見えないからな。面白いスーツだが、本人のスタミナの問題までは解決できないようだな」
「……どう面白い?」
 目を閉じたまま南部は呟いた。
「動きが極端にアンバランスなんだ」
 教官は断言した。
「俺からの攻撃に合わせて防御したり躱したりする時の反応は鈍いし、はっきり言ってずぶの素人だ。しかし、俺に対する攻撃は、フォームは素人だが速度はベテラン以上だった。無駄な動きがやたら多いから、予測するのも躱すのも簡単だったが、無駄が無くなれば、俺でも対応しきれるかどうかわからん。ジャンプ力も体操選手並だ」
 目を開けた南部が微笑んだ
「しかし、何でこんな妙なスーツを作っているんだ?ちょっと前に、ISOで、もっと強力なバトルスーツを開発してるって話で……テストには、俺の部隊の若いのが協力していたはずだが。そっちを使えば南部博士だって、そんなにバテることも無かったんじゃないのか」
 人間以上の力とスピードを出すために、筋肉に追随して動くモーターやアクチュエーターを装備し、防弾用の装甲まで備えたパワードスーツの開発が、既にISOの研究チームによって進められていた。動力は外部から供給されるため、理屈通りに行けば、人間の側にさほどのスタミナを要求しなくても、簡単に、何人分かの力を出せる。
「あれは多分失敗に終わる。貴方は既にその理由を知っているはずだ。さっきも言っていた通り……」
「どういう事だ?」
 教官は訊いた。南部は直ぐに言葉を出せず、鷲尾に背中をさすられながら、吐き気を堪えていた。
「南部、おい、大丈夫か?辛いならあまり話さない方がいいぞ?」
「……いや、続けさせてくれ。折角協力してくれたんだ」
 南部は深呼吸した。
「私の動きが鈍いのは、貴方の動きを見ていちいち考えてから反応していたからだ。接近しての格闘戦の訓練はされてないから、私にはそれしかできない。しかし、自分から動く時は違う。筋肉の神経系が指令を出し始めるのは平均して〇・四秒から〇・三秒前、筋肉が動き始めるのはその〇・一五秒位後だ。脳が動作指令を出す前に、既に体は動いている。これは人間なら誰でも同じで、何も特別な訓練なんか要らない」
「そういえば、ISOの連中は、脳波を読み取ってスーツを動かすとか言ってたな」
「そうだ。それで最初の計画が失敗した。脳波をトリガーにしたのでは、体の動きから大幅に遅れる。研究チームは間もなくそのことに気付いて、筋電をトリガーにする方式に切り替えた。それでも、〇・一五秒の差は埋められなかった。動作開始が遅れるパワードスーツは、重量がある分、筋肉に対して動き始めに大きな負荷を与えることになる。それに合わせて人間の側が無意識に出力を調整した直後に、今度はスーツの方が増幅された動きを始めてしまう。ゆっくりした動作のサポートならともかく、これではどうやっても格闘戦に合わせた制御など無理だ。〇・二秒先の未来を完全に読めるのなら話は別だが」
「で、南部博士、未来を読むことには成功したのか?」
「さすがに私でもそれはできん。私のスーツも筋電に反応している」
「失敗例と変わらんじゃないか」
「フルコンタクトで試合をするのに、そのプロテクターが邪魔をしたか?」
 南部は訊き返した。
「軽くて、抵抗なしに動くようなものなら、身に付けていても動き始めにはほとんど影響しない。私が狙ったのはそっちだ。そのかわり、性能の方は本人の身体能力に大きく依存することになったが……」
「なるほどな。筋はなかなか良かったぞ、南部博士。勘もいいし上達も早い。継続して鍛えればそこそこの所まではいくだろう。回復したら、毎日、グラウンド二十周はランニングしておくことだな。一ヶ月もすればそれなりに持久力は上がるはずだ」
 教官は、持ち込んだ荷物の中を探り、手提げの紙袋を取り出した。
「クリスマスも近いしな、俺からのプレゼントだ。頼まれたとはいえ、サンドバッグ代わりにしてそのままというのも気が引ける」
「何だこれは?」
「湿布薬だ。俺の部隊で常備しているヤツだ」
 南部は、紙袋を引き寄せた。どう見積もっても三キログラム以上ある。
「多過ぎないか?」
「全身にくまなく貼り付けて、二、三日は安静にしていろ。もっとも、明日は筋肉痛で身動きはできんだろうが」
 南部は、教官に手を差し出した。握手をしたのか、引っ張り上げて立たされたのか解らない状態でどうにか立ち上がった。
「貴方に頼んで正解だった。スーツを改良したらまた協力を頼めるかな」
「了解だ。なかなか面白い装備らしいしな」
 鷲尾に支えられながら、南部は格闘技の教官が立ち去るのを見送った。
「撤収するか……」
 南部は、白衣を着込んだ。ラックのキャスターのストッパーを外し、引っ張ろうとしてよろめいた。鷲尾が慌てて腕をとって支えた。
「危ないから座ってろ。運ぶのを手伝おう。どこに持っていけばいいんだ?」
「装置はISO本部の私の実験室へ。私も一旦研究室に戻って、着替えてから帰る」
「ケーブルは外した方がいいんだな?」
「ああ、運ぶ途中で引っ掛かると断線するかもしれない」
「……っと、固いな」
 鷲尾は、ポケットから折りたたみ式のプライヤーを取り出した。コネクタ部分を挟んで軽く回して外した。
「工具箱を持ち歩かなくてもいいのか」
「ああ。興味があるなら使ってみろよ。他にもいろいろくっついてる」
 鷲尾は、南部にプライヤーを手渡した。レザーマン、と刻印されていた。
「最初から俺の手伝いをアテにして俺を呼んだんだろう?自分が動けなくなるのを見越してな」
 鷲尾は、ケーブルをまとめて、脇にあった袋に突っ込んだ。
「……バレてたか」
 鷲尾は、南部の父親に雇われてパイロットを務めており、最近になって空軍に入った。南部とは、学生の頃からの知り合いで、友人でもあった。
「自分で人体実験した心意気に免じて、荷物運びとドライバーは完璧にこなしてやる。積み込みが終わるまでそこで休んでいろ。何なら、湿布薬を貼り付けてミイラを作るところまで面倒見ようか?」
 ラックを引っ張って出て行く鷲尾を、床に転がったまま南部は見送った。

●PHASE 2 ISO本部・アンダーソンのオフィス

「クリスマスイブだから一緒に早めに引き上げようと思って呼んだのに、その荷物は一体何だ?」
 南部を自らのオフィスに呼び出したISO副長官のアンダーソンは、顔をしかめた。
 南部は、薄いブルーのスーツの上着に紺のズボンにネクタイ姿で、ポケットには赤いハンカチを挿しているのはいつも通りだったが、服装には不釣り合いな軍用のダッフルバッグを担いでいた。
「この間丸三日も休んだせいで、仕事が遅れているんです。家に帰ってからも続きをやりたいんですよ」
 事務方のクリスマス休暇を確保するために、イブの夜は早めに帰宅するように、ISOの本部職員には通達が出されていた。必要最低限の警備部門だけを残して、研究室は年明けまでロックアウトされる。
「休んだってのは、特殊部隊の教官相手にぶっ倒れるまで殴り合っとった件か」
「あれから、ブレスレットの駆動用の装置を小型化し、スーツの方にも改良を加えました。ここ数日はISOが使えないので、別荘の方の設備を使って研究を続けます。それには、道具一式を担いで帰らないと。試作品でも、重要機密ですから、誰かに頼むことはできないんですよ」
「まったく、近くのレストランに寄って、軽食でも摂らないか誘うつもりだったのに、それでは寄り道もできんじゃないか」
「済みません。しかしアンダーソン、あなたにとっては、寄り道などせず、家族と過ごす方がよろしいのでは?」
「あのな、これでも独身のお前を気遣ったつもりだ。少しは理解しろ」
 言い終えた途端、アンダーソンの机の電話が鳴った。
 受話器をとったアンダーソンは、ほとんど何も答えず報告を聞いていた。
「わかった、直ぐに行く」
 それだけ言って、アンダーソンは受話器を置いた。
「何かあったんですか?」
「二ブロック離れたISOのR&Dセンターで事故だ。地下実験室で爆発があったらしい。センター長と長官には呼び出しをかけているが、二人とも、昨日からクリスマス休暇で直ぐには連絡がつきそうにない。食事に誘おうかと思っとったが、それどころじゃなくなったな。私は、行かなければならん。今ISOに居る最も職位の高いのが私ということになるようだ」
「私も行きます、アンダーソン」
「南部君、別に君には何の責任も義務もない」
「今、ISOには普段の人員は居ないはずだ。不測の事態が生じた以上、人手は多い方がいいでしょう。R&Dセンターには私も仕事を頼んであるので、それも心配です」
 南部は、アンダーソンの先に立って歩き出した。



 24話「闇に笑うネオン巨人」。
 ISOの科学者が次々と殺されますが、犯人がわかりません。南部博士は、諸君をISO本部に呼んで、犯人の正体を突き止めることと、科学者達の護衛を頼みます。

 諸君をISO本部の玄関まで迎えに出てきた南部博士。秘書あるいはSPと思われる係官を3人連れてきています。南部博士がISOでも相当な実力者だということがわかるシーンです。

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最近科学者が次々と殺されている。そのことは諸君も知っているはずだ。残念ながらその犯人はまだわからないんだ。

科学者たちは強力な電気で焼き殺されている。頼んだぞガッチャマン。平和を築く大事な科学者たちを、何とか守り抜いてほしい。

 南部博士がこんなことを言うものだから、諸君は、ばらばらに別れて次に狙われそうな科学者を護衛したり、怪しい人物が居ないか、遊園地などの人ごみを調べたりしています。
 しかし……。ISOの科学者の中でも、ギャラクターが最も標的にしているのは、南部博士のはずです。ところが、南部博士はそのことを意識していないのか、諸君に対して「自分を守れ」とは言っていません。
 自分だけは大丈夫だと脳天気に考えていたのでしょうか……。
 その結果……、案の定こんなことに↓。最後の標的は南部博士でした。

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 ISOの科学者達が襲われたシーンでは、皆さん夜遅くまで研究に勤しんでました。
 南部博士も、諸君に仕事を命じた後は深夜まで自分のオフィスでデスクワークに励んでいました。資料だか論文だかを熱中して読んでいました。そこに、背後からネオン巨人が現れます。いきなりピンチです、博士。

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 慌てて椅子から立ち上がります。

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 いつもは落ち着いて冷静な南部博士もさすがに慌てまくってます。焦りまくる南部博士もまたかわいいです。

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 結構広いオフィスなんですが、さすがに外に逃げ出す余裕も無かったらしく、机の反対側に回りこんでネオン巨人と対峙。

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 諸君の迎撃が間に合って、ネオン巨人は撃退されますが、すぐ外で爆発します。机の反対側にしゃがみ込んで爆風を避ける南部博士。反応は早いです。102話でも、椅子の陰に隠れて爆発をやりすごしてましたけど。

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 それにしても、ISOの優秀な科学者達が次々にギャラクターの犠牲になっているので守って欲しいと言っておきながら、自分がその中に含まれるとは考えていないあたり、おもいっきり抜けていると思います、博士。自分の心配をせずに他人の心配を優先するあたり、冷徹南部君は案外お人好しな面があるのかもしれません。



照明の趣味が……(初代 22話)

|2010/8/30(月曜日)-23:30| カテゴリー: 初代
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 22話「火の鳥対火喰い竜」。
 ウラン採掘工場がギャラクターに襲われ、配備してあったマンモスタイガーという空飛ぶ空母も歯が立たない、という、最初からハードな展開です。
 当然、科学忍者隊を出動させて欲しいとアンダーソン長官直々に頼まれるのですが、南部博士は断ります。

アンダーソン「何ということだ。我々が苦心して造り上げた世界最大のウラン採掘工場が、あっさりとギャラクターに奪われるとは。南部博士、科学忍者隊の出動を願えませんか」
南部「お断り申し上げます」
アンダーソン「な、南部博士。断るとは」
南部「残念ながらゴッドフェニックスには、100に1つの勝ち目もありません」
参加者「しかし、科学忍者隊は今までに数々の強敵を倒してきた」
南部「みなさんは忘れている。ウラン採石場を護衛していた三隻のマンモスタイガーは、ゴッドフェニックスよりはるかに強力な飛行空母であることを。そのマンモスタイガーも一瞬にしてやられている。科学忍者隊に出動を命令することは、彼等に死ねということです」

 二流の指揮官だったら、自分の体面とかメンツとかをを考えて、安易な希望的観測で出撃させるかもしれないところ、彼我の戦力差を冷静に考慮して長官の頼みでも却下するあたり、やっぱり南部博士は素敵です。左側に跳ねてる触角頭も気合が入ってます。
 その割には、健の命令違反には甘くて、「誰かがやらねばならないんです。科学忍者隊はそのためにあるんです」の一言に押し切られてしまう南部博士がかわいい……。

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 案の定、撃墜されて、というか加熱競争に負けて破壊されて海中に墜落、浸水を始めるゴッドフェニックス。結局ISOの潜航艇に救助されます。
 長官の頼みをみんなの前で堂々と断っておきながら、うっかり出撃を許しました→撃墜されました→ISOの設備と人員を救助に出動させます、てのを、南部博士が関係各方面にどう納得させたのかに興味が湧いてきます。
 ゴッドフェニックスは修理となり、諸君もしょげています。
 このとき既に南部博士は、キングドラゴンを倒す方法を思いついていました。が、自信喪失している諸君に出撃させても成功の可能性は薄いと考え、レッドインパルスに仕事を頼みます。
 南部博士がレッドインパルスに電話しているシーンですが、どうやら、三日月基地内の南部博士の自室と思われます。向かって左から赤い光が、右側は青色の光が来ています。何だか落ち着かない照明です。なんでこんな色にしてるんでしょうね。
 電話している南部博士、珍しく眼鏡にツルがあります。謎のレッドインパルスの回で登場したのと同じ絵ですね。

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 ところが、レッドインパルスは「南の海に用事ができた」というおよそどうでもよさそうな理由で南部博士の出動依頼を断ります。電話が終わって南部博士、どうしたものかと頭を抱えています。これで少しは、忍者隊の出動を断られたアンダーソン長官の気持ちがわかったのではないでしょうか。尤も、南部博士が断った理由に比べてレッドインパルスの理由は、理由になってませんでしたが。いや、健にもう一度チャンスを、という立派な理由があるにはありましたが。
 それにしても、机の一方から赤、反対側から青色の光で照明、って、南部博士は一体何を考えているんだか。こんな色合いで、それでも光が足りなくて薄暗いところがだいぶある部屋って、目にも悪そうです。落ち着かなくて悩みも倍増しそうな気がしてきます。

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 で、やっぱり部屋の照明が気になります。舞台照明みたいな赤色の光で本当に机を照らしてるようです。青色の方は登場しませんが、多分、同じような感じになっているのでしょう。ほんと、南部博士の趣味って意味不明です。
 指揮官としては理性的であることと、部屋の照明の趣味は、関係がないということでしょうかね。まさか本当にどっかの舞台で使ってた照明をかっぱらってきたとか……???

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 ゴッドフェニックスの修理と改造が終わった後の南部博士。淡々としつつもしっかり触角頭は跳ねてるし、それなりに自信もってそうです。

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 南部博士によると

いや、火喰い竜の出す高熱に耐えられるように機体に細工しただけだ。見てごらん、裸のゴッドフェニックスに何か巻き付けてあるだろう。あの管の中には強力なフレオンガスが入っている。

わかりやすく言えば、冷蔵庫の原理だ。圧縮され、吐き出されたガスが周囲の熱を吸収し、元の管に戻る。これを繰り返して、密閉された箱の中を冷やしていくのだ。

 突っ込んでおくと、吐き出されたガスの温度が下がるのは本当ですが、元の管にもどって回収する方式だと、全体を駆動するポンプを動作させないといけませんし、回収したガスは熱くなってますから次に回す前にある程度冷やさないといけません。この時出てくる熱の捨て場所がないと動かなくなります。ということは、キングドラゴンの攻撃を食らって周囲が高音だとうまく動かなさそうです。この場合は、むしろ回収なんかせずに外に向かってフレオンガスを吹くだけの方が良い……はず。
 まあ、新規開発したマイナス爆弾との相互作用が必要、というあたりで、何か工夫はしてるんでしょう。ということで、またもや南部博士の仕事早っ!な回でした。
 70年代の公害は、直接人を病気にしたり生き物を殺したりするような化学的なものが想定されていて、オゾンホールの問題なんか出てませんでたから、フレオンガスが気軽に登場することになったのでしょう。時代を感じさせる道具立てですね。今やるとしたら、液体ヘリウムを大量に積んでいくとかかなぁ。



先輩にしては……(初代 21話)

|2010/8/29(日曜日)-22:47| カテゴリー: 初代
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 21話「総裁Xは誰れだ」。
 馬のコンテストで優勝したのが、ヘンジンマン博士の馬だったという回。
 南部博士、

いや実は、あのヘンジンマンという人物は私の学校時代の先輩なのだ。頭は良くて研究熱心な男だったが、とにかく人間嫌いで、卒業以来全然会ったことがない。何でも、世間を離れて一人サイボーグの研究をしているとかきいている。

 と、こんな顔↓で言ってます。

21-01.png

さらに、

いや、君たちが信じられないのも、無理はないが、あの馬は実に精巧に作られたサイボーグの馬だったんだ。テレビのビデオテープを見れば、納得するよ。さあ良く見てごらん。本物の馬は汗をかいているのに、この馬はけろっとしている。目を見てもまばたきがない。それに、この蹴り足を見たまえ。本物だったらこんな蹴り方はしない。これで、サイボーグだということがはっきりしただろう。

と続けてます。

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 そのヘンジンマン博士は、こんな↓様子。

21-03.png

 南部博士は、オックスフォードとケンブリッジ大学を出てるわけですが、どちらかで先輩だったとしても、年齢差がありすぎるように見えます。南部博士の年齢48歳ですが、ヘンジンマン博士は70歳くらいに見えます。先輩後輩でも、学生生活の期間が重なっていたとはとても思えません。学部生と博士課程の大学院生でも10年離れることはないでしょうし。南部博士が学生のときに教員をしていたのならこの年齢差もわかりますが、そうなると、人嫌いで卒業後は会ったことがない、という南部博士の台詞と矛盾します。この場合とっととどこかにひきこもったのはヘンジンマン博士の方ですから。
 南部博士は、

しかし、今から騒いだって大混乱が起こるだけだし、ヘンジンマン博士も、実際に、本物の馬と比べてみたかっただけだと思う。ただ心配なのは、この技術を誰かが悪に利用しようとしたら、それこそ大変なことになってしまうだろう。

うむ。諸君に、ヘンジンマン博士の身辺の護衛を頼みたい。

 と言ってます。
 ヘンジンマン博士はとりあえず賞金ゲットで祝杯を上げていますが、これは、こっそりサイボーグ馬を出して優勝しちゃったものだから、賞金を断ったら逆に不自然で詮索されかねなかったからでしょう。俗物なら、この馬をあちこちのレースに出して賞金を稼ごうと考えるでしょうが、ヘンジンマン博士は、

とうとうわしの作ったサイボーグの馬が本物に勝ったんじゃ。生き物全てをサイボーグにしてやる。そしてこのわしがサイボーグ王国の王となるんだ。何とすばらしいではないか。

 と、現実の金儲けには全く興味を示していません。サイボーグの性能にしか興味がなく、サイボーグに囲まれて過ごしたいと考えるあたり、立派なマッドサイエンティストです。「本物の馬と比べてみたかっただけ」と判断した南部博士の人を見る目は確かでした。
 南部博士が優秀というだけあって、ヘンジンマン博士、総裁Xの正体を、見た瞬間にほとんど見破っていました。この点でも、南部博士の評価は正確でした。



方針間違ってます、博士(20話)

|2010/8/28(土曜日)-16:21| カテゴリー: 初代
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 20話「科学忍者隊危機一発」。
 子犬を助けようとして頭にミサイルの破片を受けて大ピンチのジョー、という、ジョーファンにとって人気の高い回ですが、南部博士の行動の方に注目してみます。といっても、最後の方で良すぎるタイミングでゴッドフェニックスの通信装置に現れる部分は、諸君監視装置を装備しているのだろうというネタを既に書きましたので、今回はジョーの治療の方から。

諸君、これを見たまえ。鉄の破片は脳の一番危険な場所に触れている。手術で取り出すことは不可能だ

ということになります。破片は図にしめした場所にあります。

20-01.png

 手術が無理なので、南部博士はいきなり乱暴な方法を提案。

宇宙科学研究所にある高速遠心分離装置にかけて頭部から破片を抜くことだ。しかし、一つ間違えば人体そのものが分離してしまうおそれが多分にある。

 人体そのものが分離、って、よく考えるとめちゃくちゃスプラッタな話なんですが、諸君は全員スルー。その上、健ときたら、

博士、我々科学忍者隊は常日頃から体を鍛えています。ちょっとやそっとのショックでは死にはしません。ジョーがもし死んだら、ゴッドフェニックスの威力も発揮できなくなります。お願いです。遠心分離機にかけてください。

 頑丈さにかけては定評があります、という趣旨の発言。
 結局、遠心分離機にかけることになります。
 今回、南部博士はずっとジョーのことを気にかけていて、悲しい顔をしています。

 20-02.png

 しょぼーん、ですね。

20-03.png

 いつもの元気がありません。

20-04.png

 しかし。
 振り回している画像を見て、私は椅子からずり落ちかけました。

20-05.png

 ジョーの包帯の位置を見てください。頭の周囲をぐるっと取り巻くように巻いています。ということは、鉄の破片が入った傷は、頭頂部分ではなくて頭の側面で、倒れたシーンも考えると後頭部のあたりにあるはずです。つまり、寝かされているジョーの頭が台に触れているあたりに傷があるわけです。
 そのジョーを水平に寝かせて、足元を中心にして振り回すと、破片は水平方向の遠心力を受けます。すると、頭頂方向に向かって引っ張られることになります。南部博士の試みが成功していた場合、破片は、脳のまだ無傷な部分を傷つけながら、包帯の無い頭頂に近い部分をぶち抜いて出てくることになります。これではジョーの傷倍増です。
 メスを入れられないから振り回して抜こうというアイデアは良かったのですが、破片が動く方向は考えないと……。

 結局、遠心力10倍でも破片が抜けなくてがっかりの南部博士。

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 そこへ、お約束の攻撃があって、諸君に出撃命令。

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 遠心力作戦は失敗し、「ジョーは必ず助けてみせる」と諸君に大口叩いたにもかかわらず目を離した隙にジョーには逃げられ、攻撃をうけて錐揉みするゴッドフェニックスの中で振り回されるとジョーの破片はあっさり抜けてしまう。「遠心力を10倍に」と苦悩しつつ叫んでいた南部博士の立場が全くありません。
 この回は、努力の方向が違っていたり空振りしたりするという意味で、いいところ無しの南部博士です。でも、悩んでいる姿もまたかわいいんですよねぇ。



iPadを買ったので……

|2010/8/23(月曜日)-23:12| カテゴリー: F, 初代, 雑記
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 とうとうiPadを買いました。
 せっかくなので、壁紙に触角頭の南部君を設定してみました。もちろんジゴキラーの回です。
 やっぱり未確認生物を相手にしている南部博士っていいなあ……と、惚れ惚れしたわけですよ。

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 ところが……。
 iPadは、ディスプレイの周囲が黒色なんですね。そこに、顔を画面いっぱいに表示すると、どう見ても、黒い額縁の中に入った顔の拡大写真にしか見えません。

 これは……これって……やっぱり……。
(※画像追加あり2010/08/25)

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眼鏡のフレーム(初代 17話)

|2010/8/21(土曜日)-04:10| カテゴリー: 初代
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 17話「昆虫大作戦」。

 瞳の色がころころ変わる南部博士の次は、眼鏡のフレームが変わる南部博士です。
 17話は、眼鏡のフレームが太くなったシーンがあります。

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 眼鏡のスタイルでやっぱり印象が変わりますね。フレームが目立たないシーンの方が多いし、その方が切れ者のイメージが強く出ると思います。

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 これは続きのシーンです。顎に手を当てるおなじみのポーズで考え込む南部博士。かなり若い感じに描かれています。

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 ところが直後に左の眉毛が無くなってます。70年代のツッパリかよ!って思わずツッコミ。

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 多分、このあたりの作画の注意事項は、文書にしてアニメーター全員に回さないと間違いが起きるということなんでしょう。

 初代の総監督の鳥海永行氏は、小説の中で、南部博士を

薄い縁なしの眼鏡、口髭をたくわえた年のころ四十前後の学者風の紳士である。

と描写しています。総監督としては、南部博士の眼鏡は「縁なし」のつもりだったようです。



(>_<)(初代 23話)

|2010/8/19(木曜日)-00:02| カテゴリー: 初代
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 23話「大暴れメカボール」

 (>_<)の顔文字のまんまな南部博士。目を閉じてる時は睫毛が長くてかわいいんですが、顔文字顔(っていうのか)は珍しいです。

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 顔文字のまんまな顔なのもアレなので、眼を閉じてイケメンな南部博士。

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 それはそれとして、この回も瞳の色が変わりまくりです。
 まず、黒に近い褐色の瞳。これが多分標準でしょう。

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 宇宙人ですかと訊きたくなるような、瞳全体が水色になっている南部博士。

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 中心が黒でまわりが青い色。これもよくあるパターンです。

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 「銀狼怪奇ファイル」の向こうを張ったような、シルバーの瞳の南部博士。

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 まったくもう、猫の目だってこんな変わり方はしませんよ、博士……。
 気分を変えるためにいろんな色のコンタクトレンズでも持ち歩いているのかと。

 ところでこの回の作戦ですが、足やら翼やらを出すもののでかい鉄球型の鉄獣で、攻撃が効きません。南部博士も処理方法をすぐには思いつかなかったらしく、

待てジョー、方法を考えるのは私の任務だ。諸君、それまで待機していてくれたまえ。

と言ってます。が、処理方法を思いついたのは、南部博士ではなく、磁石で遊んでいる甚平を見た健でした。
 南部博士は電磁石作戦を採用します。ISOに動員をかけ、電源に原子力発電所を使って、巨大電磁石を建設。ところが、おびき寄せたメカボールが磁石の方へ行かず、発電所の方へ向かったため、健がメカボールの足に掴まって中に侵入することに。健は兵士を倒してメカボールを磁石に向けた後、コンソールを壊します。磁石にぶつかってメカボールは爆発、めでたしめでたし……ですがちょっと待て。
 内部に忍び込めるのなら、内部に爆薬を仕掛けることだってできるわけで、鉄球の外側が壊せなかったとしても、内側はめちゃくちゃに壊すことができます。そうすればただの動かない鉄球になります。無理に外側まで爆発させて木っ端微塵にする必要はありません。健が内部に侵入できるのなら、そのまま内部を破壊するのが科学忍者隊本来の作戦展開であり、電磁石作戦はそもそも不要です。
 南部博士としては、健があんなにあっさり内部に侵入するとは思ってなかったのでしょうねぇ。他の鉄獣に比べて侵入が難しいと思っていたからそういう命令は出さなかったのかもしれませんね。



瞳の色もころころかわる(初代 16話)

|2010/8/18(水曜日)-00:12| カテゴリー: 初代
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 16話「無敵マシンメカニカ」

 ISOの最新鋭の工場がギャラクターにいいように利用されるは、最新の鋼材は盗まれるはで、ブチキレ南部君が拝める回です。テーブル叩いて怒り心頭の南部博士というのは珍しいです。冷静なことが多いキャラなので。
 それはそうと、同じ回でも瞳の色が変わってますね。
 こちらは横顔、蒼い瞳の南部博士です。

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 同じ回に登場する、茶色の瞳の南部博士。

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 ころころ瞳の色が変わるキャラ、というと、ちょっと古いけど漫画の「超頭脳シルバーウルフ」とか、そのドラマ化の「銀狼怪奇ファイル〜二つの頭脳を持つ少年〜」を思い出しますね。普段は普通の主人公がピンチになると髪と瞳の色が銀色になって天才的能力を発揮する、という……。南部博士の場合は瞳の色がどう変わろうが関係無しにマッドな方向にブッ飛んでますけど。

 ところでこの回、メカニカの調査と対策は、三日月基地ではなくて別荘の方で行っています。その別荘の一室ですが、大きな部屋です。三日月基地完成後は徐々に基地登場の回が多いのですが、たまに別荘での活動が描かれています。基地の設備と遜色ない研究施設になっているようです。

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 結局メカニカは、南部博士の設計図を健が持って行って、メカニカ内部で読み込ませることで、形を変えてしまうのですが、ブチキレ南部博士は何と遊園地の設計図を作りました。
 わざわざ自分で結果を見に来てずーっと上機嫌です。音声は入ってないんですが、例の高笑いが聞こえてくるような気がします。

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 もとはといえば工場だったわけで、もう一度工場につくり直す方が普通な気がしますが……。あるいは、使いやすいように、もうちょっと汎用の部品にしてしまうとか。
 ISOの工場が壊されました→最新の鋼材盗まれました→図面次第で形を変えるメカニカをギャラクターに作られちゃいました→勝てないので別の設計図食わせて遊園地にしておきました、って報告を受け取ったアンダーソン長官をはじめ、ISO幹部達の困惑した顔が目に浮かびます。
 キレると斜め上の行動に走る南部博士がすてきです……。



 ディアゴスティーニのガッチャマンNo.67が届いた。冊子の8ページに南部長官の名前について記載があったので引用する。

南部長官の本当の名は!?
 南部長官は『科学忍者隊ガッチャマン』の本編中、「博士」や「長官」といった役職名で呼称されるのが通常であることから、その下の名が明かされたのは放送開始から1年半以上が経過してからのことだった。初めてフルネームが発音されたのはパート1の第81話。ベルクカッツェが南部博士の姓名を確認する台詞で、名が”こうざぶろう”であることが判明した。だがじつはその表記については諸説あり、パート1では”考三郎”が、パート2以降では”耕三郎”の文字が有力とされている。
 その他”孝三郎”という説も存在。さらに設定画においては”浩三郎”、”仙三郎”と書かれたものもあるが、これら2つは誤表記の可能性が高いと考えられている。

 結局、ディアゴスティーニの調査でも、DVD-BOXの解説と大差ない情報しか出てきていない。
 「孝三郎」表記は、パート1総監督の鳥海永行氏のノベライズと、シリーズのメインライターの鳥海尽三氏が後に書いた小説の表記なのでそれなりに有力説と考えるべきだろう。一方「耕三郎」は、映画版シナリオ後半(ただし映画ではその台詞部分はカットされた)及び南部長官の告別式イベントでの表記であり、こちらも有力と考えざるを得ない。しかしライナーノーツなどで初代で有力とされた「考三郎」の出所が相変わらず不明のままである。
 総監督が書いた表記が正しいと思うのが普通だろうし、それならば「孝三郎」で構わないはずだが、なぜこんなことになっているのかやっぱりよくわからない。

 陶山さんが、アニメ雑誌の記事で「耕三郎だ」と答えていたという情報が、ガッチャ缶さんのBBSに出ているが、今のところソースは未確認である。というか、こうなると、スタッフの間で「言ったつもりで言ってない」とか「言ったはずだが聞いてない」みたいなことになってそうな予感もしてくるわけで……(汗)。

 設定画の整理ができてないのははっきりしているわけだから、設定画の表記に頼るわけにはいかない。そうなると、シナリオにどう書かれているかを追うしかないのだけど、タツノコは情報を持っているんだろうか。

 なお、ディアゴスティーニの冊子の別のページでは「南部耕三郎の生涯」という記事がある。死亡時点での有力説に沿った名前を採用したと思われる。