初代ガッチャマン20話。
 子犬を助けて爆発で飛んできた破片を頭に受けてしまうジョー。南部博士発案の遠心分離装置でも破片が取れず、諸君が出撃した後も寝かされていたのだけど、南部博士が目を離した隙に抜け出して出撃。諸君に向かって「ジョーは必ず助けて見せる」などと大口叩いておいて、あっさり逃げられた。
 慌てて、ゴッドフェニックスの通信装置に現れて、ジョーがそっちへ向かったと告げた時の姿がこれ。
020-01.png

 心なしか作画の方にも普段の迫力が感じられず……何だか間抜けな表情で登場してます。

 次が、初代ガッチャマン103話。
 別荘に集合した諸君に出撃命令を出し、ジョーには残るように命じ、「ジョー、脳のレントゲンを撮る。診察室まで来たまえ」と言って部屋を出たとたんに車のエンジン音が。
103-01.png

 慌てて部屋に引き返そうとする南部博士。
 部屋に駆け込んだ時には、既にジョーの姿はなく、窓からジョーが去っていくのを見送るしかありませんでした。
103-02.png

 IIではジョーはサイボーグとなります。ドクターラッフェルが殺されてしまい、エネルギー補給ができず、IIの51話ではかなり体調が悪くなってしまいます。南部博士は何とかエネルギー補給の方法を見つけようとします。不調なジョーを南部博士のもとに残して諸君は出撃するのですが、南部博士は、またもやジョーに逃げられる。
 ニューゴッドフェニックスのモニター画面に現れて、ジョーが出て行ったことを告げる南部博士。
II-51-01.png

 普段よりもアップで登場してます。よっぽど焦ったんでしょうか。

II-51-02.png

大きなディスプレイからはみ出しそうなサイズで出てきています。そんなに迫らんでも……。

 ところで初代の20話は、宇宙科学研究所の遠心分離装置からの脱出、初代の103話は南部博士の別荘からの脱出ですから、おそらく両方とも地上にある建物からでしょう。ところが、IIの51話は、海底のGタウンからの脱出ですから、難易度がぐんと上がっています。体調が悪くてもそれをやってのけるジョー、初代の時に比べると、エスケープの腕前が確実に上がってきています。

 そしてFの2話。ジョーのサイボーグの体にエネルギー補給の方法の研究を続ける南部博士が、総裁Z出現の知らせに呼び出されて出て行き、戻ってみたらジョーが居ない。

F02-01.png

 あーどうしよう、って顔をしています。南部博士(この時は既にISO長官)が居たのは、ISO本部にある南部長官の研究室だと思われます。既に、南部博士の目を盗んで海底のGタウンから脱出する技を身に付けたジョーにとっては、ISO本部ビルからの脱出なんか、楽勝でしょう。
 ジョーが落としていったペンダントを拾いつつ、ジョーの安否を気遣う南部長官。哀愁が漂ってます。

F02-02.png

 でもね、南部博士、あなたジョーに逃げられたのはこれで4回目ですよ。
 こうなると、体調不良のジョーの観察を南部博士だけがしている、というのは、むしろ不安材料です。南部博士、他の仕事が忙しいのか、緊急連絡でしょっちゅう呼び出しがかかるのか、とにかく目を離した隙に必ずジョーが居なくなる。最初の1回は仕方無いとしても、4回も同じパターンでやられたのでは、ただの間抜けです。いや、ひょっとしたら、ジョーの方が、博士の抜けてる部分をしっかり把握していたということかもしれませんが。
 もうこうなったらいっそ、科学忍者ではなく、プリンセステンコーの襲名をしてはどうかとジョーに提案したくなってきます(違)。

 優秀な科学者なんだろうけど、学習能力があるのかないのか、ちょっとよくわからない南部博士です。



 この話は、アグリカの動物公園で、パンドラ博士が開発した動物の脳波解読装置を使って、動物達と意思の疎通を楽しく行っている子供達のシーンから始まります。
 パンドラ博士が現場に来ているのは、開発者なのだから当然です。しかし、南部博士までしっかり来てるんですよ。

II-40-01.png

 パンドラ博士は実験するつもりで着替えて来てるし、場所はサファリパークみたいなところなんだから、これで合ってるんだけど、南部博士は普段のスーツのまま。しかも、パンドラ博士の実験に協力している様子もない。「パンドラ、君が発明した脳波解読装置は、なかなかの人気じゃないか」などと言ってるだけ。問い詰めたら多分、「雇い主として秘書の仕事ぶりを監督するのは当然の責務だ」とか言うんでしょうけど、どう見ても見物しにきただけに見えます。
 まあ、南部博士だって、GタウンとISO本部の往復ばっかりじゃ退屈したんでしょうけれど。でも、南部博士が出かけるとなると、忍者隊は総出で南部博士の護衛をする羽目になります。
 案の定、爆弾テロをしかけられる。甚平が気付いたものの、既に実験場所のあちこちに仕掛けられた時限爆弾が時間差で爆発し、子供達も動物たちも怪我をしてしまいます。パンドラ博士を伴って、爆発から逃れてちょっと離れた茂みに身を隠した南部博士は、今度は背後から銃で狙われる。ジョーが気付いて、狙撃者を羽根手裏剣で仕留めたので、幸い弾丸は逸れましたが、かなりきわどい状態です。

II-40-02.png

 ジョーが遅れてたら、頭撃ち抜かれてましたよ南部博士……。
 爆弾が全部作動し、暗殺者も倒して、一応周囲が安全にはなったのですが、子供たちも動物たちも傷だらけです。特に、動物たちの被害の方が大きかったようで……。パンドラ博士は、傷ついた動物たちをGタウンに運ぶように諸君に指示します。ジョーは手遅れじゃないかと言うんですが、南部博士は、
「さあ諸君、パンドラの言う通りにしてやってくれたまえ」
II-40-03.png

と、こんな顔して言ってます。
 しれっとした顔で言ってますが、この爆弾騒ぎ、ターゲットは南部博士ただ一人でしょう。もし、パンドラ博士だけが現場に来て実験していたのであれば、ここまで徹底的に爆弾を仕掛けられたりすることは無かったんじゃないでしょうか。
 警備の厳重なISO本部やGタウンに居れば、ギャラクターもおいそれと手は出せないのでしょうが、ちょっと普段とは違う警備が手薄な場所に出向いたとたんにこれですよ。それでも、南部博士でないと対処できないような事態が発生していたのなら、危険を承知で出かけるのもわかりますが、今回の南部博士、脳波解読装置の実験にはまったく役だっていません。見物に出てきて、テロリスト(=ギャラクター)を呼び寄せてしまい、周囲に被害を拡大しただけ。
 勘もよくて優秀なパンドラ博士、きっとわかってるんでしょうけど、さすがに自分のボスに向かって「南部博士が来るとテロの標的になって騒動が拡大するのでGタウンに引きこもって出てこないで下さい」とは言えないわなぁ。特に泣き言も恨み言も言わずに、Gタウンで動物たちを治療し、さほどの犠牲を出さずに動物たちを公園に戻してやっています。登場した時はぶっとびパンドラ博士だと思ったのですが、実はよくできた(美人)秘書でした。

 ところで、南部博士が酒を飲むシーンって無いんですよね。そういう設定(=飲むシーンは無しで)だという話もどこかで見かけましたけど……。
 でも、設定云々以前に、これだけ狙われ続けてたら、酒飲むどころじゃなかったのもわかる気がします。南部博士だって、初代の戦いの始まる前とか、初代とIIの間あたりであれば、飲みに行って羽目を外すこともできたんじゃないかと思うんですが……。しかし、ギャラクター相手に名前と地位を晒してやり合ってる間は、ちょっとでも警備の手薄なところ、変わったところに出かけた途端に狙撃か爆弾テロの標的って状態ですから、護衛無しにはバーにも行けやしない。まあ、諸君は有能だから、南部博士が飲み歩いたってきっちりガードはするだろうけど、千鳥足でクダまいてる南部博士の護衛を命がけでやらなきゃならず、しかもそれが自分達の指揮官だとなると、士気の大幅低下は確実でしょう。南部博士としてもそれは避けたいはずです。三日月基地やGタウンのどこかにある自室でなら、酒かっくらってても狙われはしないでしょう。そのかわり、いつ何時ギャラクターの動きがあって指揮を執らなければならなくなるかわからない常時臨戦態勢とあっては、酔っ払って寝てたので指示を出すのが遅れました、じゃ、今度は司令官失格の烙印を押されかねない。第一、それで遅れをとってギャラクターにしてやられました、なんてことになったら、我が身を犠牲にしてギャラクターのV2計画を食い止めたレッドインパルスに申し訳が立たないでしょう。長官になってISO本部詰めになってからは、まさか勤務先のオフィスで一杯やってくつろいでますってわけにはいかないだろうし。
 ホントにもう、健でなくたって「同情するよ」とつぶやきたくもなります>南部博士。
 ついでに「忍者隊の秘密は守らねばならん」と言いまくった理由もわかりますね。ギャラクターに対抗できる実力を持つ者として、名前と顔がバレているのはこれまでのところ南部博士だけで、諸君の正体は知られていない。名前と顔バレしたとたんにこの狙われっぷりですから、我が身の状況を考えると、秘密を守れって厳命もするでしょうよ。

 この回から、Gタウンに戻って落ち着いた感じの南部博士をもう2カット。

II-40-04.png

ii-40-05.png

 前髪を下ろすと鼻のあたりまで来そうなくらい、結構長いですね。触角頭とメガネって萌えキャラの重要な要素だと思うんですが……(それはネコミミキャラとかの話であって)コレジャナイダロという意見は承知の上で。
 それはともかく、南部博士が酔っ払ってクダまいてられるような状態だと世の中は平和だ、という結論で終わりそうです。そういうバロメーターに使われるってどうなんだ、と思わないでもありませんが。



やってみたー

|2010/4/19(月曜日)-03:57| カテゴリー: 科学忍者隊ガッチャマン, 雑記
| コメントする

 「伝記ったー」やってみた。
 南部博士、名前の字がシリーズによって違ってて諸説あります。

 まず、初代の有力説の「考三郎」で。
■南部考三郎の伝記は第一章「宿命」、第二章「逃亡生活」、第三章「二度目の離婚」、最終章「愛した、だから狂った」です。
■南部考三郎博士の伝記は第一章「春 ~spring~」、第二章「カミングアウト」、第三章「父との和解」、最終章「ロシアよ、わが愛する祖国よ!」です。
 南部博士、寒い国から来た人でしたか。007シリーズの共産圏の敵役みたいなイメージが。

 次に、IIとFでの有力説「耕三郎」で。
■南部耕三郎の伝記は第一章「天才児」、第二章「スキャンダル」、第三章「あやまちを正す時」、最終章「かすかな光」です。
■南部耕三郎博士の伝記は第一章「『私じゃない!』闘い続けた16年」、第二章「君だけは」、第三章「出所」、最終章「かすかな光」です。
 最初が「天才児」のあたり、うまく表現してるのかなぁ、と。ただ、いろいろ波瀾万丈みたいです。特にFではお亡くなりなので、かすかな光って、死ぬ間際に見る人が多いというあれですか、とか。

 それ以外に登場する「孝三郎」ではどうか。
■南部孝三郎の伝記は第一章「消せない記憶」、第二章「スキャンダル」、第三章「もう一人の私」、最終章「どうしてこうなった」です。
■南部孝三郎博士の伝記は第一章「発端」、第二章「誰も信じられない」、第三章「転落」、最終章「どうしてこうなった」です。

 ちなみに私は、
■裕川涼の伝記は第一章「可愛かった子供時代」、第二章「産みの母」、第三章「そして国政へ」、最終章「星を継ぐもの」です。
■RHの伝記は第一章「落ちこぼれの私」、第二章「北海道返還の日」、第三章「新しい命」、最終章「ありがとう」です。
 北海道返還って、一体何の話なんだーっ!!

 本名でやると、
■第一章「天才児」、第二章「逃亡生活」、第三章「もう一人の私」、最終章「やすらぎ」です。
と出ました。

 とりせつったーではどうか。
■南部考三郎の取説→『目に入れないでください』『ときには叱ってください』『清涼感がなくなっても取り替えないでください』
■南部考三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『無理強いさせないでください』『少量ですが毒が含まれます

■南部耕三郎の取説→『本来の用途以外には使用しないでください』『ときには叱ってください』『なるべくかまってください』
■南部耕三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『おやつを与えるとよろこびます』『圧力をかけすぎると破損するおそれがあります』
■南部孝三郎の取説→『本来の用途以外には使用しないでください』『褒めるとよろこびます』『なるべくかまってください』
■南部孝三郎博士の取説→『乱暴に扱わないでください』『おやつを与えるとよろこびます』『あんまりつきあうとあなたの健康を損なうおそれがあります
 本来の用途って一体……?それに、毒が含まれるだのつきあうと健康を損ねるだの……。

 ところで、ガッチャマンFで南部博士はエゴボスラーに射殺されちゃいます。なので、Fの有力説の「耕三郎」で「オラは死んじまっただー」をやってみました。
■南部耕三郎さん68歳、タンスに小指をぶつけ死去。南部耕三郎さんはフリーエネルギー研究家、五度の失踪歴がある。葬儀はチベットで鳥葬。
■南部耕三郎博士さん27歳、食べ過ぎのため死去。南部耕三郎博士さんは自称ラノベ作家として知られ、「世が認めるにはあと百年かかる」が口癖。縁もゆかりもない養女が遺産を受け継ぐ。
■南部 耕三郎さん42歳、公園でナイフでさされ死去。南部 耕三郎さんはブラック企業の役員を兼任、「世が認めるにはあと百年かかる」が口癖。故人の遺志で遺産は全額ユニセフに寄付。
 スペース入れた記事で爆笑。ブラック企業て……人使い荒かったからなぁ(爆)。



 南部博士って、アニメーターによって描き方が違うので、回によってイメージが違うのですが……。見る度につついてみたいというか、触ってみたいと思うのが前髪だったり。下の図はIIの31話の1シーンから。
II-31-01.png
 大体、真ん中かやや右より(画面に向かって左側)で分けてて、回によって違います。このシーンは真ん中で分けてますね。両側になびかせた部分って結構長くて、脇に跳ねてるんですよね。これも、回によっては、短めだったり、髪全体がそんなに跳ねずによく纏まってることもあるんですが。その跳ね具合がかわいいというか、その日の気分や表情も出てるというか、何とも不思議な味を出してる。
 やっぱりさあ、
Anoplophora_malasiaca.jpg
を思い出してしまう……(写真はwikipediaから拝借)。こいつの触角って触るとけっこういい動きするんですよ。節がしっかりしてて太くて立派な触角。子供の頃はよく触りまくって遊んだ思い出が。だから、南部博士を見てるとどうしても思い出してしまい、「その両側に跳ねてる前髪触らせてぇ〜」と。
 ついったーの画像も、前髪が両側にきっちり跳ねてるのを選んでるし。
 南部君かわいいですいろんな意味で(爆)。



 Fでは、南部博士はISOの長官に就任します。1話の途中から、諸君達は「博士」ではなく「長官」と呼び始めます。
 Fの1話はISOでの会議風景から始まりますが、早速、エゴボスラーファミリー対策が話し合われています。ナレーション曰く、

津波に襲われ壊滅した平和の殿堂、国際科学技術庁も新しく再建され、アンダーソン長官の後任として、南部考三郎博士が選任された。

 この後の会議場の、みんながざわざわ言ってるシーンで、顔も出てこない誰かが一言、

南部博士もひどい時に長官になられたもんだ

 いや全くその通り。そのまんま過ぎて思わず吹きました。この会議の途中で南部長官は電話で呼びつけられ、
F-01-01.png
慌てて長官室に行ってみたら、エゴボスラーからの宣戦布告。その後ずっとエゴボスラー(と新生ギャラクター)対策に追われまくる日々……。
 長官になってからもずっとひどい目に遭いっぱなしですどう見ても>南部君。脇キャラの一言が真実を言い当ててたというか。

 そもそもISOに来て、南部君は何か良い目にあったのかいな、と考えてしまうわけで。
 多分、ギャラクターが表立って動き出すまでは、潤沢な予算とマントル計画室長という地位でもって、どんどん仕事が進んでハッピーだったはずですね。ギャラクターが動き出してからは、マントル計画そのものが邪魔されまくる。だからといって、ギャラクターと戦わずにスルーしようにも、勝手に向こうが邪魔しに来るからいかんともしがたい。マントル計画じゃなくて別の研究テーマをやってれば、邪魔される度合いは少なかったかもしれませんけど、ギャラクターの目的が地球を支配することではなく破滅させることである以上、ギャラクター側についたって結局は駄目なわけで、やっぱり相手するしか無かったんだろうなあ。
 長官になってハッピーかというと、どうもそうでもないみたい。我が家のようにくつろげる基地へは1回しか行けず、その1回は装置に操られて知らないうちに騒動を引き起こしてるし。宇宙パルスの謎解きだって無名の若手が先んじてたりして、科学者としても技術者としても精彩を欠いた状態で追い詰められてる感が……。むしろ現場から離れて仕事を進めづらくなっていたんじゃないかと思われる。



 初代53話「さらばレッドインパルス」より。ISOの会議場を封鎖し、一夜明けて、地球は救われたがレッドインパルスは犠牲になった、という報告を聞いて、通信機を握り締めて涙する南部博士。
053-01.png
 まずもって公私混同はしない上に、困難なことになっても泣くキャラじゃない南部博士が唯一涙を見せたシーン。

「皆さん、科学忍者隊よりただ今連絡が入りました。地球は救われました。私の良き友達の犠牲によって」

 普段なら、冷徹な南部博士は「地球は救われました」までしか言わないだろうし、ISOに集まった人達に対して友人の話をしたって仕方が無いわけで、それでも思わず言わずにはいられなかったのだろう。
 この後、泣き出しそうな顔で涙を拭いながら、皆に背を向けて廊下を歩いていくシーンが続く。
 もうこれで、生きている限り南部博士はレッドインパルスのことを思い出すのだろうなあ、たとえ戦いが終わって幸せな日常が戻ってきても心に引っ掛かり続けるのだろうなあ、と思っていたのだが、Fでご本人もお亡くなりに(泣)。



作ってみました

|2010/4/17(土曜日)-23:02| カテゴリー: 雑記
| 1 個のコメント

 南部博士専用サイトを作ってみました。日記帳の方でやっても良かったんだけど、あっちはダイナミック系の話題等を中心にしたいので、分けることにしました。