37話「電子怪獣レンジラー」。

 ゲストキャラのミワ博士と飼い犬タロウが登場します。翼竜が住むと言われている湖が、何故かこの年だけ凍らなかったのでミワ博士が調査に向います。案の定、ギャラクターが来ていて追い掛けられる。証拠写真を撮ったカメラを愛犬タロウに持たせて放します。

タロウ、こいつを届けるんだ。行先は南部博士だ。

 で、シーンが変わって三日月基地。
 タロウと共に部屋に入ってきた南部博士。

太陽エネルギーを研究している世界的な科学者三輪博士が自分の子供のようにかわいがっている犬だ。そのタロウがカメラをくわえてはるばると私の所へやってきた。

 タロウが放たれたのはとんでもない山奥で、かなり標高も高そうです。一方、南部博士の居場所って、アメガポリスのISO本部か、南の海の三日月基地でしょう。タロウ、一体どんだけの距離移動したんだよ(汗)。
 三日月基地まで直接到達したのだとしたら、タロウ、驚異的な調査能力です。ギャラクターが血眼になって探しても見つからなかった基地をあっさり発見って……。
 ISO本部に来たのだとすると、ISOの職員が犬を見て「南部博士に届けよう」と思ったってことですよね。まさか、職員がタロウをよく知っていたとも思えないので、普段から迷い犬はとりあえず南部博士に見せるということになっていたとしか……(汗)。マントル計画室長の普段の業務って一体……?

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 で、ミワ博士がやばいらしいというので、諸君がタロウと一緒に救出に向かい、ギャラクターの秘密基地に突入します。
 タロウ、諸君と遜色ない戦闘能力を見せています。
 しかし、基地内でタロウは諸君と透明な壁で分けられ、タロウの居る区画には大量の水が。タロウは溺れて、そのまま、湖に放り出されます。諸君も閉じ込められてピンチ。
 ところが。

健「タロウが死んでいなければ、これでここへ呼ぶことができる」
甚平「もし死んじゃっていたら」
健「一時間以内なら、タロウの脳に入っている装置によって、生き返らすことができるんだ」

 タロウ、ややこしいものを埋め込まれていました。

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 呼び出し装置がこれ。

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 南部博士、

そして、ミワ博士は私のかけがえのない友人なのだ

と、こんな顔して言ってます。

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 どうやら、南部博士はミワ博士とは旧知の間柄で、仲も良かったようです。
 さて、健が持ってる呼び出し装置は、南部博士から渡されたものでしょう。ミワ博士がタロウを逃がした時は、そんなものを一緒に持たせる余裕はありませんでした。
 呼び出し装置を持っていたということは、タロウの脳に埋め込んだ装置を南部博士はよく知っていたということになります。ということは、タロウがやってきてから埋南部博士が埋め込み手術をしたという可能性が出てきます。南部博士、あなた、かけがえのない友人の愛犬に一体何やってるんすか(大汗)。
 一方、埋め込みをやったのがミワ博士で、南部博士もそれを良く知っていたという可能性もあります。この場合も、南部博士が呼び出し装置を用意して健に渡すことができます。で、ミワ博士、タロウを大変可愛がっていました。可愛がる余り、もしものことがあっても生き返らせることが出来る装置を脳に埋め込むって、それはそれで何か違うというか、飼い主のエゴ炸裂というか……。この場合は、

ミワ「実は愛犬のタロウに、呼び出しに応じたり、死んで一時間以内なら生き返らせる装置を埋め込んだんだよね」
南部「ふむ、それは興味深い。で、呼び出し装置はどんな仕組みなのかね?」

といった会話がにこやかに交わされたであろうことが想像されます。ミワ博士、南部博士の友人の資格充分なマッドっぷりです。類は友を呼ぶというのは、こういうことなんですね(爆)。
 後半、ミワ博士もタロウも救助され、追っ手から逃げる時にタロウがミワ博士を助けて谷底に……という、感動的な忠犬の話になるはずなんですが、タロウが極端に優秀過ぎる上、博士のマッドさが気になって、素直に感動してられません。

 でもまあ、こんな便利な装置があるなら、タロウに仕込む前に、自分の脳に埋め込んでおくべきだったと思いますよ、南部博士。