英語版1話

|2010/7/17(土曜日)-13:40| カテゴリー: 初代, 考察や議論など
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 英語版のガッチャマンは、2005年から出たcomplete boxシリーズが日本語版の完全な吹き替えなんだけど。
 1話のタートルキング内で竜巻ファイター直前で名乗りを上げる健のセリフが、

We are Gatchaman.

だという……。これだと5人まとめてガッチャマン、てことになるんじゃないか。

 カッツェ様の声は日本語オリジナルほど中性的じゃないし(高音が足りない)、総裁Xの吹き替えは低音が足りない気が。

マイペース南部博士(初代 102話)

|2010/7/16(金曜日)-22:36| カテゴリー: 初代
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102話「逆転!チェックメイトX」。
この回の後半は、科学オタク南部君の面目躍如といったシーンの連続です。

 カッツエに拉致された南部博士はこんな調子で、何だか平然としています。

うむ、狙いは私の命か。

そうか、それは残念だな。やっと君の正体を掴んだのに

この1ヶ月、書斎に閉じ籠もり他の仕事を一切断り、苦労したのに、発表できずに殺されるとは残念だ。

 ジョーが鉄獣の目を破壊してG2号で突入したのを見て、

ベルクカッツェ、私にはまだ運がついているようだ。どうやら私の研究発表もできそうだ。

 命の心配より研究発表の心配ばっかりしている南部博士です。

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 これからやってくる忍者隊の変身をメガザイナーで解くつもりのカッツェ、南部博士を透明な壁の向こうに閉じ込めます。

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 ジョーが撃たれたのを見た南部博士、しょんぼり……。

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 ジョーを追って健達もやってきます。気が付いたジョーがメガザイナーを撃って爆発させ、透明な壁も割れてしまいます。
 手前に居たら、破片を浴びて流血のところ、素早く椅子の後ろに隠れて無事な南部博士。
逃げ足早っ!

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 ネクタイと上着を整えながら出てきます。

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 オシャレへのこだわりが……。スーツはびしっとしてないとイヤなんですね南部博士は。

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 カッツェの仮面を剥がそうとしたジョーに向かって、

やめろ、ジョー。私にはカッツェの正体はわかっている。素顔を見てどうなるものでもない。

とたしなめます。

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 片手をポケットに入れて、講義でもするような調子で話し始めます。

ベルクカッツェ、ある時はギャラクターの女隊長。だが、女でもない。一人の肉体に男と女が入り込んだミュータントだ。元々は、男と女の双生児の兄妹として生まれるはずであったが、何か特別の力が働いて、雌雄同体の一人の人間として生まれてしまった。知能指数が異常に高かったのもそのためだ。天才でも何でもない。二人分の脳細胞を持っていただけだ。

 カッツェの謎がわかったので博士としては一応満足しているようです。一ヶ月集中して出した成果を誰かに話したくて仕方が無かったのでしょう。相手がカッツェでも。

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幼い頃は、1年ごとに意思とは関係なく、男から女、女から男へと肉体が変化したために、世間の目を恐れて、住む場所も学校も変えていた。だが、今やカッツェは自分の意思で男にも女にも変身できる。ただ一つわからないのは、ベルクカッツェ、何が原因でお前の体が突然変異を起こしたのかだ。核爆発による放射能のためか。そうだとしたら、科学者である私にも責任の一端はあるだろう。だが、君の生まれた土地は、昔も今も非戦闘地区だ。放射能のためとは、私には考えられない。双生児として生まれるはずの兄妹を、1個のミュータントに誕生せしめたのは、何が原因なのだ。

 南部博士の興味は、カッツェの素顔よりも、なぜミュータントになったかという理由の方でした。自分の興味を追求して語りまくります。表情は活き活きしてるし目は輝いてるし……。博士の趣味がよくわかるシーンです。

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 総裁Xに助けられてカッツェは逃げてしまいますが、一応の成果があったので南部博士としては満足したのでしょう。いい表情してます。

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 自分の命よりも研究内容の方ばっかり気にしていて、わかったことは誰かに話さずにいられない南部博士の性格がよく分かる回でした。
 南部博士の科学オタクっぷりが炸裂しているというか。

ひきこもり中(初代 102話)

|2010/7/15(木曜日)-22:19| カテゴリー: 初代
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 102話「逆転!チェックメイトX」
 98話に続いて南部博士の書斎登場。

 アール市を鉄獣が襲っても出動命令は来ないは、南部博士と連絡は取れないは……。

甚平「おかしいなあ、博士は外出するとき小型無線機を持って出るはずなのに」

アンダーソン「ああ、科学忍者隊。やっと連絡がとれたか」
アンダーソン「博士はこの1ヶ月ばかり、国際科学技術庁にも顔を出してはいないのだ」
アンダーソン「君達が、南部君の命令がなくては動けないことは知っている。しかしガッチャマン……」
健「わかっています。南部博士には後から承諾をとります」

 ところが南部博士は、自分の別荘の書斎にひきこもってた模様。

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 98話でははっきりしなかったのですが、上の図と合わせると、南部博士の書斎は別荘の赤い屋根の最上部、尖っている部分にあることがわかります。

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 レイアウトは98話と同じですが、机も部屋も広く描かれています。

N「一方南部博士は、外部からの連絡を絶ち、研究を続けていた。それは、以前博士が手に入れたベルクカッツェらしきギャラクターの女隊長に関する記録の解読であった。知能指数280、1年ごとに転校を繰り返し、あるときは男に、またあるときは女になって現れた1学生の正体を、今、やっと突き止めたのである」

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 資料検討中の南部博士。

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 焼け残った記録を眺めています。

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 考え中。こういう博士もかわいいです。
 多分、1ヶ月ずっとこうやっていたのでしょう。誰にも会うつもりがなく、無線機までOFFにしているのに普段の通りのスーツ姿だというところに、博士のこだわりを感じます。
 1ヶ月も職場に顔を出さないと普通はクビにされそうですが、ISOの研究者ですから、在宅で仕事をすることも認められていたのでしょうね。アンダーソン長官も、出勤してこないことを咎めているようではありませんでした。
 今回、諸君は、スナックジュンに居たり、ジョーはトレーラーハウスを拠点にしていたりという感じです。基地がなくなって、別荘が基地の代わりかと思ったのですが、そういうわけでもなさそう。南部博士からの招集あるいは事前の許可が無い限り、別荘を自由に使えるというわけでもないみたいです。もしくは、別荘には入れるけど、最上階付近の南部博士専用のスペースには、呼ばれない限り入れないとか……。

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 しかし、ギャラクターにはしっかり監視されていて襲撃を受けます。
 最初のシーンと、他の回の別荘登場シーンを考えると、南部博士の書斎の窓のある方向って、海側じゃないかと……。すると、ギャラクターが一体どこから監視していたのかが謎です。

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 ガラスを割られたのでとりあえず部屋の中で被害を避けようとしますが、この後、別荘から連れ去られます。

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 監視されているのなら、窓を閉めてひきこもっていた方が安全だったかも。

メガネ拭いてる……(初代 101話)

|2010/7/14(水曜日)-22:45| カテゴリー: 初代
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 101話「狙撃集団ヘビーコブラ」。

 ISO本部ビルの映像をバックに立つ南部博士。普段より寝癖ついてる?
 背後の本部ビルはシーンによって見ている角度が変わるので、本部ビル近くからの中継映像と思われます。

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 メガネを外す南部博士という珍しいシーンが。

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 何だかお疲れのご様子。
 今回は、ISO本部ビルが盗聴されているのにどこから仕掛けられているかわからない、という話です。さんざん対策に走り回っていたに違いないです>博士。

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 せっせとメガネを拭いてます。ほとんど目を閉じているように見えるんですが、見ないできれいに拭けるんでしょうか。
 メガネ外しても渋いです。拭いてる仕草はかわいいし。

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 メガネをかけつつ、赤いハンカチを胸ポケットに入れてます。

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 目を開ける。

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 メガネ外してるのって、初代だとこのシーンだけ。IIだとパンドラ博士に撃たれて眠らされていた時がメガネ無しで、Fは洗脳用の針を撃たれた後で寝ている時に自分でメガネを外していたのと、甚平に撃たれてメガネを飛ばされたシーンくらいです。
 Fを見た時、メガネを外すと寝てしまって、メガネをかけると起きてくるので、ひょっとしてメガネが南部博士のスイッチになってるんじゃないかと思ったのですが、初代のこのシーンもそんな感じ。さすがに寝てませんが、メガネを外すと目を閉じて、メガネをかけると目を開けてくれるという……。

ブリーフィング(初代 100話)

|2010/7/13(火曜日)-23:22| カテゴリー: 初代
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 100話「20年後のガッチャマン」

 南部博士の説明から始まります。今度は、ブラインドのある別の部屋で、スライドの投影機も違う形です。別荘どんだけ広いんだ>南部博士。

諸君も知っての通り、わが国際科学技術庁は、地底のマグマやマントルから、無公害エネルギーの開発を研究してきた。そして先ごろこの地底マントルを1箇所に凝縮させて爆発させることができるという、方程式を見つけ出した。それを開発したのが、この、国際科学技術庁の物理学メンバーの一人である、マキシム博士だ。

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 今回の作戦の背景が南部博士によって語られます。

だが、その凝縮されたマントルを戦争に使用されたら、原爆や水爆以上のエネルギーにより、一瞬のうちに人類を滅亡に追い込むであろう。

原子力を発見した多くの有名な物理学者も、それを戦争に使うために研究したのではない。人類の幸せのために研究したのだ。それを、浅はかな人間どもが戦争に利用した。我々はその悲劇を2度と繰り返したくない。そこでその方程式のデーターは、北極海の底に沈めることにしたのだ。

うむ、そのデータは、一種の磁気作用による完全記録装置を通じてマイクロフィルムに記録されている。そのため、火にも強く、普通のテープレコーダーのように、簡単に磁気を消すことはできないのだ。

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 前回にひき続いてちょいとお宅拝見。窓のある部屋で、スライドの装置は机の天板の中に収納される形です。これまでに出てきた部屋とはレイアウトが全く違っているので、またしても新しい部屋登場です。

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 その後、健に指令を出します。

健「なるほど、磁気現象のある北極海に沈めておけばデーターは自然消滅するというわけですね」
南部「その通りだ。そしてその任務を、健、君一人でやってもらいたいのだ」
健「一人で?」
南部「もちろんマキシム博士とも一緒だ。北極まではかなりの距離だ。その間君達5人が行動を起こせば、ギャラクターに気付かれないとも限らん」

 今回の話、ギャラクターが作る舞台が大掛かりなのと、マキシム博士のキャラが立っているのとで面白いのですが、SFとしては???でちょっと残念な回です。
 北極の磁場って大して強くないので、磁気記録を磁場の力で消したいのなら、強力な電磁石に入れる方がずっと効率もいいし効果的です。大陸横断リニアモーターカーなんてのが31話で普通に使われているのですから、強磁場を作る技術には事欠かないはずです。記録メディアを燃やさなくても、キュリー点を超える高温にしておけば磁気記録は消えてしまいます。
 92話では、海溝に沈む三日月基地を完全破壊しておかないとギャラクターに引き上げられて機密が漏れるという話だったのに、北極の氷の下なら当面大丈夫だ、とするのも矛盾しています。
 誰かが発見したものは、黙っていたっていずれ別の人が発見するのが科学の常なので、今苦労してマキシム博士の成果を葬ったところで、別の誰かが独自に見つけてしまうのは時間の問題でしょう。リアルじゃ「ホームメード原爆」なんてのもあったくらいですし(アメリカの大学生が原子爆弾の製造手順を再発見し、卒論だか修論だかに書いて大学に提出、論文が国家機密指定された)。かくいう私も、大学入った直後に「君らが本気にって勉強すれば原爆を作れるが、設備が不十分だとウラン濃縮の段階で放射線障害で死ぬから、原爆作ろうなんて考えるな」と講義で言われたクチ。
 このへん踏まえてSFやるなら、とりあえずはマキシム博士の成果をかくして時間稼ぎをしつつ、悪用されないための研究を同時に進めている、といった描写まであるとリアリティが増したと思います。

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 まあ、この回の見所は、ギャラクターの作った無駄に芸が細かい「書き割り」でしょう。倒壊したISO本部だの海の底のレッドインパルスの墓だの……。正義側は42話でギャラクター基地の撮影セットを作りましたが、今回はギャラクターが未来の地球セットを作るという……。舞台セット制作対決の回でもありますね。エキストラの動員数はギャラクターの方が圧倒的に多かったんですが。

 マキシム博士が、科学者としてキャラ立ちしていて、しっかり偽物と見抜くんですが、

たかが20年くらいであんなに科学が進歩するはずがない。

と、SFとしてもいいセリフを言ってくれるんですよ。マキシム博士に座布団あげてぇ〜、みたいな(ちょっと違)。それだけに、作戦の設定に難があるのが残念です。
 ついでに、北極に沈めて終わり、の作戦を指示する南部博士が何だか軽く見えちゃってるんですよね。原爆の実験のときだと「物理学者は罪を知ってしまった。それは、失うことのできない知識だ」ていうオッペンハイマーの有名なセリフがあったりするし、小隅センセ監修ならこのへん盛りこんで、南部君に語らせてみてほしかったなぁ、と。

お宅拝見(初代 98話)

|2010/7/12(月曜日)-22:43| カテゴリー: 初代
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 初代98話「球形鉄獣グレープボンバー」。
 まず、最初にギャザーを言うシーンから。

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 コンソール回りはこんな感じです。部屋がとにかく広い上に、設備も充実しています。

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 諸君を集めている部屋がまた広い。

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 この回の博士は作画がいいのでイケメンでかっこいいです。シャツのカフスボタンがよくわかるシーンです。白っぽくて大きいのをしてますね。

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 いわゆる書斎は屋根の下あたりにあるようです。斜めになっている屋根のすぐ下。机の正面にブラインド付きの窓があります。南部博士のプライベートルームでしょう。
 でもこの窓、屋根にはめ込みですから、雨が降ればこの傾斜で水が流れるわけで、上手く造らない限り、雨漏りで博士の机が洪水に見舞われそうです。

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 机の右側に本棚があって、いろいろ並んでるようです。ああ、どんな本が並んでるのか見せてもらいたい……。

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 三日月基地が壊されてから、別荘のいろんな部屋が出てくるようになって、それはそれで興味深いです。随分いろんな部屋があるようです。毎回違うレイアウトの部屋が登場するため間取りの見当もつきませんが、設備はちょっとした研究所並みといったところでしょうか。

捕まってるし……(初代 97話)

|2010/7/11(日曜日)-12:25| カテゴリー: 初代
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 97話「明日なき宇宙船レオナ3号」。
 南部博士の油断で事件が起きる、という珍しい回です。
 国連軍の宇宙基地から宇宙船レオナ3号が打ち上げられ、某国大統領(国の名前は語られず)やスタッフと一緒に、南部博士が打ち上げを見守っています。
 大統領が、帰りにISOの上を飛ぶので南部博士を一緒のヘリで送る、ということを南部博士に提案しています。さらに、「実は祝杯をあげようと思ってな。悪いが、付き合ってくれたまえ」と言われて、気乗りはしないものの南部博士はそれに従い、大統領のヘリに乗り込みます。ところが、大統領は既に暗殺されていて、基地に来ていた大統領は偽物、南部博士はカッツェに捕まってしまいます。

 囚われの南部博士。サイナン国にある世界最大の原子力センターのタービンをおいた部屋、タービンブレードのシャフトの上に乗せられています。

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 外に助けを呼ぶ。腕時計のりゅうずを出し入れすると、文字盤の脇のパネルが光って信号を送る仕組みです。ギャラクターに妨害されていたのですが、忍者隊をおびき寄せるためにわざとに妨害をやめたので、諸君がやってくることになります。南部博士の腕時計は、「皆殺しのメカ魔球」でも登場していましたが、色も形も違っています。

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 この回は、他にもいくつかチェックポイントがあります。
 南部博士よりも先に諸君は別荘にもどっているのですが、別荘内のモニター画面にアンダーソン長官が出てきます。

アンダーソン「ガッチャマン、南部博士からはまだ連絡は無いか」
健「はい、まだ何も」
アンダーソン「そうか……どうやらとんでもないことに巻き込まれたようだな」
健「と、いいますと?」
アンダーソン「今から3時間前、つまり宇宙ロケット打ち上げの1時間前、大統領官邸が襲われ、何者かに大統領が暗殺されていたことがわかったんだ」

健「長官、するとニセの大統領ということですか」
アンダーソン「そうだ。そのニセの大統領に南部博士が誘拐されたということだ」
甚平「確かなんですか」
アンダーソン「未だに行方がわからないということが何よりの証拠だ」

 まず、別荘の方は基地としての機能を再び備えたようです。三日月基地が壊された直後は、ISOとの連絡手段すら無いと南部博士が嘆いていましたが、長官とのホットラインがある以上、連絡手段は完全復活と考えていいでしょう。
 次に、アンダーソン長官は普段から南部博士の居場所を把握している、あるいは連絡が行く仕組みになっているらしいことがわかります。諸君とアンダーソン長官のどちらが先に以上を察知したのかはわかりませんが、定時連絡が無かったのでアンダーソン長官が諸君に問い合わせたか、あるいは諸君からアンダーソン長官に問い合わせたか、とにかく南部博士と連絡がとれなくなった場合には、諸君と長官で、速やかに情報を共有するしくみが出来ているようです。

 南部博士を探しに行く諸君のゴッドフェニックスに、再びアンダーソン長官から通信。

アンダーソン「あの宇宙船の制御装置を作ったのは、南部博士のグループだ。南部博士なら、何とか事態を進展させる手掛かりを見つけ出すことができるかもしれない。もし、そのまま放っておくと、レオナ3号は地球に戻る軌道をとり、火の玉となって落下する。宇宙ステーションの計算によると、レオナ3号が地球に激突すると推定される場所は、サイナン国にあるシャーク半島あたり、時間にして約1時間後だ。仮に人々を緊急避難させても、二百万人の死傷者が出る。落下地点から周囲4キロにわたって、大きなダメージを受けると推定される。諸君、大至急南部博士を捜し出してくれたまえ」

 普通は、アンダーソン長官の命令ではダメで、南部博士の命令が無いと忍者隊は出動できないのですが「南部博士を探せ」はOKらしいです。当然か。まず探し出さないと命令も聞けないわけで。

 無事に発見された南部博士。「済まない……」の一言しか言えませんでした。

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 レオナ3号がまさにこの場所に落下してくると聞いて、愕然となる南部博士。

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 ちょっと前までは「別の方法で脱出することを考えるんだ」などと言っていたのに、

あぁ……済まない、私の不注意でこんなことに……。もう少し注意していれば……日頃君達に口やかましく言っていたのに

 と、諸君に詫びを入れてます。脱出方法は結局ジョーが思いつく。

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 救出されてゴッドフェニックスで脱出した後のやりとりはこんなものでした。

健「博士、早く宇宙基地へ通報してください。レオナ3号の軌道を変える手立てを。さあ、早くしてください」
南部「無理だ。今となっては何の手立てもない」

南部「駄目だ。おそらく奴等は、ロケットの修正装置を破壊し、軌道を逸れさせたに違いない。二度と元の軌道に戻れないで、逸れたままの軌道を飛び続けるのだ」
健「それじゃあ、このまま手をこまねいてみているんですか」

 そこへアンダーソン長官からの通信が。

アンダーソン「南部博士、無事で良かった。しかし、宇宙船をコントロールする手段が無いとは本当かね」
南部「残念ながら」
アンダーソン「国際科学技術庁としては最後の決断の時が来たようだな」
南部「致し方ありません。こうなった以上、レオナ3号を爆破して、地上の人々を救うしかありません」
アンダーソン「では、頼むぞ」

 ゴッドフェニックス内の会話が普段から南部博士に筒抜けなんじゃないかということをちょっと前に書きましたが、アンダーソン長官にも筒抜けだったってことですかね。あるいは、宇宙基地側で手段無しという結論が既に出ていたので、それを確認したのか。シーンが短いのではっきりしません。

 レオナ3号の破壊が決定したので、竜に高度6000メートルまでゴッドフェニックスを上昇させるように指示し、レオナ3号に連絡をとろうとします。レオナ3号の飛行士達は、状況を悟って無線には応答してきません。

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 超バードミサイルの発射命令を出しますが、健がすぐには撃たなかったので慌てまくる。

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 この手の厳しい判断を迫られた時に頼りになるのはやっぱりジョーで、南部博士を押しのけて発射ボタンの方へ行こうとします。

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 結局、最後の一瞬に覚悟を決めた健が、二人を押しのけてボタンを押します。びっくりしている南部博士とジョー。

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 「ガッチャマン鑑賞の手引き」では、南部博士にあれこれ厳しいことが書かれているので、博士ファンとしては一応弁護しておきます。

 まず、レオナ3号の打ち上げは、某国の主導でISOが全面協力してやったというもののようです。成功したら大統領が祝杯、ということになっていますので。
 大統領が南部博士を送ろうと言った内容からは、普通にヘリで飛ぶと宇宙基地→ISO→某国と移動することがわかります。ところが、その直後の祝杯云々に付き合うことになると、宇宙基地→ISO→某国→ISO、と飛ぶことになります。つまり、最初とは話が違っているわけで、このあたりで普段の南部博士なら怪しむはずが、不注意でヘリに乗ってしまったので誘拐されてしまいました。この点は南部博士失敗でしょう。
 南部博士が、大統領の指示に従ったのは、ISOと某国の関係を維持しようといった、大人の事情からでしょう。ISOにはいろいろとスポンサーが居たりするようなので、そりゃ付き合いも必要だろうと。
 ロケットの制御装置を作ったのが南部博士のグループでも、全体を知っているのが南部博士ただ一人というのは想定しがたいです。トラブルが起きたときの対応マニュアルもそれなりのものがあるはずですし、想定外のことが起きたとしても、グループのメンバーを集めて協議すれば、アイデアは出尽くすはずです。まあ、南部博士が居ると、奇抜なアイデアを出してくれるという可能性はあって、みんなが頼りにしているということはあるかもしれませんけど、南部博士一人に宇宙船の制御の回復がかかってくるということは無いはずです。
 レオナ3号は軌道修正装置を破壊された上に、特殊誘導電波で操られています。この工作がなされたのは宇宙船の打ち上げ前の製造段階ということになります。設計して製造までやったのが南部博士のチームですから、チーム内にギャラクターの工作員が居たか、それとも、宇宙船の組み立てをやった技術者の中にギャラクターの工作員が居たか、どちらかでしょう。チーム内であればメンバーのチェックが甘かったということで南部博士にも責任の一端があるかもしれませんが、組み立ての技術者の編成や管理は南部博士の責任ではないでしょう。
 先にレオナ3号に破壊工作がなされていたので、南部博士が誘拐されなかったとしても、地上側から宇宙船のの制御をすることは難しかったと思われます。時間があれば、特殊電波を発信している発信源を見付け出して叩き、ギャラクター側の設備を使って軌道修正するという手がとれたところ、誘拐されたためにその作戦を指示する時間的余裕が全く無くなったということはあるかもしれません。
 最後のレオナ3号の爆破の決定ですが、やりとりを見た限り、アンダーソン長官の決定になってます。やりとりの中では長官は明言していませんが、南部博士が渋った場合は、アンダーソン長官が決定を伝えることになったと思われます。
 健はミサイルを撃つことをためらっています。気持ちはわかるのですが、大気との摩擦で火の玉となって地面に激突すれば、中の飛行士達はどの道助かりません。ミサイルで破壊したとして、死ぬのが数分早いか遅いかだけの話です。一方、地面に激突すれば地上の死亡者推定200万人ということなので、この場合はアンダーソン長官や南部博士の指示の方が正しいでしょう。
 なお、ゴッドフェニックスと超バードミサイルの性能が凄いということもわかった回です。大気圏を脱出して飛ぶ宇宙船が再び大気圏突入して落ちてくる速度って、ほとんど軌道を回る速度に近いです。作業としては弾道ミサイルをミサイルで迎撃するのと変わりません。6000メートルを飛びながら、音速の数倍の速度で落ちてくる宇宙船に確実にミサイルを命中させるって、かなり難しいはずです。弾道ミサイルに対する迎撃ミサイルの開発って、今でも、大気圏外まで飛ばして迎撃するものと、大気圏再突入時に迎撃するものしかなく、大気圏突入後に迎撃するものは無いようです。まあ、あんまり低高度で爆発させても、地上に被害が出てしまうので迎撃の意味がないというのもありますが……。それを考えると、大気圏突入後のレオナ3号の破壊をやってのけた技術というのは凄まじいと思うんですよ。南部博士、一体どこに力を入れてゴッドフェニックスと超バードミサイルを開発したんだか……。単にミサイルの破壊力を上げただけじゃなかったのね。

ブリーフィング(初代 96話)

|2010/7/10(土曜日)-01:20| カテゴリー: 初代
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 96話「ギャラクター本部に突入せよ」

 爆発で出てきた精巧なメカの部品について、諸君に説明する南部博士。別荘の中にはこういう部屋もあるんですね。

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 スライドのスイッチを操作しています。右手に持っているのがスライドのリモコンです。装置の大きさと、金属線でつながったリモコンには、やはり70年代の雰囲気がありますね。

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詳しいことはまだわからないが、国際科学技術庁本部の情報部が、この回収した部品を分析した結果、80%の確率で、ギャラクター本部がイエロー川の上流にあるに違いないという結論を出したのだ。

 この手の怪しいものが出てきたとき、南部博士自らが調査する場合と、ISO本部や情報部が調査して結果を南部博士に回してくる場合があるようです。情報部に仕事を出せる立場ではあるけれども、指揮下においているというわけではないみたいですね。

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 目を開けてる時はあんまりはっきりしないんですが、目を閉じると、南部博士ってば睫毛がそれなりにたっぷりあって長くてかわいいです。

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 出撃指令を出す時には既に情報を持っていて、説明したりしているから、南部博士は働き者に見えるんでしょうねぇ。

ブリーフィング(初代 95話)

|2010/7/8(木曜日)-22:57| カテゴリー: 初代
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 95話「合体忍者大魔神」。
 ジュンに向かって任務内容を説明中の南部博士。

そうだ。ところがこの山の麓に最近奇怪な殺人事件が発生した。麓の人たちは、古代忍者の守護神である魔神の仕業だと恐れて、誰一人として山に近づこうとしない。だがこれは間違いなく人間の仕業だ。

 南部博士は幽霊を信じない人でした。多分、魔神も信じないのでしょう。

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 ただ、今回はギャラクターのやり方が間抜けです。麓の人々を近づけないために奇怪な事件を起こしたら、麓の人々は近寄らないかわりに南部博士の興味を引いてしまい、忍者隊が派遣される結果になります。幽霊も魔神も信じなさそうなのがギャラクターの対抗勢力のヘッドをやってるわけですから、怪奇現象を起こすと逆効果です。

うむ。だが、何者かがジュピター山に人を近づけまいとしていることはたしかだ。それが誰なのか、君に探り出してもらいたい。

 とまあ、お約束通りの展開に。

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 今回は、甚平が自分のルーツを探るために、ジュピター山に向かって、ジュピター忍者軍団と戦うことになります。ジュンは任務で来ていて、他の諸君も合流しますが。
 ジュピター忍者軍団は、戦闘集団を平和な時代に維持する必要が無いからとお頭が解散したのを、カッツェがやってきて再編したということになっています。ジュピター忍者軍団の合体魔神攻撃vs.科学忍者隊の竜巻ファイター、という燃えるバトルも見られる回です。
 結局、甚平のルーツは明らかにはなりませんでした。お頭の息子か?という状況証拠はあったのですが、息子の特徴である右手の痣は甚平にはありませんでした。
 このジュピター忍者軍団ですが、騎兵隊なんですよ。
 こんなふうに、2頭立ての馬車に乗ってます。

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 最初に見た時はスルーしてたんですが、今回見なおしてみて、何このビューティフル・ヒューマン・ライフですな一団は!と爆笑してしまいました。昔そういうCMがあったんですよ。IGINでしたっけ……。

仕事中(初代 94話)

|2010/7/6(火曜日)-22:56| カテゴリー: 初代
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 ユートランド市に電力を供給しているトラッシュ発電所を訪れた南部博士。

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ここの超高性能焼却炉でテストしてもらいたいものがあるのです。
実は、つい最近、木星ロケット1号が完成したのですが、宇宙カプセルの耐熱実験をしてもらいたいのです。

 前回は、基地破壊直後でISOとも十分連絡が取れず、南部博士自身も負傷、超バードミサイルの補給のめども立たず、という状態でしたが、今回で大体通常業務に戻っています。

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 所長のコミーべ博士と南部博士との会話。

コミーベ「あ、南部博士」
南部「は?」
コミーベ「今日はお一人でここへ?科学忍者隊の護衛はいないのですか」
南部「彼らは私の護衛のためにあるのではありません。また、どうして?」
コミーベ「いやぁ、世界に名高い忍者隊にまだ会ったことが無いものですから」
南部「彼らも普通の少年達です。最近、ギャラクターも騒ぎを起こしていないので、きっとどこかで遊んでいるのでしょう」

 囮イベントとはいえ、表彰式なんかやってましたから、南部博士と科学忍者隊はセットで認識されているようです。

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 この後、ギャラクターが電気を奪うため発電所を占拠→健、ジュン、甚平が発電所に→カッツェが変装したコミーベに、焼却炉に落とされる→南部が持ち込んだ宇宙ロケットに隠れて三人は無事→反撃、という流れになります。ジョーは事故を起こしてしまって子供に付き添い、竜は親父さんの具合が悪いため帰省の最中なので、出撃は3人だけです。
 コミーべ博士は立派な人物で、ギャラクターに脅されても言いなりになったりはしていませんでした。新型宇宙船のテストを任されるだけのことはあります。
 基地を失って打撃をうけても、他の仕事を続けていて、十分な耐熱性能のある宇宙船を完成させていた南部博士、やっぱり働き者です。

 三日月基地は失うは、超バードミサイルはあと1発しかなくて補充の見通しも無いはで、しょんぼりの南部博士と諸君。カッツェが、歌って踊りながら総裁Xに報告に行ったのとは対照的です。

 落ち込んで悩んでいる南部博士というのは珍しいです。別荘の窓のところでうなだれている博士です。
 何か汗かいてますが、基地で潰された足の傷が癒えておらず調子も悪そうです。

どうしたらいいのだ。国際科学技術庁の巨大な組織を守るにも、連絡方法すらない。マントル計画のデーターも失った。それに、超バードミサイルの製造工場も、三日月基地とともに失ってしまった。

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 負傷した左足をかばって立つ南部博士です。この回、南部博士はずっと左足を引きずっています。松葉杖ライフにならなかったのが不幸中の幸いというか……。
 ハンカチを落としてしまってます。こういう南部博士もかわいいです。汗拭いてあげたい……。

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 「連絡方法すらない」というのは南部博士の言い過ぎだったようで、鉄獣が出現して暴れたので、南部博士の別荘に電話で連絡が来ます。
 きっと、日常的にISOとやり取りしている情報が膨大でコンピューターを使って専用回線で送るとかしていたものが、通信手段が電話線1つになってしまって途方に暮れていたということなんでしょう。基地を作る前は別荘が司令部になっていたので、それなりの機能は持っているはずなんですが、基地ができたので使わない通信機能は止めてしまっていたのかも。
 それはともかく、普通に考えると酷なシーンです。基地を失い補給もできないのは分かりきっているのに、南部博士本人が無事だと知ったら、鉄獣対策せよと言わんばかりに通報が来るという……。博士ってばどこまでもこき使われまくり。
 諸君は、鉄獣が街を攻撃したので出撃しようとするのですが、机の上のスイッチで出入口をロックして止めます。
 そんな装置を何のために別荘に取り付けたのかが謎ですが。

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 諸君を閉じ込めたのとは別の部屋に南部博士は移動していました。机や本が並んでいてそれなりに広い書斎のような部屋でした。内装は、基地っぽい感じでいろいろパネルがはってあります。
 博士の研究場所としては、別荘の屋根裏部屋にあたるところにある普通の洋間っぽい広い書斎が使われたりもしていました。別荘の設備の充実ぶりがわかる回でもあります。
 今度は、国連軍の施設が攻撃されたという電話がかかってきます。南部博士は、攻撃手段と攻撃された場所から、ギャラクターの基地を割り出そうとします。
 仕事が降ってきた方が、立ち直りが早いみたいです>南部博士。さっきまでメゲてたのとはうって変わって、やる気に満ちた表情に。この切替の早さがすてきです。

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 無事に攻撃元を割り出し、諸君に出撃を指令しにやってきます。やっぱり足を引きずりながら歩いてました。ちょっと怖い表情です。歩くとまだかなり痛かったんでしょうねぇ……。

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 諸君が出撃し、ギャラクターの基地に潜入、データを持ち帰ります。
 しかし、別荘の機械にかけたとたん、テープは燃えてなくなってしまいました。
 さすがに南部博士もびっくりです。

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 南部博士の中の人って「なお、このテープは自動的に消滅する」の人ですよね。南部博士の目の前で、再生する前にテープが消滅したので、中の人つながりの演出なのかとツッコミを入れました。

 初代92話「三日月基地の最後」。ガッチャマン105話の中でも屈指の名作で、感動的な回なんですが、見方を変えるとかなり楽しいことに。
 前回、基地を移動させましょうか、という職員に対して「もう遅い……」とつぶやいていた博士ですが、

ロケットエンジン点火、基地を移動させろ!

と、叫んでいました。
 魚雷が命中して浸水、サンゴ礁の切り離しにも失敗してまともに動けないまま基地が沈み始めたので、南部博士は全員に撤退命令を出します。

私は重要書類を始末する。ギャラクターの手に渡らぬようにな。急げ!言うことを聞かぬ者は殴ってでも潜航艇に放り込め!

 健とジュンを職員の救助に行かせます。
 無理とわかってからの判断の速さ、切り替えの速さが素敵です>南部博士。

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 その後、部屋に残って重要書類の処分を始めます。紙の書類って大変ですよね。この分量だとシュレッダーにかけたってかなり時間がかかります。

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 のんびり処理している時間的余裕が無いので、火をつけて燃やすことにしました。
 しかしこれ、実はあまりいい案ではないんです。この手の本やファイルって、火事で丸焼けでも中は焼け残ることがあります。中まで酸素が入って行きづらいから、燃えにくいんですね。ましてや限られた容積の基地の中、破壊されつつあっていつ空調が止まるかわからない状態ですから、酸素の供給を絶たれればそれ以上は燃えません。それ以前に、同じ部屋にいたら酸欠で危なくなるのは南部博士ご本人です。

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 火をつけようとした瞬間、攻撃をうけた基地が大揺れ。
 床に積み上げた機密ファイルの上に転んだところに、後ろから大型コンピューターが倒れてきます。

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 下敷き南部博士。すぐには起き上がれなかったようで、かなり痛そうです。

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 このサイズのものですから、まともに足を挟まれたら、完全に潰されて切断するしかなくなってたとしても不思議はありません。下半身を押しつぶされたらほとんど即死ですよ(大汗)。挟まれたのが脹脛から先の方だけで、斜めに引っかかっててくれて、抜け出せないもののプレスされなかったのは不幸中の幸いです。

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 ただ、南部博士ひとりの腕力でどうにかなる重量でもなかったみたいです。かなり頑張って隙間を広げようとしていたみたいですが、びくともしません。

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 その結果、ファイルは燃え続けています。南部博士は失神した様子。
 勢いよく燃えているので、酸素はそんなりにあったようですが……。
 このままだと、水が浸入して水死する前に、部屋の温度が上がって焼死するか、酸素の供給が止まった時点で酸欠で死ぬかの2択です。

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 諸君が戻ってきて、ジョーが南部博士の閉じ込められている部屋の扉を開けた時には、火は消えていました。
 自然に消えたのだとすると、足の怪我よりも酸欠の方がやばい状況……。
 基地は何度か大幅に揺れたため、隙間があいたのか、健は特に苦労もせずに博士を抱え上げていました。

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 助けだされた南部博士は意識を取り戻し、ゴッドフェニックスを反転させて沈みゆく三日月基地を超バードミサイルで爆破させます。機密保持のためです。確かに、救助された時には、機密ファイルがまだ燃え残っていました。

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 救助されてから破壊命令を出すまでの南部博士、作画が良いのでかっこいいです。普段よりさらにイケメンだし迫力もあります。ついつい見とれてしまいます^^;)。

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 今回、南部博士が危険な目に遭ったのって、機密情報を処理するために残ったからですよね。そのまま、健やジュンと一緒に行動して、ISOの潜水艇で逃げていれば無傷だったわけです。ただ、その場合、機密はまるごと残ってしまいます。南部博士としては、ゴッドフェニックスがもどってくることは全く想定していなかったので、自分の手で完全に処分するしか選択肢はないと考えていたのでしょう。

 そうなると、どうしても思い出してしまうのが34話のこれ↓です。

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 南部博士は、このスイッチについて、

このスイッチは、三日月珊瑚礁の秘密基地を、一瞬にして吹き飛ばす、自爆装置だ。
万一、ギャラクターの電気エネルギーで狂わされたら、爆発することも考えられるので、電源を切っておくのだ。

と言ってました。
 三日月基地の機密情報を守るにはうってつけの装置だったわけですが、結局出番がありませんでした。
 スイッチのあったところが先に攻撃されてたどり着けなかったのか、自爆装置もまともに機能しないほどにあちこち破壊されるのが早かったのか……。

 南部博士が猿の脳波(!)にされたときは、真っ先にこんなことになってまして

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健が全力で止めた後、ジョーにぶっ飛ばされて床に伸びるはめになる南部博士でした。
 自爆スイッチを入れるという行動が本能のレベルで刷り込まれてそうな南部博士だったんですが……。避難命令を出したり機密情報の処理を考えたりと、理性が残っているうちはその本能は発揮されないということなんでしょうか。

 攻撃ボタンのつもりでポチっとなボタンを用意したのに、そいつを押して毎回自爆するはめになるのがヤッターマンの三悪トリオ。最初から用意周到に自爆の準備をしておいたのに肝心の時に役立たないのがガッチャマン、ということでしょうか。

 91話「三日月基地爆破計画完了」。2回続きの回です。
 基地を急襲されて防衛戦、というのは燃える展開なのですが、三日月基地については、防衛する余裕が殆ど無い状態で破壊されています。
 冒頭、豪華客船トリアン号が沈められ、1853人の犠牲者が出て、さすがに沈痛な表情の南部博士。

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 しかも事故ではなくてミサイル魚雷による爆破だと判明。
 この時点ではまだ三日月基地が同じ手を喰らうとまでは思っていない南部博士。

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 パトロールに出かけた諸君が戻ってきた後、三日月基地の技師が何者かにやられて倒れているのが発見されます。
 外部に取り付いたコバンザメメカを監視カメラで発見、侵入者がいることが確定。

 珍しく、耳が髪の毛に覆われて見えていない南部博士です。耳を見せないやや長髪って、芸術家っぽいイメージになりますね。
 トリアン号と同じ方法で攻撃されるだろうと予想したところです。

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N「三日月サンゴ礁は、広い海に浮上している移動基地である。そしてここには、常に国際科学技術庁の優秀な技師達が配置されて任務にあたっている。とてつもなく広く、しかも、複雑に設計された三日月基地。その中に紛れ込んだギャラクターと、彼等によって仕掛けられた誘導電波装置を探し出すことは、不可能に近い作業であった」

 複雑になり過ぎて管理しきれない状態だということならば、南部博士の失敗と言えなくもないです。職員全員にIDカードを渡し、各部屋や区画に入る時には入り口の機械でカードをチェックしてOKならドアが開く、ってなしくみで防衛可能なんですが……。工作員にカードを奪われたところで、そのカードがどこで使われたかが全部追跡できますから、誘導装置を仕掛けられる場所は相当絞り込めそうです。
 ISO本部には、スパイが潜り込んだりしてましたが、三日月基地にはスパイは入り込めず、外部から工作員が入るしかありませんでした。南部博士は職員の人選もかなりしっかりやっていたようですね。人選を徹底した分、内部の移動を自由にして仕事の効率をあげようとしたのが裏目に出たってことでしょうか。

 誘導電波装置を仕掛けて脱出しようとする工作員を、ハッチのところで取り囲んだISO職員と南部博士と健。ISOの皆さんが、白衣なのに全員拳銃を構えているのが壮観です。職員全員、戦闘訓練はしていたということですかね。それはそれですごい組織です>ISO。

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 健とジュンに基地内を探させ、ジョー、甚平、竜にゴッドフェニックスで魚雷を発射する潜水艦を探しに行かせますが、ゴッドフェニックスは敵潜水艦を発見できず。ミサイル魚雷発射の知らせが届きます。
 基地を移動させましょうという職員の声に、「もう遅い……」とうなだれる南部博士。前髪が落ちているあたりが心情を表しています。相変わらずの触角頭がかわいい……。

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 ところでこの回、三日月基地の内部図解らしい絵が初めて登場する回でもあります。
 秘密基地建設というのは、燃えポイントが高いです。作ったら早々に、いかに高機能で大規模ですごい基地なのかがわかるような解説が欲しいところです。その方が見てる方も盛り上がります。しかし、基地完成の回は、南部博士の高笑いと「さあ、来たまえ!」だけで終わってました。で、やっと内部のすごい絵が出てきたと思ったら、複雑すぎてどうにもなりませんという解説のために使われていて、基地本体は次の回で完全破壊という、残念な登場の仕方でした。何かが間違ってる気がします……。

カラー大図鑑と1話

|2010/7/2(金曜日)-00:01| カテゴリー: 初代, 蒐集
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 ひばり書房「ガッチャマンカラー大図鑑」より、南部博士についての記述を集めてみました。

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 サンピーコミックス他の絵と同じ南部博士です。
 でも、ギャラクターは世界征服を狙っていた(カッツェはそのつもりだった)だけで、マントル計画そのものを奪うというのは主目的では無かったような……。

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 超多忙な南部博士自らが教えているらしいです。まあ、内容の方は博士にとっては楽勝でしょうけれど、それを小学4年生向けにうまく説明できるのかというのは不安要素ですが……。

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 南部博士の設定年齢は48歳のはずです。

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 南部博士ともあろう人が、そんなどうでもいい理由で徹夜しないでください!!ってか、寝ないでやる仕事ですか、それは。
 しかも、南部博士ってば怪しいサングラスのおっさんになってるし。

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 南部博士ひとりでゴッドフェニックスの建設は無理なので、ISOの技術者が作業したってのはいいとして。超バードミサイルになってから、ミサイルの発射許可をとってるシーンって無かったような。初期のころのバードミサイル発射では、南部博士の許可が要るということになってたみたいですけど。

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 ネーミングの時は、南部博士だけが徹夜したようですが、Gマークのデザインでは諸君まで巻き添えを喰らったようです。
 竜に絵心があるというのも初耳ですが(爆)。

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 おこずかいよりも、給料を貰っているかどうかの方が気になります。健のオケラ発言からすると、おこずかいしかもらってないという可能性が否定できないところが……orz。

 名前やデザインにはうるさそうな南部博士が、事前にあれこれ悩みまくり、こずかい程度の金で諸君をだまくらかして働かせる準備を前もって整えて、めでたく(?)初代の1話を迎えます。

 タートルキングが出現したため、ISO本部で対策会議をやっている最中に、アンダーソン長官の目の前で立ち上がる南部博士。敵の正体が掴めず悩んでいる皆さんに向かって、

わかっている。ギャラクター一味です。

そうです。私の調査では、おそるべき科学力を持ち、世界征服を狙う一団です。

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 しかし、本拠地を突き止めることはできておらず、

アンダーソン「なるほど。で、南部博士。そのギャラクターの本部はどこに」
南部「それはまだ不明です。こちらから密かに探り出さねばなりません」

 そしてとうとう、諸君達の存在をISOの幹部に知らせることになります。博士にとっては晴れの舞台というか、待ちに待ったこの一瞬というか。

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それは、ある時は5つ、ある時は1つ。実体を見せずに忍び寄る白い影。その名を科学忍者隊。

 きっとこのセリフを言いたくて、それこそ寝ないで考えていたかもしれない南部博士。目をきらきらさせちゃって、アップで登場、気合入りまくりです。

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 ゴッドフェニックスに指示を送る南部博士。今回の博士は、ヒゲも減らし気味、髪の毛も可能な限り整えてきたみたいで、普段より跳ねていません。博士なりのおめかしでしょうか。
 まあとにかくいろんな意味で晴れの舞台です。南部博士にとっても諸君にとっても。
 諸君も、タートルキングへの侵入と破壊工作に成功し、脱出することになります。途中までは順調だったのですが、最後にゴッドフェニックスがタートルキングに引っかかって出られなくなります。このままだと地上に激突、というところで、お約束の大技登場となります。科学忍法火の鳥です。
 リーダーの面目躍如といった感じで健が叫びます。

健「しまった!科学忍法火の鳥」
ジュン「ええっ」
ジョー「健、それを使えば俺達は」
健「わかっている。かなりの重圧に耐えなければならないし、ゴッドフェニックスはばらばらに空中分解するかもしれない

 ちょっと待ったぁ!
 科学忍法火の鳥のテスト、全くしてなかったのかよ!
 事前に十分にテストしていたら、科学忍法火の鳥をやった結果がどうなるかくらいわかってるでしょう。「空中分解するかもしれない」なんて、今更健が言うわけがありません。ということは、火の鳥のテストをしない状態でゴッドフェニックスを出撃させたってことですよね。テストしても分解の可能性があるというのなら、設計からやり直せって話になりそうですし。
 忍者隊の名称を考えて徹夜したり、Gマークのデザインに諸君を巻き込んだりする暇があったら、ゴッドフェニックスのテストを全部やっておかんか!>南部博士。どうでもいいことに時間と手間をかけて、肝心のテストで手抜きですかまったく。それとも、火の鳥のテストで「かなりの重圧に耐え」るのがイヤでさぼったんですか。

 戦闘が始まってからの敵の作戦に対応するためのパワーアップイベントだと、準備の時間がない→かろうじて間に合わせる→一発成功、というパターンになるのもわかりますが、十分に準備時間があった筈の初回でこれですよ。

 仕事の優先順位と、気合を入れるポイントが、根本的にずれている南部博士でした……orz。

博士のせいで被害拡大(初代 31話)

|2010/6/30(水曜日)-03:38| カテゴリー: 初代
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 31話「南部博士暗殺計画」。
 最初の方で、ジョーの運転する車に乗ってて襲われるのはまあそんなもんかなという気がするんですが、海底牧場の赤潮の調査に出かけてからがものすごいことに。
 まず、ゴッドフェニックスで送ろうという健の申し出を断って、ISOの職員と一緒に出かける南部博士。

いや、国際科学技術庁の調査員と一緒だ。午後の、大陸横断の長距離列車で行く。

 甚平によるとリニアモーターカーで時速500キロ以上は出て、こんなのです。大陸横断の長距離列車ともなると、他の乗客が多数乗っていたと思われます。見てわかるとおり、何両もあるかなり長い列車です。東海道新幹線のぞみとかを想像すればいいんだと思います。

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 長距離の移動は、南部博士にとっては退屈だったらしく……。

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 退屈な旅行だ、と愚痴った後は、しっかり居眠ってます。ギャラクターに暗殺されかかったばっかりで、赤潮の調査も罠かもしれないと言われていて、覚悟の上で出てきたはずなんですが……。もしかして南部博士って、見かけとは正反対の肝の座り方してます?この状況で眠れる神経ってある意味物凄いんですが。これくらい図太くないと忍者隊の指揮官は務まらないということでしょうか。まあ、ギャラクターに喧嘩売ってる張本人だしなぁ……。

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 南部博士は先頭車両に乗っていたようです。長官の秘書を装った女隊長がチケットを押さえたのでしょう。先頭車両だけを残して列車を切り離します。

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 切り離された残りがどうなったかというと、鉄橋の爆発で木端微塵。これで、先頭車両以外に乗っていた一般乗客全員の生存はまず絶望的です。多分、数百人規模で犠牲者が出ているはずです。

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 先頭車両はどうかというと、南部博士がギャラクター兵士に取り囲まれてホールドアップされており、他に騒ぐ一般乗客も居ませんでした。おそらく、先頭車両に乗っていたのは一般乗客に扮したギャラクター兵士がほとんどで、仮に関係ない乗客が混じっていたとしても、すでに殺されてしまっていたのでしょう。
 運転手はギャラクターに殺されていました。この時点で、生き残っているのは、南部博士、健、女隊長、配下のギャラクター兵士だけです。

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 ギャラクター兵士は健に倒されてしまいました。女隊長は脱出。
 先頭車両は、デブルスターが線路を爆破したおかげで、底なし沼へ。
 この時点で、先頭車両の生存者は、南部博士、屋根の上の健、円盤で逃げた女隊長の3人だけとなっていました。

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 シートベルトも無しにリニアモーターカーの速度で底なし沼に突っ込んだのだから、救助されたとしても車内にあちこちぶつかって重傷を負いそうなものなのに、無傷で助けだされた南部博士。博士ってば無意味に丈夫過ぎます。救出は沼の中で行われたのに、スーツもきれいなままなところを見ると、ゴッドフェニックスに乗り移るときの身のこなしも相当良かったのでしょう。Fで、なんでこんなに手強いんだという戦闘能力を見せてくれますが、その片鱗はこのシーンで既にあったということらしいです。

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 南部博士は、

私一人の命を奪うために、罪のない人達まで巻き添えにしたのか。

と言ってます。健と女隊長を別にすれば、博士以外の乗客は全員死亡です(たぶん)。
 数百人の死亡者発生のテロで、狙われたISOの偉いさんだけが助かったとなると、マスコミが殺到しそうですね。大統領が乗った航空機を爆破してみたら他の乗客が全員死んだのに大統領だけ助かってたみたいなモンですよ、これって。「なぜあなただけ助かったんですか」「助かった今のお気持ちは?」と、南部博士は質問攻めにされそうです。
 まあ、忍者隊のミッションは極秘だし、飛行機と違って列車では乗客名簿を作るわけじゃないでしょうし、目撃者が居ない荒野と沼地ですから、さっさと全員で撤収して、公式発表は「乗客全員死亡」だったのかもしれませんけど。どうせ警察の手に負えないギャラクターが犯人とわかっているわけだから、捜査に協力したってあんまり意味が無さそうですし。
 それにしても諸君のセリフがひどいです。

竜「ふうー間にあってよかったわい」
ジュン「全て作戦通りね、うまくいったわ」
甚平「冗談じゃないや。逃げたヤツもいるんだぜ」

 数百人規模で巻き添え食らった一般乗客のことは完全スルーですか?南部博士だけ無事なら他はどうでもいいと思っているのが丸わかりなんですが。

 そもそも、南部博士が素直にゴッドフェニックスで運ばれていれば、横断列車の乗員は全員死なずに済んだわけです。南部博士に対する直接の攻撃の巻き添えとして、最大の被害が出ているのがこの回ではないでしょうか。結果論を言えば、今回は、来たのがアンダーション長官の秘書に変装した女隊長だったので、ゴッドフェニックスで一緒に送ってもらっていたら、いきなり機密がバレてやばいことになっていたかもしれません。しかし、南部博士に、わざわざISOの職員と一緒に出かける必要があったとは思えないんですよ。アンダーソン長官の秘書が一緒でも調査の打ち合わせをする様子も全くなく、退屈がって寝ているだけでしたし。
 次から素直にゴッドフェニックスで送ってもらい、他のISO職員とは現地集合でということにしてもらいたいものです。