真木野聖さんの「コンドルの羽根手裏剣 ホームページ版」で紹介されていた101話のジョーの絵を拝見して、ああさすがにジョーファンだけあってすかさず愛情溢れる一瞬をキャプチャしておられるなあ、と思っていたのですが、ふと。

 ジョーは射撃の名手だが、これは別の意味で凄くないか?、と引っかかりました。

 DVDを引っ張りだし、撃つ直前の絵をキャプチャしてきました。真木野聖さんが編集元に選んだのとほとんど同じシーンです。

101 01

 これから撃とうとして狙いをつけているところです。
 これで本当に狙えるのか?と思ったので、手持ちのエアソフトガンを引っ張り出してきて実際に構えて確かめてみました。
 といっても、ジョーの持っているのと似た形のものは手元に無かったので、東京マルイのL96AWSを使いました。

Aws

 スコープはタスコのTR-X COMMANDERで、低めにマウントしています。L96AWSの方は私の体格に合わせて、ストック部分のスペーサーを1個外してあるので、メーカーの写真のものより若干短くなっています。撃つ時は、ストックの少し上に盛り上がった部分に頬をつけてスコープを見ることになります。
 このスコープなんですが、見る時は視線と光軸方向が一致していないと、視野が切られてしまってまともに見ることができません。また、目との距離が遠すぎても近すぎても、視野が狭くなって見づらくなります。
 一番見やすい位置でアイピースと目の間のおよその距離を測ってみたら、7cm〜8cmといったところでした。他の機種でもまあこんなところでしょう。射撃用のスコープは、双眼鏡のように、接眼レンズのアイピースに目をくっつけるようにして見るものではないのです。エアガン程度なら問題ないのですが、火薬を使う銃でスコープを目にくっつけて使ったら、撃った後の反動でスコープが目にぶつかって怪我をしそうです。

 上のキャプチャ画像に、スコープの光軸の線を入れてみました。

101 02

 スコープの中心の線とジョーの視線がきっちり一致しています。これなら狙えそうです。さすがジョー……と思ったのですが、ちょっと待て。

 ヘルメットのバイザー越しにこの位置では構えられないんじゃないのか?

 横から見た図はこれでよくても、他のシーンを見た限り、ヘルメットのバイザーは中央がかなり膨らんだ上、前方に飛び出しています。この状態で、丁度良い位置でスコープを真っ直ぐ見るのって至難の業じゃないでしょうか(汗)。どう見てもバイザーとスコープのアイピースが干渉します。冬のワンフェスで健のヘルメットを見てきて、バイザーの飛び出し具合がかなり嵩高いこともわかりました。忍者隊のヘルメットを被って射撃のために照準器やスコープを見るというのはかなり無理があります。
 ぎりぎりで何とか構えられたとしても、スコープとバイザーは多分接触している状態でしょう。引き金を引くと、リコイルのために、銃が勢いよく後退しスコープがバイザーに激突するのが確実です。何回も撃ってたらそのうちどっちか弱い方が壊れそうです。

 つくづく、射撃には不向きなバイザーです。

 こんなものをかぶって精密射撃ができるのだから、やっぱりジョーは射撃の天才なんだなあ、と、妙なところで関心したり呆れたり。

 諸君の中で、一番スコープを見やすい形なのは、竜のヘルメットですね。飛び出していなくて顔の上から下にほぼ真っ直ぐ降りていますから、射撃には楽です。

 鳥にこだわる余り、ジョーがかなり無茶する結果になっているわけですが、南部博士がそのへんどう考えているのか問い詰めてみたい気もします。