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ACT.6-ACT.7

ペガサスは振り向かずに、無表情な口ぶりで答えた。

「話がある。」

ペガサスは古葉を返そうとしなかった。オックスはペガサスの前に回りながら言葉を続けた。

「おまえ‥‥昨日の事…本気なのか?」

「どういう意味だ?」

「王子は星を再建する為に変えて来たんだぜ。」

「わかるもんか。ベガ星人に洗脳されたかも知れん。」

「今こそ俺達は王子を戦闘に団結を固め、星を建て直して行くべきじゃないのか…?」

その言葉が終わると同事に、ペガサスはスックと立ち上がった。

「…うるせえっ!俺の親父の死体がどこで見つかったか知ってるな?グレンダイザーの格納庫だぜ!そこからグレンダイザーは‥‥あいつは逃げちまったんだよ!そうさ!あいつは親父を見殺しにしたんだ!そんな奴を戦闘に団結を固めるだと?フッ…笑わせるな!」

「ペガサス!」

致すはペガサスの胸ぐらを掴んで引き寄せ、拳で頬を一撃した。

「ぐっ…!」

ふいをつかれたペガサスはブッ倒れる。

「野郎…!やりやがったな!」

ペガサスは身を躍らせて立ち上がる。オックスの顎にペガサスの拳が食い込む。

「ウッ…!」

オックスは体勢を崩したが足をふんばってこれを持ちこたえる。ペガサスが域に乗ってオックスに飛びかかる。が、次の瞬間、オックスが突き出した膝がペガサスの腹に決まった。

「うぐ‥‥」

この蹴りはかなりのダメージだった。ペガサスは両手で腹を押さえ、その場に膝をついてうずくまった。オックスが叫んだ。

「いいかよく聞け!肉親を失ったのはおまえだけじゃない!俺だって‥‥王子だってあの戦争で両親を亡くしているんだ!」

ペガサスは何も言わない。

「ペガサス…おまえは俺なんかより大衆をひきつける魅力がある。そんなやっかみ根性は棄てて、今までのように俺達みんなの‥…フリード星全体のことを考えて欲しいんだ。」

ペガサスは突然立ち上がり、その場を走り出した。

「ペガサス!」

オックスが叫ぶ。ペガサスはただ闇雲に走りながら、心の中で叫んだ。

(------俺の気持がおまえなんかに…おまえんかにわかってたまるか!------)

 

ACT.7 敵の出現

オックスはペガサスの一撃を食った顎を押さえながら、王宮地下のある部屋を目指して歩いていた。部屋の前に着き、ドアをノックする。ドアの向こう側から、声が返って来る。

「誰?」

エリーナの声である。