グレンダイザー放映40周年です。40年前の今日、第1話の放映がありました。

残念なことに私はリアルタイムでは1話を見損ねまして、3話からの鑑賞となりました。当時は夢中で見ていました。見損ねた回がいくつかあったので、再放送を楽しみにしていたのですが、いざ再放送が始まってみると夕方の早い時期で、既に小学校高学年になっていた私が帰宅する時間には間に合わず、結局見る事ができませんでした。東映ならフィルムを全部持っているに違いない、将来は東映に就職して全話見るぞ、と子供心に思っていました。放映が終わって暫くして、ロマンアルバムが出ているのを書店で見つけて即購入。最初に買ったアニメムック本となりました。

漫画雑誌を買ってくれる親ではなかったので、当時のテレマガ、テレランの展開を知らないままでした。コミックスの連載も知りませんでした

その後、親元を離れて大学に進学し、都会に出て来て、本屋で、永井豪版や桜多版のグレンダイザーのコミックスを買い、マジンガーZ大全集を買い……とぽつぽつと揃えました。ビデオデッキを買ったのが大学院の頃で、最初に借りたビデオが、東映まんがまつりのグレンダイザーと、3話ほど収録された抜粋版のVHSビデオでした。

そのうち、アニメ全話のLDBOXが出るようになりました。グレンダイザーが出た時に、すぐに買いに行きました。ほとんどそのためだけにLDプレーヤーも買いました。何とか全話見たいと思った願いが叶えられたのは、LDBOXを入手した時でした。

時代は変わり、DVD-BOXが出たり、設定資料を掲載したムック本が出たり、オークションで製作資料を直接入手できるようになって、いろいろ集めました。そうするうちに、イタリアとフランスで吹き替え放送されて大人気で、関連本も多数出ていたことを知って、買い集めるようになりました。設定と変わらないフィギュアも出るようになりました。良い時代になったもんだ。

放映40周年は1つの節目なので、今年は、海外での受容を探る、というのをテーマに、海外の当時モノのコミックス等の紹介に力を入れるつもりです。ムック本などで、イタリア・フランスでこんなのがでてるよ、という記事があっても、何が書いてあるかを紹介したものはこれまでにほとんどありませんでした。最近では、自動翻訳のおかげで語学の壁がだいぶ下がりましたので、積極的に解読にいそしみたいと思います。

その第一弾として、イタリアで出ていた週刊誌ATLAS UFO ROBOT GOLDRAKEのn.1の訳を作ってみました。リンク先の「内容を読む」からどうぞ。まだ意味の取り方の怪しい部分、間違っている部分も多々あるかと思いますが、何とか内容の見当が付くところまでがんばってみました。このシリーズは、TV本編の内容を大体忠実にコミカライズしています。本編の展開を大きく離れたACTARUSシリーズのような面白さはありませんが、ビデオの普及前に、放映内容を繰り返し楽しみたいという人達のニーズに応えるものであったのでしょう。



 フランスで、「tout sur les origines de Goldorak」という絵本が出ている。

Screenshot 01
 1980年に出た本で、中身はイラストに短い文が添えられた絵本である。海外マンガ紹介本で既に取り上げた。
 内容は、グレンダイザー設定本である。
 日本では、グレンダイザーの設定は、放映当時のテレビマガジンやテレビランドといった月刊誌で展開された。しかし、ネットもなく日本の子供向け月刊誌の内容などヨーロッパにはほとんど伝わらなかったであろう時代のこと、フランス人は日本での設定を知らなかったと思われる。日本では、Z、グレート、ダイザー、と順番に放映され、Zの主人公兜甲児がグレンダイザーにも出演するので、一続きの作品として受け取ることができたが、ヨーロッパではグレンダイザーの放映の方が先で、つまりマジンガーZの存在を知らずにグレンダイザーを見ることになった。
 この状況で、フランスで出た設定絵本なので、テレビ本編を見たフランス人が、設定は多分こうに違いない、と考えて作った本ということになる。つまりこの本の内容から、フランスの人達が、本編の内容をどう受け止めていたかがわかることになる。
 内容をいくつか抜き書きしてみると次の通りである。

  • グレンダイザー建造に先立ち、地球時間の19世紀に、ベテルギウスのFleeという星から生命が存在する星に対する学術調査を行った。調査団は地球の、日本の富士山の麓に着陸した。このとき、地球の侍が、角のある兜(グレンダイザーの頭部に酷似)をかぶって馬でやってきたのが記録に残った。
  • 地球に生命が誕生した頃、Fleeの科学者は宇宙の法則を既に解明していた。
  • Fleeの科学の大家Sambuk Nyiが、議会に向かってロボットを作りたいと言った。議会は、そんなもの役に立たないと思うけどまあ好きにすれば、状態で、開発が始まった。
  • グレンダイザーは独自の生命を持つ存在で、操縦者と一体となれる頭脳を備えている。
  • Sambul Nyiが、過去の生命探査の記録から、地球の侍の兜の形を見つけて、同じような形になるようにグレンダイザーの頭部を作った。
  • デューク(変身後の方)は目の色が青から緑に変わる。
  • デューク(変身後)は光の速さで飛んだり、壁を潜り抜けたりできる。
  • 宇門博士はアインシュタインに匹敵する知性の持ち主であるが、科学者としては微妙で他の科学者から叩かれていて、偏屈者と思われている。

 さて、イタリアで出たオリジナルコミックスのACTARUSの1巻から4巻までの巻末に、簡単な小説のようなものが掲載されている。出版されたのは1980年である。この小説の内容を読んでいくと、tout sur les origines de Goldorakと共通する描写が出てくることがわかった。
 地球に調査団(といってもロボット)を送ったのが600年前だったりするので、細かいところが少し違っているが、調査する→侍に遭遇する→侍の兜がダイザーっぽい→それをもとにダイザー頭部を製作、という流れは同じである。グレンダイザーを作った人の名前は、日本では設定されていないが、イタリア語の方でもSambuk Nyiとなっていて、偉大な科学者なので議会は好きにさせておいたという描写も共通である。グレンダイザーがあたかも生命体のような存在というのも書かれている。デュークの目の色や、あの戦闘服姿のときのチートな能力も同じであるし、宇門博士をアインシュタインになぞらえる記述もある。
 つまり、フランスとイタリアでほぼ同時期に出た「グレンダイザーのホントの話」の内容が、大体同じということである。日本には無い設定が、イタリアあるいはフランスの人によって考案されて、それが共有されていたように見える。
 なお、tout sur les origines de Goldorakの兜甲児についての記述は「宇宙飛行士として宇宙旅行の経験が豊富」「戦うことになったとき大介が甲児に人類のレベルを超えるような強力な技術を与えた」となっている。フランスでは、グレンダイザーの放映の方が先で、本編中に、甲児が宇宙服を着てロケットで打ち上げられて宇宙ステーションを作るシーンがあるので、マジンガーZのパイロットとしてではなく、優秀な宇宙飛行士として認識されたものらしい。ACTAUSの付録小説の方には、1巻2巻がベガ星によって探査機が被害を受けたのを大介と宇門がキャッチしているシーン、3巻がグレンダイザー開発の経緯とデュークの特殊能力、4巻はベガの事情で、甲児について特に記述はない。
 日本人から見ると、グレンダイザーの頭部はむしろヴァイキングの兜であって、侍の武具とはだいぶ違うのだけど、海外では侍として受け取られたらしい。



とりあえずワンフェス2015夏メモ

|2015/7/30(木曜日)-00:57| カテゴリー: 雑記
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戻って来てからばたばたしてたらまとめが遅れてしまった。とりあえずツイッターに書いたものをまとめておく。

まず今回の収穫はネビィラ中田工房さんと遭遇できたこと。松本ワールドの戦士の銃。ボルトアクションギミック付。これまでにも他のディーラーさんから1:1モデルは出ていたけど、ボルトが動くのはこれが最初だろうとのこと。かっこいい。
1

メタル・アクションのダイザーシューターにブラックバージョンが限定版で出るとか。これの隣にホバーパイルダーとマジンガーヘッドがあったが、手前に、透明ケースに入った他の製品があって、腕を伸ばして写真撮影したものだからブレてしまって失敗。
2

攻殻機動隊ARISE劇場版よりシュレディンガー。上半分がメタルのものも発売予定。実際にBB弾が撃てる。光学サイトはダミーだがピカティニーレール内蔵で、手持ちのダットサイトなど好きなものをつけられる。
3
4

お昼は、企業ブースのホールに行って、江戸まといさんの企画弁当。前回も旧日本海軍の食事再現弁当を出していたが、気づいた時には完売だった。今回は無事に2個ゲット。
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今回は容器が竹の皮じゃなくて弁当箱だった。このために作ったものらしい。おそろいの名刺ケースも購入。
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ど迫力のゲッターロボの巨大フィギュア。手は普通に握手できそうだし、トマホークは実用になりそうなサイズだった。しかしこうして見るとゲッターって何か典型的な日本の中年男性の体型してるように見えなくも無いw。
7
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オキシジェン・デストロイヤーと芹沢博士。隻眼になったシュタゲの岡部倫太郎に見えなくも無い。オキシジェンデストロイヤーが小さくてかわいい。キーホルダーで出ないかなあ。
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TOSUTAYAさんのハシビロコウ完全変形ロボット。そう来たか感満載。冬のWFには間に合わせたいそう。完全オリジナルだから、当日版権とる必要がないので、完成さえすれば出せるよねえ。上野動物園で売ればウケそう。
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バロック商會さん。ここの検閲済印は以前に買って、コミケのR-18本に押して使っている。そのことを話したらとても喜んでくれた。今回の新作は残念ながら完売。また冬にも出されるそう。
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HLPROのスーパーロボット大全書のグレンダイザー。来年1月発売予定。
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ガッチャマンとG-2号がとうとう発売。このシリーズのキャシャーンは持ってるけど良かったのでこちらも欲しい。戻って予約入れた。
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グレンダイザーギガのソフビ。やっぱりこれはガレキで欲しいところ。可動させたいのと、モールドがしっかりしてる方がかっこいいのとで。
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アルドノア・ゼロより。コスプレ衣装やDVDやアクセはあるのに、ロボットがほとんど無い。貴重な立体化。
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同じくアルドノア・ゼロより、スレイン・トロイヤード。
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戦利品の一部。シージェッター海斗。買おうかどうしようか一瞬迷ってたら、後ろから誰かが「海斗ください」。思わず私も「海斗ください」。そしたらラスト1個だった。前回の冬は逃した一品を今回は無事ゲット。
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戦利品の一部。工具類。ニッパーがだいぶへたってきてたので購入。
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今度はスペイザーとTFOのセットが出る模様。先に出た、ダイザーとダブルスペイザーのセットと合わせて揃えるとスペイザークロスできるw
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後はまあ材料などをちょこちょこ買って今年のワンフェスは終了。どこのディ−ラーさんだったか、鉄人28号の敵キャラ&敵博士のセットを出していた。ロボットは大きくて迫力があったが、博士フィギュアが小さくてカワイイ。むしろ博士だけほしい、と要望を出した。企画が進んだら連絡をもらえるということで、連絡先を残してきた。

岡山のプラ板使いさんの、N-ノーチラス号の企画案ガレキは完売で入手できず。今回が最後とのことで残念。



コミケ受かりました

|2015/6/29(月曜日)-03:54| カテゴリー: 創作, 雑記
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夏コミケ受かりました。
土曜日 東 ペ-30a

Actorsの翻訳本と、宇宙科学研究所のユニフォームをガチで作ってみた話あるいはダイナミック白衣本を作って持って行く予定です。

実は最近Ingressに嵌まってしまい、お外を歩き回る「健康的」な生活に励んだ結果、原稿する時間が……(汗)。ペルセポリス東北も終わったので、少しコミケ準備の方に力を入れることにします。



 久し振りにfrontier-lineサーバ経由でメールを送信しようとしたら、Relay Access Deniedエラーが出て送れない。この間、SMTPAuthを使うように設定して送信できることもチェックしたはずななのに。
 ネットで簡単に調べたら、

smtpd_recipient_restrictions = permit_mynetworks, permit_sasl_authenticated, reject_unauth_destination

はPostfix 2.10以降では使えなくて、かわりに、

smtpd_relay_restrictions = permit_mynetworks, permit_sasl_authenticated, reject_unauth_destination

をつかうべし、という情報を拾った。設定ファイルを書き直してデーモンを上げ直したがやっぱり送れない。
 よくよく調べたら、Thunderbirdの送信サーバの設定が、SSL/TLSを使うようになっていなかったし、パスワード認証も無しになっていた。送信サーバの設定を、SSL/TLS使用かつ通常のパスワード認証に設定しなおしたら何の問題もなく送信できた。



SMTPAuth導入

|2015/4/30(木曜日)-23:06| カテゴリー: コンピューターの使い方関係
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 以前、メールが送れないということを書き、サブミッションポートの設定とPOP before SMTPの設定で解決したと書いたのだけど、いつの間にかまた送れなくなっていた。dracdは動いていてくれるのだけど、送信しようとするとrelayできないというエラーになる。
 で、あきらめてSMTPAuthを導入することにした。SMTP認証の際、SMTP over SSLでユーザー名とパスワードを暗号化する。

 まず、Cyrus SASL2をインストール。


cd /usr/ports/security/cyrus-sasl2
make BATCH=yes WITHOUT_OTP=yes WITH_BDB=yes install clean

 次に、Cyrus saslauthd インストール。


cd /usr/ports/security/cyrus-sasl2-saslauthd
make BATCH=yes WITH_BDB=yes install clean

インストールできたら、


/usr/local/etc/rc.d/saslauthd start

で、デーモンを起動しておく。

 暗号化のためのOpenSSLをインストール。ソースをダウンロードして展開したディレクトリにcdした後、


./config
make
make test
make install

とやれば、


/usr/local/ssl/bin/openssl

にインストールされる。
 /etc/pki/tls/certsディレクトリが無いので作った後、


cd /etc/pki/tls/certs
/usr/local/ssl/bin/openssl req -new -x509 -nodes -days 365 -out mail.crt -keyout mail.key

を実行。いろいろきいてくるので、次のように入力。


Country Name (2 letter code) [AU]:JP
State or Province Name (full name) [Some-State]:
Locality Name (eg, city) []:
Organization Name (eg, company) [Internet Widgits Pty Ltd]:
Organizational Unit Name (eg, section) []:
Common Name (e.g. server FQDN or YOUR name) []:*.frontier-line.org
Email Address []:

 これが終わると、mail.crtとmail.keyができる。パーミッションを変更。


chmod 600 mail.key

セキュリティ証明書の作成。


/usr/local/ssl/bin/openssl x509 -in mail.crt -outform der -out mail.der

 次にPostfix本体の再インストール。一度make deinstallしてからmake reinstallとかするとうまくいく。


make WITH_SASL2=yes WITH_TLS=yes WITH_BDB=yes WITH_BDB_VER=41

で適当にインストール。
 portsから入れると/usr/local/sbin/postfixが動く。ソースから入れた時とディレクトリが違い、いろいろやってるとどっちかわからなくなるので要注意。

 もろもろの設定は次の通り。

/usr/local/etc/postfix/main.cfは、


myhostname = frontier-line.org
mydomain = frontier-line.org
myorigin = $mydomain
inet_interfaces = all
mydestination = $myhostname, localhost.$mydomain, localhost, $mydomain
relay_domains = $mydestination
alias_maps = hash:/etc/postfix/aliases
alias_database = hash:/etc/postfix/aliases
mail_spool_directory = /var/mail

とやっておいて、ファイルの最後に、SMTPAuthに必要な設定を追加。

smtpd_sasl_auth_enable = yes
smtpd_sasl_local_domain = $mydomain
smtpd_sasl_security_options = noanonymous
smtpd_recipient_restrictions = permit_mynetworks, permit_sasl_authenticated, reject_unauth_destination
broken_sasl_auth_clients = yes

さらに、TLSを使うための追加。

smtpd_tls_security_level = may
smtpd_tls_key_file = /etc/pki/tls/certs/mail.key
smtpd_tls_cert_file = /etc/pki/tls/certs/mail.crt
smtpd_tls_loglevel = 1
smtpd_tls_received_header = yes

添付ファイルの大きいのを受信できるようにするための設定を追加。

mailbox_size_limit= 102400000
message_size_limit = 51200000
body_checks_size_limit = 204800000

/etc/rc.confは、


saslauthd_enable="YES"
saslauthd_flags="-a sasldb"

を追加。saslauthdを自動起動するように設定。
postfixを最初に入れた時に変更した分


sendmail_enable="NO"
sendmail_submit_enable="NO"
sendmail_outbound_enable="NO"
sendmail_msp_queue_enable="NO"
postfix_enable="YES" 

はそのまま。

/usr/local/lib/sasl2/smtpd.confに、


pwcheck_method: auxprop

と書いておく。

/etc/periodic.confは、既に変更済みだが、


daily_clean_hoststat_enable="NO"
daily_status_mail_rejects_enable="NO"
daily_status_include_submit_mailq="NO"
daily_submit_queuerun="NO"

となっているのを確認。

/etc/mail/mailer.confは、


sendmail        /usr/local/sbin/sendmail
send-mail       /usr/local/sbin/sendmail
mailq                   /usr/local/sbin/sendmail
newaliases              /usr/local/sbin/sendmail

で、これは最初のインストールの時のまま。

/etc/make.confは、


PERL_VERSION=5.14.4
NO_MAILWRAPPER=YES
NO_SENDMAIL=YES

で、これも他のインストールで決めたまま変更なし。何も設定していないなら特に何かする必要は無いかも。

/usr/local/etc/postfix/master.cfで、以下の部分のコメントを外す。


smtp      inet  n       -       n       -       -       smtpd
  -o syslog_name=postfix/submission
  -o smtpd_tls_security_level=may

smtps     inet  n       -       n       -       -       smtpd
  -o syslog_name=postfix/smtps
  -o smtpd_tls_wrappermode=yes
  -o smtpd_sasl_auth_enable=yes

 smtp authユーザーを追加する。


saslpasswd2 -c username

で、登録したいユーザーをusernameのところに書くと、パスワードをきいてくる。
登録後は、


sasldblistusers2

で確認。この登録でデータベースができるので、所有者とパーミッションを変更。


chown cyrus:mail /usr/local/etc/sasldb2
chmod 640 /usr/local/etc/sasldb2

 /etc/servicesで、サブミッションポート587とSMTP over SSLのポート465がコメントアウトされていることを確認し、


/usr/local/sbin/postfix stop
/usr/local/sbin/postfix start

とやって、設定を確実に読み込ませる。

 デーモンが上がったら、


netstat -na | grep 587
netstat -na | grep 465

を実行し、この2つのポートをlistenしていることを確認する。

 TLSの動作確認は、


telnet localhost 25
してから、
EHLO localhost
STARTTLS
.

を順番に入力して様子を見る。

 今回、どういうわけか、newaliasesでできる/etc/aliasesがうまくpostfixに認識されず、データベースを開けないために接続が拒否され、外部からのメールが到達しないという現象にみまわれた。main.confで、


alias_maps = hash:/etc/postfix/aliases
alias_database = hash:/etc/postfix/aliases

と設定し、/etc/postfix/aliasesを書き換えたら


/usr/local/sbin/postalias  /etc/postfix/aliases

を実行するとエラーは出ない。メーラーデーモン共通で使えるaliasesでうまくいかない理由はよくわからない。

 Thunderbird側の設定は、
サーバ名:frontier-line.org
ポート番号:465
接続の保護:SSL/TLS
認証方式:通常のパスワード認証
で接続できる。

 なお、今回作ったTLSの証明書は、いわゆるオレオレ証明書なので、Thunderbird様から怪しいと怒られますorz。でもまあ、オレがrootでオレが設定してオレしか使わないオレ専用サーバなので、証明書もオレオレでいいんですよね。例外設定して警告しないようにしても問題なしです。



 mod_evasive入れたんで、ちょっとはDOS攻撃に強くなるかと思ったのだけど、それでも時々サーバが動かなくなる。OS自体は動いてるのだけど、swapを使い尽くして何もできなくなる。swap_pagerのエラーログが出続け、logrotateしてると、肝心のエラーが出始める直前の状態のログが流れ去っていたりする。原因究明のために、パソコンから端末を開いてtopコマンドを動かしっぱなしにしてみた。これだと、swapを使い尽くすと通信も激重になるので、端末画面にトラブルの状態がそのまま残る。
 その結果、原因はhttpdで、httpdの数はそれほどでもないが使用メモリが跳ね上がってるケースと、httpd1つの使用メモリはそれほどでもないが一度に大量に動いてメモリを食い尽くすケースの2通りが起きることがわかった。
 apacheからはプロセスの管理がデフォルトでeventになっているので、これを、PHPを使う場合のお薦めとされているpreforkに変更。
./configure –prefix=/usr/local/apache2 –enable-so –enable-mods-shared=all –enable-rewrite=shared –with-mpm=prefork
とやってから make install。
http -V
で、mpmがpreforkであることを確認。

 設定は、httpd.confで、extra/main.confとextra/mpm.confを見に行くようにしておいて、main.confでKeepAliveをOffにする。mpm.confは、
StartServers 5
MinSpareServers 5
MaxSpareServers 10
MaxRequestWorkers 12
MaxConnectionsPerChild 100
という、数を増やさず、接続回数100回で一度メモリを解放させるということにして様子を見ることにした。お行儀の悪いPHPが紛れ込んでもこの程度なら何とかなるかな。

 やってみた結果、まず、httpdのプロセスのSIZEが平均350Mくらいだったのが165M〜180Mに減り、WordPressの画像の多いページにアクセスしてもプロセスの数が無闇に増えることもなくなった。その分、アクセスが集中すると重くなるだろうとは思うが、最初だけ多少早くてもswapに落ち始めたらどのみち激重になって復活させるには強制リブートしかないので、それなら少しタイミングを外せばまた軽くなる方がましだろう。



先週末くらいからしばしばこのサーバが止まりまして、swap_pagerでエラー発生で、強制リブート以外に動かす手段が無くなります。

apacheのログを見てみると、WordPressのログインに連続して関係無いアドレスから連続アクセスがあったりして、まあよくあることだけど攻撃されてるなと。因果関係がはっきりしないのだけど、集中的な攻撃の後、FreeBSDがswap確保に失敗するということもあるようなので、DoS攻撃対策をして様子を見ようと思いました。

ApacheのDos対策モジュールというと、mod_evasiveが有名です。インストール記録もいろんなサイトさんにあるのだけど、実は罠が。Apache2.2までは検索して出てくるサイトさんのやり方でインストールができるのですが、2.4で同じようにするとエラーが出てインストール不可能です。2.Xで使える、と書いてあるのでつい信用して痛い目を見ました。どうも、2.4からApacheのAPI変更があったのがきいているようです。動かすには、ソースコードを何行か変更しなければならないのです。それで、探し回って、修正済みのものがhttp://sites.extremehosting.ca/mod_evasive24/で公開されているのを見つけました。

このファイルをダウンロードしてきて、/usr/local/srcに入れます。
tar zxvf mod_evasive_1.10.1_apache_2.4.tar.gz
で、mod_evasiveというディレクトリに展開されます。mod_evasive24.cが、mod_evasive20.cを置き換えたものになります。変なコードが仕組まれてないか、オリジナルのものとdiffで確認しましたが大丈夫のようです。
ウチでは、apacheは、/usr/local/apache2に入れているので、

cd mod_evasive
/usr/local/apache2/bin/apxs -i -a -c mod_evasive24.c

でインストールが完了します。

一応、インストールするにはapacheにmod_so.cが入ってないといけないので、

/usr/local/apache2/bin/apachectl -l

で確認してから作業します。

インストールが終わると、httpd.confに、

LoadModule evasive20_module modules/mod_evasive24.so

が追加されます。

動かすには、ログファイル出力先を用意します。どこに作ってもいいので、Apacheのログのところに入れることにしました。

mkdir /usr/local/apache2/logs/mod_evasive/
chown nobody:nobody /usr/local/apache2/logs/mod_evasive/

書き込めるようにファイル所有者を変えておきます。

httpd.confに次の内容を追加します。

<IfModule mod_evasive24.c>
DOSHashTableSize 3097
DOSPageCount 3
DOSSiteCount 20
DOSPageInterval 2
DOSSiteInterval 1
DOSBlockingPeriod 3600
# DOSWhitelist 127.0.0.1 テスト後にこれをコメントアウトし、ループバックアドレスは全部許可に。
DOSLogDir "/usr/local/apache2/logs/mod_evasive"
# DOSEmailNotify xxxxx@xxxx.jp ←拒否したIPアドレスをメール送付。
</IfModule>

これが終わったら、./apachectl graceful を実行して設定を反映させます。

./apachectl -M

を実行すれば、モジュールが組み込まれたことを確認できます。

動作確認は添付のPerlスクリプトを使って行います。

cd /usr/local/src/mod_evasive
chmod +x test.pl
/usr/local/src/mod_evasive/test.pl

を実行し、途中まではOKで、途中からForbiddenになれば問題なく動作しています。このテストが棲んだら、httpd.confのループバックアドレスのところのコメントを外し、ループバックについては全て信頼するという設定に変更し、再度、./apachectl graceful を実行します。どこからのアドレスを拒否したかをメールで受け取りたければ、コメントを外して送り先メールアドレスを書き込めばできるようです。うるさそうなのでやってませんが。