「上原正三シナリオ選集」を購入。
上原正三氏は、UFOロボ・グレンダイザーでも多くのシナリオを書いておられる。
 このシナリオ選集は特撮のシナリオがメインで、アニメは少ない。付録DVDにインタビューと、未発表原稿のpdfファイルが入っている。グレンダイザーのシナリオは収録されていないが、グレンダイザーのルーツともいえる「宇宙円盤大戦争」が収録されているのが、グレンファンとしてはオイシイ。
 本の内容は次の通り。

○第1部
オリジナルシナリオ「無風地帯」
「島の記憶」
しみるするぬーが「拜み」
ウルトラQ「OiL S.O.S」
ウルトラQ「化石の城」(準備稿)
レッドマン「怪獣用心棒(仮題)」(準備稿)
ウルトラマン「宇宙侵略基地」
怪獣ブースカ「怪獣兄妹」(準備稿)
ウルトラセブン「300年間の復讐」
ウルトラセブン「人間狩り」(決定稿)
怪奇大作戦「霧の童話」(決定稿)
怪奇大作戦「水棲人間」(決定稿)
怪奇大作戦「かまいたち」(決定稿)
恐怖劇場アンバランス「月下美人屋敷狂い(仮題)」
○第2部
柔道一直線「桜丘No.1」
どんといこうぜ!「急がば回れ」
紅い稲妻「稲妻の少女」(準備稿)
帰ってきたウルトラマン「二大怪獣 東京を襲撃!」(決定稿)
帰ってきたウルトラマン「決戦! 怪獣対マット」(決定稿)
帰ってきたウルトラマン「キミがめざす遠い星」(決定稿)
ワイルド7「時速200キロ心中」(決定稿)
ロボット刑事「水爆飛行船東京へ!」
スーパーロボット レッドバロン「レッドバロン火星に遭難」
ドロロンえん魔くん「妖怪父ちゃん」
イナズマンF「幻影都市デスパー・シティ」
走れ!ケー100「うるま島発銀河特急便」
ゲッターロボ「悲劇のゲッターQ」
がんばれ!!ロボコン「ギンギラリ!ロビンは星のお姫さま」
「宇宙円盤大戦争」
秘密戦隊ゴレンジャー「黒い超特急! 機関車仮面大暴走」
がんばれ! レッドビッキーズ「生命燃える音」
ジャッカー電撃隊「1ジョーカー!! 完全犯罪の死角」(改訂稿)
○第3部
宇宙海賊キャプテンハーロック「蛍・わかれうた」
スパイダーマン「華麗なる殺人マシーンへの変身」(準備稿)
バトルフィーバーJ「コサック愛に死す」
電子戦隊デンジマン「デンジ星の大悲劇」
燃えろアタック「死なないで! ゆか!!」
それゆけ! レッドビッキーズ「イチャモンとハンカチ」(準備稿)
太陽戦隊サンバルカン「女王最後の妖魔術」
宇宙刑事ギャバン「再会」
宇宙刑事シャリバン「人形は知っている イガ戦士の心の傷を」
宇宙刑事ジェンサー(仮題)「光る目」
北斗の拳「烈火逆流拳! 死すべき奴らが多すぎる!!」
巨獣特捜ジャスピオン「吼える銀河野生児」(準備検討用)
時空戦士スピルバン「女王が歌う悪魔のヘ短調」
○第4部
ウルトラマンティガ「ウルトラの星」(決定稿)
ワンダーQ「ホータル来い(仮題)」
ウルトラQ2001「キジムナー」
ウルトラQ dark fantasy「小町」(決定稿)
「M78星雲の島唄」

 ところどころに解説が入り、巻末に全作品リストが掲載されている。
 特典DVDは、インタビューとpdfファイルが収録されている。pdfファイルの内容は次の通り。

「収録作品解説」
ウルトラセブン ストーリー「スパイナー」
ウルトラセブン シナリオ「星の墓標」
ウルトラセブン 「300年間の復讐」箱書き(大箱)
ウルトラセブン 「300年間の復讐」箱書き(中箱)
ウルトラセブン シナリオ「300年間の復讐」(準備稿 )
ウルトラセブン シナリオ「逃げる死者」
ウルトラセブン 『怪奇大作戦』創作ノート
ウルトラセブン 『怪奇大作戦』創作ノート(見開き)
恐怖劇場アンバランス 未発表シナリオ「朱色の子守唄」
紅い稲妻 創作ノート
紅い稲妻 第1話「燃える手を持つ少女」(決定稿)
紅い稲妻 第2話「悪魔の風」(決定稿)
紅い稲妻 第3話「鬼の挑戦」(決定稿)
ジェットレディ 企画書 生原稿コピー
ウルトラQ倶楽部 未放送「風の咆哮」
ウルトラQ倶楽部 第2話「キジムナー」
ウルトラQ倶楽部 第7話「大怪獣ウカミ」(第3稿)
ウルトラQ倶楽部 第7話「最強・大怪獣ウカミ」(改定稿)
ウルトラQ倶楽部 第13話「怪獣千夜一夜物語(前編)ひとめぼれ」(準備稿)
ウルトラQ倶楽部 第13話「怪獣千夜一夜物語(前編)ひとめぼれ」(決定稿)
ウルトラQ倶楽部 第14話「怪獣千夜一夜物語(後編)1500万人の餌」(決定稿)

 本の最後のページに「活字で利用できない方のためのテキストデータ請求券」がついていた。配慮に感動した。せっかくDVDを出すのだから、全作品をスキャンしてpdf化したものを「上原正三全集」とでも銘打って、紙の本ではなくDVDで販売して欲しいと思うのは、やはり贅沢というものなのだろうか。pdfでもデジタル化してDVD形態なら在庫の管理は楽になるし、オンデマンド出版も楽になる(ほとんどデータをコピーするだけ)から、出版社にとってもリスクは小さいと思うのだけど。