こちらで紹介したフランス語バンドデシネの内容を紹介する。twitterだと数が増えるのでまとめを書くことにした。本を買って自分のペースで楽しみたい人は、本を読んでから見に来て下さい。


甲児は、愛着のあるTFO2号機があっさり壊されてがっかりしていた。が、部品を集めればどうにかなる、と気を取り直す。宇門と一緒に居た中尉は、甲児たちが博士に会える手はずがととのっている、と伝えて、ひかるが面倒をみていた患者を引き取った。

ひかるは、老人ホームにいる団兵衛がどうなったか気がかりで、吾郎に電話をする。吾郎は老人ホームに来ていたが、皆避難したのに団兵衛が見当たらないという。ひかるは、屋上に居るはずだと伝える。団兵衛は相変わらず、車椅子に乗ったまま宇宙人ウェルカムと叫んでいた。

場面が変わって軍の基地。オオタ将軍は宇門、甲児、ひかるを監獄に案内する。オオタ将軍によると、グレンダイザーが去って数年した後、戻って来たことをレーダーでキャッチしたが、グレンダイザーがどこに降りたかはわからなかった。大介を見付けたので包囲したが、大介が事情を何も語らなかったし当初は反抗的だったので、監獄に入れ、以後ずっとそのままになっていた、ということだった。オオタは宇門に対し、グレンダイザーで円盤獣と戦うように大介を説得するように頼んだ。

監獄の中で、宇門は大介と再会を果たす。大介は髪も髭ものびて、すっかりやつれていた。オオタは拳銃をひかるに向け、大介が戦うことを承諾しなければ撃つ、と脅した。

そこに、マリアが兵士に連れられてやってきた。銃を突きつけていたオオタをあっさり投げ飛ばし、銃を奪った。そのままオオタを人質にし、軍のチヌークを奪って、全員で基地から脱出する。オオタは、ひかるに拳銃をつきつけられていたが、途中で湖に落とされた。湖から上がったオオタが見たのは、奪われたチヌークが墜落し炎上、残骸となった光景だった。


とりあえずグレンダイザーチーム全員集合、の章。

大介とマリアがなぜ戻って来ていたのかとか、グレンダイザーがどうなったのかという謎を提示して終了。

団兵衛が牧場ではなく老人ホームに居る理由もまだ語られない。

まあ、グレンダイザーのような超兵器を野放しにはできないから、一体どこだと探すしか無かったのだろうが、オオタ将軍は仕事熱心な悪役になっている。ただ、何年も監禁しておいて、円盤獣が来たから戦ってくれというのも随分と虫の良い話ではある。

大介を見付けたのなら宇門博士呼べよ、と思わんでもないし、オオタ将軍、世捨て人になってたとはいえ宇門博士の居場所や消息を全く知らなかったわけでもなさそうなので、連絡ぐらいすりゃよかったのにねえ。

そんなわけで、感動の父子再会シーン↓。

Screenshot 02

オオタ将軍から銃を突きつけられておどされたひかるさん、ヘリに乗ってからは逆に拳銃つきつけて脅してたりして、相変わらずの「しっかり者」であった。

そんなこんなで、大介は暗いし、甲児は楽天的で前向きだし、ひかるはしっかり者で、マリアは鮮やかに登場して美味しいところを持って行き、宇門博士は変人のままで、団兵衛は宇宙人ラブ、吾郎はお父上を気にしている、と、それぞれの人生を歩んでも相変わらずな様子に描かれているあたりに、作者の愛を感じた。

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円盤獣の攻撃によって、倒壊寸前になった大学病院に、ひかると子供の患者が取り残されている。そこへ、甲児がTFOで救助にかけつけた。ひかると患者は窓からTFOに乗り移って脱出、直後に病院が倒壊する。逃げるために飛ぼうとした先に円盤獣が居た。TFOは発見され、ダブルミサイルで牽制しながら脇をすり抜けようとしたが、円盤獣の攻撃を受け、TFOは墜落してしまう。甲児は足に金属片が刺さって怪我をしてしまった。

ちょうど機甲部隊がオスプレイでやってくるのが見えた。が、救助にきたのではなく、国会を守りに来たのだった。円盤獣の攻撃を受け、機甲部隊はあっさり撃墜されてしまう。円盤獣は国会議事堂に接近し、中からベガ成人が降りてくる。

ベガ成人は、イロス・ド・アルケン、と名乗り、滅んだベガ星の師団の最後の将軍だと言った。かつて移住目的で地球を目指したがグレンダイザーに追い払われたので、今回は日本を7日以内に明け渡せ、でなければ全員殺す、というのが要求だった。

場面がかわって富士山麓の神社。黒い衣を着た宇門博士が、両側におけのついた天秤に水を入れている。そこに、オオタ将軍がやってくる。オオタ将軍は、宇門博士がノーベル物理学賞を断ったことに触れ、自分がなぜここに来たのかわかるかと問う。宇門は状況を把握していた。が、できることは何もなく、富士山麓の農民達は火山が爆発したら立ち去るだけだと言う。このままだと大勢が死ぬ、と言われた宇門は、提供できるのは3機のスペイザーだけだと答えた。スペイザーは全て壊したと日本政府に伝えたのでは、と驚く将軍に、安全のため嘘を言ったのだと宇門は言った。ひかると甲児を呼んで、ドリルスペイザーには自分が乗ることにしても数時間で負けるだろう、と。

すると、将軍は、そうはならないと行って、運んできた箱からデュークのヘルメットを取りだした。

神社の入り口あたりでは、将軍についてきた兵士たちが、移動販売のホットドックを食べていた。将軍は宇門を伴って入り口の鳥居のところまで来る。移動販売をしている女性の胸には、グレンダイザーに近づくと光る青い石の入ったペンダントがあった。


ひかると甲児は無事に助かり、宇門博士の消息がわかり、どうやらマリアもデュークも地球に居るようだ、ということを示したのが2章の内容。

舞台設定は、TV本編でデュークがフリード星に帰ってから10年後。ただし、ガジェットは現代(インターネットもスマホもある)。マジンガーシリーズは放映当時はリアル社会と同じ時間軸を共有する物語だったが、現実の社会の10年後の設定をそのまま持って来たたのでは、スマホどころかケータイも無いしインターネットも普及していないので、今の我々に響かないだろう。我々のおよそ40年間が、作品世界の10年ぐらいに圧縮されている。Mazinger Z Infinityと同様である。まあ、我々の時間軸に完全一致させたら、宇門博士や団兵衛は生きていてもよぼよぼの寝たきりで耄碌してるか、二人とも死んでいてもおかしくない年齢なわけで、活躍させるには10年語ぐらいが限界ではある。

10年あれば、キャラ達もそれぞれの道を歩むわけで、レギュラーメンバーの消息を明らかにして再集結していく過程が描かれている。

2章のタイトルはSEPT JOURSで、7日間、の意味。ベガにとっての新天地を新たに確保しようという話なので、7日間というのは、旧約聖書の創世記に由来するのだろうか。

このマンガでは、宇門はもう研究を続けていなくて、農作業の手伝いだかどこぞの修行僧だか(神社だから僧じゃないけど)な隠遁生活を送っている。こんな姿だったり↓。ほぼほぼ世捨て人と化してる。

Screenshot 01

ノーベル物理学賞授与の設定になっているが、宇宙人を養子にしたという理由でイグノーベル生物学賞の方が先に来そうな御仁ではあるw。

“patrouille des aigles”、とあるのは、フランス語版で、ダブルスペイザー、マリンスペイザー、ドリルスペイザーをまとめて呼ぶ時の呼び方。これに対応する日本での呼称は無い。

日本では、敵はベガ星に住むベガ星人からなるベガ星連合軍でトップは恐星大王ベガ、と、「ベガ」で統一している。フランス版では、ベガ星は”Stykadès”。王様の方は、”grand stratéguerre de véga”なので、ベガ大王のままである。

TFO2号機のミサイル発射シーン、”missiles alpha!”となっているが、これはフランス版でのダブルミサイルの呼称。TV版のTFOのミサイルは単に”Missile”. 2号機を作った時に、ダブルスペイザーに搭載していたのと同じミサイルを取り付けた、ということだろう。