SNIPER ELITE 4は何というか微妙なゲーム

|2021/10/12(火曜日)-03:09| カテゴリー: ゲーム
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今月のセールでTPSのSNIPER ELITE 4が安くなっていたので買って遊んでみたのだが、何というかゲームとして微妙な感じ。

舞台は第二次世界大戦のイタリアで、ナチスがうろついているのをプレイヤーが狩っていくゲーム。スナイパーエリートというだけあって、武器はスコープ付きのライフル、近接用の機関銃、拳銃を切り替えて戦う。他に、地雷やトラップも使える。一番の特徴は、ヒットすると効果が入って、スローモーションで弾丸が飛んでいき、敵キャラの解剖図みたいなのに当たってどの臓器を破壊したかが出るという演出。これは他に見た事がない演出なので面白い。体に命中すると広範囲に臓器を破壊しつつ、回転しながら貫通していくあたりは、現実の弾丸の振る舞いをよく踏まえている。

ただ、スナイパーゲームとして遊ぼうとすると、いまいちな感じ。一発撃つと敵が警戒状態になってPCを探し始める。しかも捜索に加わる人数が増えていくことが多い。ところがこのゲーム、数人相手でも撃ち合いになると一番易しいモードでやっていても射殺されてしまう。カバー状態で撃つといったことができないので、数人相手に打ち合うのが厳しい。結局、敵を狙撃するたびにちょっと遠くに逃げて、警戒レベルが下がったらまた狙撃して、を繰り返して、ちまちま敵を削るしかなく、時間ばっかりかかって面倒臭い。敵の位置はミニマップに出るけど、双眼鏡でしかマークできない。ドローンで上空から偵察できるゴーストリコン、鳥を飛ばして偵察するアサシンクリードに慣れると、俯瞰する手段がないというのは実はじわじわストレスになる。つまり、快適(?)な狙撃ライフを送れない。

格闘戦でも敵を倒せるのだが、忍び足の移動速度が遅すぎて背後から素早く近寄ってステルスキルするのが難しい。で、ステルス以外の格闘戦によるキルは必ず敵に音で気づかれて警戒状態になってしまう。発砲音が遠くまで聞こえるのはまあ仕方無いとしても、格闘戦は遠くの敵にはバレないシステムにしても良かったのではないかと思う。

このゲーム、普通にプレイしていると武器が全くアップグレードされないし、トロフィーもそんなにとれない。総じてレベルアップのハードルが高すぎる。マップを終わると評価されるチャレンジ項目みたいなやつも、普通にプレイしているだけでは全く取れない。レベルアップしなくても難易度が低ければクリアできるが、レベルアップして無双する楽しみはない。

ミッションごとにマップが決まっていて、そのエリアの出撃するのだけど、マップ内は広いのでまあそれなりに散策できる。が、マップの終盤まで行くと強制的にイベントが始まって、マップを追い出されて、次のマップでゲームを続けるかどうかの選択画面になってしまうことがあった。メイン目標を達成し、サブ目標をやる前に敵を狩ってスコアを上げようとしたら、移動経路の側に脱出場所があって、近づいたら当たり判定喰らってマップを追い出されて、サブ目標ができなかった。マップを出る前にこのまま探索を続けるかどうかを選ばせて欲しかった。

日本語の攻略サイトが無いに等しいし、海外の攻略サイトは最初に怪しいページに飛ばされそうになって使えない。ただ、書類などを探すクエストは金庫の中で、鍵を見付けられなくても爆破すれば開けられるし、その他の情報も比較的分かりやすいところにあったりする。謎解きはほとんど無い。

モチーフも演出もいいのに、敵に気づかれすぎて狙撃も格闘戦も快適ではなく、ちまちおびき出して倒していく手間だけかかるという、全体的に微妙な感じのゲームだった。