Fallout New Vegasが何とも微妙な件

|2017/4/10(月曜日)-11:43| カテゴリー: ゲーム
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Falloutってゲームが面白そうだなと気づいて、プレステでFallout4をやり、Fallout3をやって、Fallout New Vegasてのが3と4の間に出たということなので手を出してみたのだけど、こいつがまたゲームバランス的に何とも微妙。

選べる武器に格闘近接戦用のものと、中距離〜遠距離のピストル・ライフル系があって、プレイヤーキャラのスキルも好きな方に伸ばせるのが特徴のゲームで、4と3はライフルで無双するスタイルで遊んでいた。ところが、NVは遠距離武器が近接用武器に比べて弱く設定されている。強い武器もあるにはあるけど、手に入るまでに地味にキャップを稼がないといけなかったりする。

ところがそのキャップ(ゲーム内通貨)が序盤は不足しまくる。3とNVは武器に耐久度が設定されていて、使っているとレかして威力が落ち、完全に劣化すると使えなくなる。修理は、店などに金を払って頼むか、スキルと同種の武器を揃えて自分でやるかだが、序盤は、スキルポイントはなかなか上がらないし戦闘力も弱いからそうそう敵を倒して修理部品取り用の武器を手に入れるわけにもいかない。また、倒した敵の持ち物や建物内に配置された食糧や物品を拾って売ればキャップを稼げるが、序盤はすぐ重量オーバーしてしまい、たくさん運んで一気に売るというわけにもいかない。やっと増えたキャップが修理に食われまくって、新しい高性能な武器を買うところまでなかなか辿り着かない。

さらに、銃で戦うスタイルの場合、通常弾やAP弾といった複数のカートリッジが用意されている。敵にダメージ耐性(アーマーなど)がある場合は通常弾ではダメージのほとんどを食われてしまうので、アーマー貫通のAP弾で攻撃しないとなかなか倒せなかったりする。このあたりは、銃社会アメリカなら常識なのだろうけど、ゲームに持ち込まれても組み合わせが増えて面倒なだけになっている。

ネットで調べたらダメージの計算も凶悪なことになっていた。トータルダメージで計算するのではなくて、弾一発ごとにダメージを計算する仕様らしい。すると、ショットガンはトータルのダメージが大きくても、1個1個の弾によるダメージは小さいので、1個の弾のダメージから敵DTの値が差し引かれ、その後で弾の数だけ何倍かされることになる。連続で弾を叩き込んでも1発が小さいと、武器の性能表示通りのダメージがなかなか入らない。つまり、ショットガンやらミニガンやらの威力がだいぶ期待外れの結果になっている。

敵も強力なのが居る。ちょっとルートというか舗装道路跡を外れると、カサドレスというスズメバチの化け物みたいなのがいて、集団で襲ってくる。こいつが、動きは速いし硬いし、一回の攻撃で体力の1/3くらいを軽く持って行ってくれる。V.A.T.Sで狙ってもすぐにAPが切れてしまうし、そうなると集団で刺しにきてなすすべも無い。ともかく、序盤の武器では歯が立たない。

プレイヤーキャラの遠隔武器がイマイチになった分、コンパニオンは人間と人間以外を1人ずつ合計2体連れて行ける仕様になっている(Fallout 3とFallout 4は1体だけ)。コンパニオンの武器に劣化は起きない。しかも、コンパニオンが妙に強く、攻撃を受けてもなかなか死なずちょっとの間気絶するだけで、戦闘が一段落するとすぐに目を覚ましてくれる。連れているコンパニオンによって、コンパニオンPERKという、特殊能力を得ることができる。

射撃系でプレイする場合、まず、弾1個分の威力が大きくないといけないので、スナイパーライフルとアンチマテリアルを愛用することになった。中距離向けのスコープ付きオリジナル武器のオール・アメリカンも、そこそこダメージが入る上にV.A.T.S.の回数がとれるので使いやすい。一発の効果の高いライフルをもっていて、スポッターというPERKをくれるブーンさんと、エナジー系武器のED−Eの組み合わせが、なかなかバランスがとれている。近接戦闘主体のコンパイオンだと、狙い撃ちしてる前に飛び出して接近戦をやられると逆に面倒なので、中〜遠距離武器持ちを仲間にする方がどうもやりやすい。手持ちのエナジー系の武器は、まとめてダメージをたたき込めるレーザーガン(ユニーク武器)、レーザーRCW、ロボット向けのパルスガン(ユニーク)を予備で持つことにした。

敵に接近されても火力がコンパニオンと合わせて3倍になっていれば大抵はなんとかなる。また、FTした先で後ろから襲われるというのもあって、コンパニオンがいると即座に攻撃して倒してくれたりする。つまりNVは遠距離武器主体のスタイルでいくならコンパニオン必須。強敵カサドレスへの対処も、まず自分が少し先に出て、敵が気づいて追ってきたら全力で逃げる→敵がコンパニオン2体と戦って弱ってくる→離れたところから弾をブチ込む、の繰り返しで何とか対処はできている。たまにコンパニオンが刺されて気絶してるがw。

4はガウスライフルで中距離射撃無双するゲームだったし、3は中国ライフルで中距離からVATSでヘッドショットを決めまくって無双するゲームだったのだが、NVは、遠方に敵がいると分かった時点で狙撃で倒すか、コンパニオンに倒させて自分は先に逃げて後ろに隠れている、何とも情けない戦闘をするゲームになっている。そんなわけで戦闘の爽快さは3,4に比べてかなり減っている。

さらに、荒廃した世界が大小様々の集団に牛耳られている……という設定はいいのだけど、各派閥のクエストを受けて最後はどの派閥で終わるかを選ぶ&対立するとその後の派閥のクエストは受けられないか影響が出ることになっている。片方のクエストを受けて殺すことになる相手が別のクエストに関連していて、先に殺すとクエストを受けられないとか、いずれか一方しかか完了できない、というものが混じっている。せっかく金を出してゲームを買った側としては、受けられるクエストの数が減るのはちょっと……と思うわけで、その結果、クエストそのものをゲームとして楽しむ以前に、どういう順番で何をやれば一番たくさんクエストを受けられるか考えるゲームになってしまっていて、コレジャナイ感がある。派閥が多すぎてストーリーを作れなかったのか、クエスト内容は割と単発で、こなしていったからといって何か大きな謎がとけてくるといったものでもない。主人公は自分に鉛玉を撃ち込んだ相手を探す旅に出るんだけど、そっちは割とシンプルっぽいし、途中で派閥に対してやった悪行がチャラになるシーンが入っている。そうなると、それを利用しない手はないわけで、許してもらえる派閥のクエストを後回しにし、その派閥と敵対しそうな結果になるクエストを先に全部済ませよう、となるわけで、ますます本筋が進められず、サブクエストばっかりやることになる。どの派閥にも入れて敵対するも味方するもプレーヤーの自由、というのを目指した結果なのだろうけど、それなそれでうーむ……。

世界観や設定を程度共有していて操作法も同じでも、各勢力の入れ方と武器パラメータの調整次第でかなり別ゲーになるというのがよくわかるという意味で面白いゲームではある。



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