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18話:復讐!くじら作戦

 南部博士の性格が段々見えてきた回。

チェックポイント

  • クジラメカ登場。
  • ナレーション「科学忍者隊G1号ガッチャマンは、本来の職業であるテストパイロットの仕事を終えて、帰途についていた」
  • クジラ型潜水艦に向かって言ってはね飛ばされてほぼ全滅するクジラの群れ。
  • シャチからクジラの子供を助けて基地に帰還するが、敵は見失う。
  • シャチをあっさり射殺するジョー。
  • クジラの子供に方向探知器をつけて放す南部。
  • 地上の廃棄された設備の下に基地発見。
  • 侵入して爆弾をセットして脱出、基地とクジラ型潜水艦を破壊。
  • 甚平は最後まで子クジラを助けようとし、忍者隊は4人で脱出する。結局子クジラに助けられて無事な甚平。

今回の南部博士

  • 健「はい、こちらガッチャマン。どうぞ」
    南部「こちら南部。F海峡にかかる吊り橋とコンビナートが、何者かに破壊された」
    健「博士、今、燃える石油コンビナートの上空です」
    南部「よし。目撃者の報告によると、巨大なクジラが攻撃を加えたということだ」
    健「巨大なクジラ?すると、ギャラクターではないんですか」
    南部「わからん。ガッチャマン、ギャザーゴッドフェニックス発進せよ」
    健「ラジャー」
  • 南部「バカ者。何ということだ。君たちは一体科学忍者隊の任務を何と心得ているんだ。クジラの子供をかまっている間に、大事な敵を見失うとは。いいか、君たちがそのシャチの大群とやらと戦っている間に、私のもとには世界中から大変な情報が集まっていたんだ。クジラだ。巨大なクジラが何頭も出没し、各地の港や船を攻撃しているというんだ」
    健「まさか、そのクジラも」
    南部「そうだ。多分、クジラの形をした潜水艦だろう。もし、正体不明の潜水艦が発見されれば、各国とも注意を払うだろう。だが、クジラなら、たとえ見つかっても誰も怪しみはしない。クジラか潜水艦か見分けがつかん。ギャラクターはそこを狙ってきた」
    健「すると博士、その潜水艦は港や船を攻撃するだけの目的なんですね」
    南部「わからん。君たちのおかげで手掛かりを失ってしまった。君たちが連れてきたクジラの子供は、私が海に放してやった」
    甚平「え、放しちゃったんですか」
    南部「そうだ。小型の方向探知器をつけてな」
    健「小型方向探知器」
    南部「クジラの頭脳に潜む能力を充分に活かすのだ。必ず、何かを見つけてくれるはずだ。君たちより余程頼りになるかもしれない」
  • 健「あ、博士。レーダーに反応が現れました」
    南部「うーん。おかしいな。川を逆に上り、氷河地帯に入ってるぞ」
    甚平「あはは。あいつ、海に飽きて川で遊んでるに違いないや。かわいいなあ」
    南部「甚平、今はふざけてる場合じゃない」
    健「このへんの川は何十キロという幅がある。そして、人の入ったことのないような氷河地帯が至るところにあるんだ」
    南部「健の言う通りだ。そんな場所こそ、ギャラクターにとり大変都合の良い基地になるのだ。行け、科学忍者隊。成功を祈る」

感想・考証・議論

01.png 三日月基地内部。
背後の世界地図から、地球上の陸地の形はリアル世界と同じであることがわかる。国名は変えても、地形は変えないというのは、ガッチャマンシリーズに共通していた。
02.png 「ばかものー」と、南部博士のお説教開始。
ところで南部博士、忍者隊の諸君には、食物連鎖についてきちんと教育すべきだと思います。ジョー、子クジラを助けるために平気でシャチを撃ってましたが、シャチにしてみればいい迷惑。罪もないクジラを殺しまくったギャラクターはよろしくないですが、シャチは生きるためにエサを求めて集まってきたわけで、人間の主観で介入するのはどうなのかと。
03.png 他の4人は神妙な顔をしているのに、ジョーだけこの態度。
04.png  説教を続ける南部博士。
 このあとも、ほとんど顔だけのどアップが続きます。南部博士、声の調子がかなりきついし、感情が表に出ているなあ、と。
が、最初からソッポ向いてるジョーはともかく、健の返答の方も結構しれっとしていて、普段通り。
05.png 原因作った甚平は平気でふざけるし。
さすがにふざけてる甚平を睨みつける南部博士。
06.png 最後に出動命令。
「君たちより余程頼りになるかもしれない」という南部博士の発言的中で、子クジラが本当に基地を発見してしまったというオチ。
 ただ、よくよく見ると、説教は実は最初の方で終わっていて、後は対策方法を議論している。普通は「君たちより余程頼りになるかもしれない」などという発言は厭味で、このあともくどくどと説教が続くものだが、南部博士の場合は厭味を言ったつもりは毛頭なく、単に事実を指摘しただけだったのかも……。で、そういう南部博士の性格を忍者隊はよく知ってるから、最初の「ばかものー」のあたりで説教は終わりと判断して、博士の口調が多少尾を引くのもいつものことだしってんで、普通に受け答えしてたのかしら。
 どうも、南部博士というのは、他人のしでかした失敗よりも、自分が裏をかかれるとか出し抜かれるといったことの方がより気に障る人物らしいというのが見えてきた回でもある……。

 廃屋に健とジョーで乗り込んだ時の戦闘シーン。誰でも疑ってかかるジョーのおかげで健は命拾い。壁の拳銃にぶつかって銃の暴発で倒れるギャラクター隊員……はいいが、撃たれたひょうしに上着からギャラクターの丸いヘルメットが転がり出るってどうなんだと。そんなもの隠してたら、上着がふくれあがってあからさまに怪しいことになるが、そういうシーンではなかったような。そのヘルメット、どうやって隠していたんだろう……。他のシーンでは、丸いヘルメットというよりは布製の頭巾みたいな感じだったはずだけど。