パーソナルツール
現在位置: その他資料置き場 / gatchaman / 1話:ガッチャマン対タートルキング
コンテンツ
 

1話:ガッチャマン対タートルキング

Introduction

 敵味方ともに設定と、物語のフォーマットが示される回。

チェックポイント

  • アンダーソン「我々はあらゆる科学力を集め、無公害エネルギーの開発を急いでいる」
  • 「バード・ゴー」の掛け声で変身する健。
  • ナレーション「大鷲の健、科学忍者隊G1号、またの名をガッチャマン」
  • ナレーション「科学忍者隊は世界征服を狙うギャラクターの野望を打ち砕くため、南部博士が作り出した、正義の少年忍者のチームである。彼等の目的は、南部博士が発明した数々のマシーンを利用して、博士の指令により、ギャラクターの世界各国に散らばっている秘密基地を探り出し、本部を突き止めることだ」
  • 「バード・フライ」の掛け声でタートルキングに飛び移る健とジュン。
  • 5人の名前と変身後の姿、メカ順番に登場。
  • 健「ジュン、気を付けていけ。死ぬときは一緒だぞ」
  • ジュンがレーザー光線発生装置を爆破。健がタートルキングの入り口を開ける。
  • 怪獣ロボットの中にウランは無い。
  • 忍法竜巻ファイターで兵士を吹き飛ばす。そのあと分離して個別に戦う。
  • 掛け声無しにブーメランを投げる健。
  • ベルクカッツエと総裁X登場。
  • タートルキングの首だけ逃げる。タートルキングの胴体は爆発。
  • 脱出時に翼を挟まれる。科学忍法火の鳥で脱出。
  • 健「ジェネレーターをレッドゾーンまでアップ!」

今回の南部博士

  • 南部「わかっている。ギャラクター一味です」
  • 南部「そうです。私の調査では、おそるべき科学力を持ち、世界征服を狙う一団です」
    アンダーソン「なるほど。で、南部博士。そのギャラクターの本部はどこに」
    南部「それはまだ不明です。こちらから密かに探り出さねばなりません」
  • 南部「それは、ある時は5つ、ある時は1つ。実体を見せずに忍び寄る白い影。その名を科学忍者隊」
  • (どこかの司令室?)
    南部「ガッチャマン。今北上しつつある怪しい飛行物体をレーダーで捉えた」
    健「ええっ、博士、それは例の怪獣ロボット」
    南部「うむ、間違いないとみている。G1号、ギャザー、ゴッドフェニックス発進せよ」
  • 南部「怪獣ロボットらしい飛行物体はレーダーから消えた。しかし相手はギャラクターだ。油断はできんぞ」
  • 南部「怪獣ロボットは暴れ回る亀だ。一般市民もかなり殺されている」
    ジョー「亀の化け物だって?発見したらバードミサイルをぶちこんでやる」
    南部「いかん、科学忍者隊の任務は戦うことばかりではない。ギャラクターの本部を探し出すことだ。ジョー、早まるんじゃない。ガッチャマン、君は科学忍者隊のリーダーなのだ。任務を忘れて命令を破ることのないよう、充分気を付けて行動してほしい」
    健「はいっ」
    南部「科学忍者隊の諸君、成功を祈る」

感想・考証・議論

01.png 国際科学技術庁での会議風景だが、南部博士、髭が違ってます。どう見ても足りません。
02.png 正面はこんな具合なので、上の図はもっと太く塗っておかないと……。

 実写の東宝特撮映画を連想させる最初のタートルキング登場のシーンは文句無く凄い。70年代のアニメとは思えない出来。そっちに力が入りすぎて、逆に、ゴッドフェニックスの登場シーンが普通のアニメに見えている。

 忍者隊の方は戦ってる最中だから忙しいのはわかるが、南部博士の台詞が若干早口なのと、低音が充分入っていない。初回なので、どういう調子でやるか定まっていなかったのだろうか。アンダーソンについては「長官」と呼ばれているから一番偉い人、とわかるのだけど、南部博士の立場が今ひとつはっきりしない。会議自体は、各国代表が集まった、といった描写があるが……。

 「ある時は5つ、ある時は1つ。実体を見せずに忍び寄る白い影」は一体誰が考えたのだろう?会議の席で南部博士もそう紹介しているし、健も(現場で)そう名乗りを上げている。何と紹介しようかとか、現場で何と名乗ろうかとか、事前に台詞をせっせと打ち合わせしている南部博士と忍者隊というのを想像すると笑える。というかお前ら他に決めておくことは無かったのか。

 しかし、ウランを狙うって効率が悪いよなぁ。作品世界でも、我々の世界と同じ核燃料物質らしい。ってことは、一個所に大量に集めると臨界に達して大惨事になる。だから分散保管するしかなくて、せっかくクソでかいタートルキングで、これまたくそでかい貯蔵庫を狙いに行っても、置いてあるのはトランク1つ分で持って運べそうな量しかない、という……。臨界のことなんか知らない子供が説明無しにこのシーンをみたら「え、たったこれだけしかないの?」って思うんじゃないか。

 初回からバードミサイルを撃とうとして南部に止められるジョー。ミサイル撃ちたがるヤツ、という役割を最初から振られている。

 ガッチャマンのコードネームは健だけに与えられている。リアルタイムで見ていた時は、忍者隊の名前がガッチャマンだと思っていたが、きちんと見直すと健だけがガッチャマン。

 科学忍法火の鳥のシーン。
健「わかっている。かなりの重圧に耐えなければならないし、ゴッドフェニックスはばらばらに空中分解するかもしれない」
 開発者の南部博士が事前に全ての性能についてちゃんと試験をしていなかったから、初陣でしかも現場でテストする羽目になったって話だな。しかも、空中分解するかどうかの。デスマーチをやってるどこぞのシステム開発会社じゃあるまいし。重圧の方は仕方無いとしても、空中分解の危険はないところまでは、使わせる前に技術的に詰めておけと。会議の席では、既に対策法全て準備済みですみたいな口ぶりでいたくせに。どう考えても、名乗りの上げ方を打ち合わせするヒマがあったら、先にやっておくべきテスト項目だろう。戦いの途中で新武器開発をやってて、時間がなくて一発勝負という展開はありがちだけど、準備期間があってこれだというのは、南部博士の手抜きじゃないのかと。

 ウランは回収できず。後への伏線か?