ナディア一気見

|2012/5/6(日曜日)-02:30| カテゴリー: MOBILIS IN MOBILI, アニメ関連
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 GWなので「ふしぎの海のナディア」を一気見。実は放映当時には仕事の都合で見てなかったのだが見ておかなくてはと気にはなっていた。当時買ってたアニメージュの女性キャラ人気投票でナディアとナウシカの一騎打ちが長く続いていたし。

 話の方は、アトランティス人がてめぇらの都合で地球に来て人間作るとか生命いじくり回した後、仲間割れのクーデターで勝手に国が滅んだ後もその後始末で元王様と元宰相が埋もれた超兵器を掘り起こしてまでドンバチやりはじめて世界中大被害という、全地球規模の壮大なとばっちり話だった。
 海底二万里が原案ならもっとノーチラス動かしてほしかったし、ネモ船長の描写も欲しかったなあ。実は見てるとすさまじくおちゃめな船長。無人島編はえらくダレてるようなあ、と思ったが、wikipediaを見たら、スケジュール遅延により捨てる回を作ったと書かれていて納得。

 ネモ船長、ノーチラス号は軍艦ではないから自分を艦長と呼ばず船長と呼べ、と言い張るが、前半のノーチラス号は宇宙船「第二世代型惑星間航行用亜光速宇宙船ヱルトリウム」を改造したもので、しっかり武装している。魚雷撃ちまくっておいて軍艦ではないとするのはいささか無理があるような。それでもまあ普通の宇宙船だから百歩譲ってその主張を認めるとしよう。
 しかしだ。撃沈されたあとアトランティスの設備で助かり、Ν-ノーチラス号を発掘して再稼働させるのはいいが、こいつに至っては元の正式名称が「第四世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ヱクセリヲン」で、どう言い訳しても軍艦でしかないわな。しかも、ジャンに訊かれて「(元のノーチラス号の)生まれ変わった姿だ」ともったいつけてたけど、名前を継承しただけで、元のが大破して残ってないから掘り出した方に乗り換えただけだし……。造形はかっこいいのに出てきたと思ったらすぐ壊れて動かなくなってしまって残念な宇宙戦艦。登場が本当に終盤だから仕方ないんだけど。
 ネモ船長はアトランティス人の国タルテソス王国の国王だったのに、宰相ガーゴイルのクーデターと世界征服を阻止しようとして超兵器「バベルの光」を暴走させた結果タルテソス王国が滅亡する。ちょっとは手段を選ばんかい王様。
 ガーゴイルはというと「下等な人間どもめぇ」で態度は終始一貫してたが最後の最後にガーゴイル自身がアトランティス人でなくて人間だったことが判明するというオチ。最後にブルーウォーターが光り始めたとき、ネモが、その光の中ではアトランティス人しか生きられない、とガーゴイルに警告しているところを見ると、ネモ船長、とっくの昔にガーゴイルがアトランティス人ではなく人間だということを知っていた模様。国王と宰相の関係なんだから当たり前か。だったら先にネモが「お前人間な」って言っておけば、「人間はアトランティス人が支配するんだだだっ!」という理由でガーゴイルが世界征服を企むことなんかなかったんじゃないの。それを言わずに生き残りを集めてノーチラス号でガーゴイルと戦うって、元国王として元宰相の暴走にけじめつけようって腹づもりというか、むしろ他を巻き込んででも正面からシバキたいと思っていたとしか……。
 普通に考えると潜水艦を宇宙に上げても動けないだけで壊れはしないが、宇宙船を海に沈めたら圧壊するわけで、初代ノーチラスについては改造の方向を間違っているような。まあそのへんは宇宙から来たアトランティス人の超科学があるので良しとするんだろうけれど。
 と、まあ、やらかしてくれることがいろいろとアレな髭のおっさんのおちゃめキャラだった。

 もともと、小学生の頃からヴェルヌの「海底二万里」はかなり好きな作品だったし、ネモ船長(ヴェルヌの原作の方)は嵌まってたキャラだったから、アニメを見てそっちを思い出した。で、もう一度オリジナルを読みたいのでヴェルヌの小説の文庫本をamazonでぽちってみたり。

 ついでに、海底二万里の設定その他を借りて「リーグ・オブ・レジェンド」という映画(オリジナルはアメコミ)があると知ってそっちのビデオも入手して見たら、こちらは原作(続編)の設定が活かされていた。原作(続編)のネモ船長はダカール大公つまりインド人の王族で、イギリスの植民地支配から祖国インドを解放する戦いをするということになっているので、たっぷりの黒髭にターバン姿。えらくキレのある体術の持ち主で、操艦よりも格闘技の方が得意そうという意外な演出になっていた。

 こうなってくると他の作家が何を書いてるか気になって、ウォルフガング・ホールバインのオペレーション・ノーチラスの翻訳の方を注文してみた。これも海底二万里のパスティーシュということで以前から気になっていて、原著は全巻手元にあるんだが、英語じゃなくてドイツ語なもんで、読むのに時間がかかって仕方が無い。先を知りたくて翻訳も買った私はただのヘタレだなあ(汗)。

 万能戦艦に過去のよく分からん艦長が乗ってて冒険しながらレジスタンスをやる、って設定はキャプテンハーロックも同じ。ハーロックもヴェルヌの換骨奪胎と思っていいのかしら。

 まあ、いずれにしても海底二万里のシチュエーションはそそるものがある。いずれ何かアイデアが出せたらパスティーシュ書きたいなあ、と思いつつ……。

【追記】
 再放送のおかげで最近の感想サイトばっかり上の方に来るようになってしまったのだけど、本放送のあたりでいろいろ調べたファンの方のサイトのメモ。
http://www.yukkun20.com/nadia/index.html
http://chara.s17.xrea.com/
 元ネタなどはこちらを探すといろいろ出てくる。



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