グレン42話の宇門博士はなかなかステキだと思う。

 まず、研究所地下に新しいコンピュータを入れた後、電源に手をかけるがスイッチを入れられないシーン、あそこで宇宙空間の画像が出る。かなり明るいイメージだが、あれで正しい。リアルハッブルの画像もあんな感じである。

 本編では、研究所改造をみんなにも黙っていたらしい博士。ってこれって所員にも秘密かよ!
いや、もし所員に秘密でこの作業をやってたとすると、別荘でひそかにマジンガーZを組み立てた十蔵以上に難易度的にとんでもないと思うんだが。だって、毎日勤務している所員にばれずにこういう大工事をやってたとすると、どうやって隠してたんだ一体?つか、マジンガーワールドの博士って時々とんでもないことやってくれるよなあ。

 壊れたヘリポートが修復された様子がないのは、研究所の改造を優先してたからなのか?

 んで、攻撃されて地下に向かう宇門博士。以下、立ち上げ手順に沿ってまとめる。
 まず、メイン電源ON。やっぱりこれが基本でしょう。
 次に、カートリッジっぽいものを突っ込んでる。メモリーカートリッジか、この時代なら磁気テープか。紙テープ掛けなかっただけ進んでるというべきか、そもそもそんなんじゃ容量が足りなくて話にならんというか。多分これがOSとプログラムのロード。IPL(Initial Program Loader)って奴かな?
 何だか緊張してる宇門博士。実はバグの心配でもしてるのか?これで、途中でエラーが出たりコア吐いたり(ってOSはUNIXかよ!)したらアウトだからなあ……。まさかソフトウェアをメーカー任せにはせんだろうし、やっぱりシステム構築は所長本人の仕事か?。研究所の存亡を賭けたデバッグ兼実機テストなんて壮絶なことをやっているとか?
 次にパネルを開けて何かやってる。奥の配線が芸コマで萌え。ダイヤル回してますが、こんなところでアナログ制御?
 さらにボタンを順番に押す。何のボタンかラベル位貼っておけ。でないと操作ミスを誘発するぞ>所長。
 このあと、ボタンをあれこれ操作する宇門所長。かなり緊張してる様子。これって、途中でエラーが出たら最後だもんな……。

 冗談抜きである時期までのコンピュータはこういう感じだった。確か最初は部屋の電源ON,コンピュータのキースイッチ回してブレーカーみたいな大きめのスイッチONだったな。私も学生の頃はリアルでこういう作業をやった経験がある。IPLに始まり、手順を踏んで周辺機器とか全部つないで行く。LEDの点滅見ながら順番にスイッチをいじくり回すのな。途中のログは画面じゃなくてラインプリンタに出たりするし。ま、電源ONで自動的にHDDから立ち上がってくれるようになったのはもっと後の話なんだな。

 で、台詞が入る。
宇門「……できた!」
 バグは無かった模様。一発で動作するあたり、さすがだな。セッティングをする踏ん切りが付かず、直前まで悩んでいたところを見る限り、多分、ドライラン(机上検査)しかやってないはずなのに。やっぱ、宇研のシステムなんて多分特注品だし、業者に丸投げはせんだろうし。かなりの部分を開発したの、宇門博士本人じゃね?

宇門「行くぞ!」
宇門博士、(`・ω・’) シャキーン
 規模は全然違うけど、このシーン、実はとっても身につまされる。実際開発やってる時なんか、プログラム書いてコンパイラ通すときとか実行するときに「いっけー!」「たぁりゃ!」とか、かけ声かけること、あるんだよなあ。
 ほんで入り口の方の起動スイッチを拳を握って叩いて入れる。あ、ここで「プログラム・ドライブ!」と声が聞こえた人は手を上げて(^^;)ノ。いやそりゃ一応別作品だけども……。
 どっかの部屋の装置に灯が入って動作開始。形からみて、多分メイン動力室?コンピュータだとすると、何だかアルカディア号みたいなイメージなわけだが。動力系だとしてもデザインがいい。透過光カコイイ!マジンガー前2作はこういうデザインが出てこないよなあ。
 この回からファランクスを備えることになった宇研。ビーム砲による対空防御システムである。砲手(ガンナー)が居るわけじゃないので、多分自動制御だろう。コンピュータごと入れ替えないと制御が追いつかないわけだ……と納得。

 無事大介が円盤獣を撃破しても、「大介……」とつぶやきつつほとんど表情を変えない。最後のシーンに至っては、「実は、ずっと前から、この新研究所を密かに作っていたのだ。みんなには心配かけて済まなかった」とのたまったわけだが。それをああいうポーカーフェースで言うかぁ、普通……。大体その「密かに」って一体……。
 甲児やひかるもやってきて、大介と三人で大笑いしていても、宇門博士は笑わず冷静なまま。何か淡々としている。弓さんならこういうとき、一緒になって笑うよな、きっと。このへんに性格の違いが出てるなぁ。

 何だかね、この回って「すげぇシステム一発稼働させて、それでも舞い上がるでもなく淡々としている、技術屋としてかっこいい宇門所長」が思いっきりクローズアップされてる気がする。ということで、つくづく所長ファン必見の一話だなあ、と思った次第。



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