【再掲】IIの27話が……

|2010/6/21(月曜日)-03:06| カテゴリー: II
| コメントする

※この記事は日記帳に書いていたものの再掲です。読みやすくするためこちらにまとめておきます。

 IIの27話、「南部博士死す!」がいろんな意味でものすごいのでメモしておく。キャプ画像も多いので、表示が重くなりますからご注意ください。

 この回は前回からの続き。直前の回では、マントルエネルギー採取工場で爆発が起きて、南部博士が調査に行くことになる。同時に、南部博士の秘書のパンドラ博士が登場するんだけど、ジョーはギャラクターの回し者ではないかとパンドラ博士を疑っている。調査に向かった南部博士が撃たれたという連絡が入って……というところで「次回に続く」。そして今回の話です。

 まず、南部博士とパンドラ博士が調査に赴くシーンから。何も考えずに見ると、結構いい雰囲気で、南部君にもパートナーが出来たか、というシーンなんだけど、最後まで見ると最凶コンビ誕生のシーンだという……。

II-27-01.png

 それはともかく、撃たれて病院に担ぎ込まれる南部博士。医者が説明のために出した図がこれ。「小口径の銃のようなもので頭を撃たれています。この側頭部に弾丸の通った後があります。脳には達していないのですが、どういうわけか、脳波はひどく乱れていて、そのため我々も慎重に対処しています」だそうだが、とりあえず傷の位置に注目しておいてください。頭の側面で、しかも後ろの方に傷があります。
 なお、前回と、今回の前半に登場する、南部博士が撃たれて倒れるシーンは、諸君の想像図みたいなもので、実際に起きたこととは違っています。

II-27-02.png

 この回、南部博士の寝姿をたっぷり見れる回でもあるので、紹介しておきます。まず、運ばれていくシーン。

II-27-03.png

 寝てる南部博士のアップ。眼鏡は無い。かわいい……。
 南部君って、黙って寝てると人畜無害なんですよね(爆)。いやまあ、黙って寝てても人畜有害な方が希だろうとは思うんですが。
 それにしても南部博士が寝てる時ってろくなことになってません。初代じゃ猿の脳波にされて自爆装置のスイッチを入れかけたし、今回は問答無用で脳波を止められ仮死状態に。Fでは洗脳装置による頭痛で、一度は眠ったものの装置に操られて暴れ回って破壊の限りを尽くすし。

II-27-04.png

 心配して見守る諸君。
 それはともかく、上のX線撮影像を考えるに、どう見ても頭部にそれなりの怪我なわけで、包帯でも巻いてあげてほしいです。真面目に手当てする気があるのかこの病院は(汗)。

II-27-05.png

 南部博士が指揮を執れないので、パンドラ博士の指令で、怪しい電波(?)が出ているところに向かう諸君。ところが、途中でISOから「南部博士死亡」の連絡が入ります。引き返そうという諸君に向かって、任務続行を命じる健。でも、さすがに「南部博士〜!」と、動揺は隠せません。その時の健のイメージがこれ。健、こういう博士を想像してたみたいです。

II-27-06.png

 さて、このあたりから、絵的にも設定的にも暴走します。
 南部博士は実は仮死状態にされていただけで、南部博士が狙われていることを察知したパンドラ博士は、南部博士を病室から移動させます。その、移動させた先のベッドがこれ。どう見ても何かの儀式用の台で、サイドにはたいまつが立ってて炎が……。何ですかこのオカルトじみたベッドは(笑)。何で四隅にたいまつを立てて火を付ける必要があるんだか。インディジョーンズか何かで、これから生け贄にするか、はたまた復活の儀式をするか、って雰囲気になってます。ベッドというよりただの台です。

II-27-07.png

 パンドラ博士の説明によると「これはシンレーダーといい、サイキックパワーの制御と探知の装置で、わかりやすく言えば、心霊現象や脳波を増幅してエネルギーに変えるマシーンなの」……っておい。
 メカが出てくるところはいいとしても、このあと、サイキックバトルが展開。やっぱり、IIは「ムー」路線を走ってるような。小隅先生にいろいろ聞いて科学を入れる方向で考えたはずなのにねぇ。
 後ろの方の南部博士のベッド、隠されてるけど全体が見えるわけですが、何でその形なんですか……。天蓋付きのベッドにしろとは言わないけど、全体を見ても何だかなぁ。しかも、どっかから光が差し込んで南部博士だけ照らしているあたりが余計怪しいし。火は消えてるみたいだけど。ご神体扱いですか?

II-27-08.png

 上から見た図なんだけど、やっぱり何かの儀式用にしか見えません。階段で上がる台の上に、さらに固い材料でベッドを作って南部博士を寝かせている。エジプトの壁画で、ミイラを作ってる図があったんだけど、あれで使ってるベッドがちょうどこんな感じだったような……。怪我人の扱いとしてはどうなんだと。
 パジャマに着替えさせられて寝てる南部博士は珍しいけど。ところで眼鏡は何処へ?

II-27-09.png

 パンドラ博士の装置のアップ。どう見ても、どこぞの宗教団体の怪しいヘッドギアにしか見えません。

II-27-10.png

 パンドラ博士を疑って、一人駆けつけたジョーに交代してのサイキックバトル。「ガッチャマン」じゃなくて、「超人ロック」かよ!ってツッコミを入れたくなりました。
 それにしてもIIは「ムー」系のネタ炸裂です。6話でピラミッドパワー、14話でナスカの地上絵モドキと円盤、22話のストーンヘンジネタにUFOによるアブダクション、そして今回はサイキックバトル。小隅先生にSF考証を頼んで、科学を入れる方向で作ったって話だけど、一体どこが?と言いたくなります。

II-27-11.png

 復活した南部博士。心配かけて済まなかった、と平然としています。
 IIを見直して気付いたんだけど、ピントがやたら甘いシーンがある。明らかにピンぼけだろうという……初代とFではあんまり目立たなかったんだけど、IIの製作で何かあったんでしょうかね。

II-27-12.png

 実際に起きた銃撃シーンはこちらだった模様。
 パンドラ博士曰く「あの怪獣が博士の脳波を頼りに迫って来ることを知ったあたしは、一時的にでも南部博士の脳の働きを止めることを思いついたの。もちろん特殊な銃でね。しかも味方も欺いて。だって、あたしの予知したこのことは、誰にも信じてもらえないと思ったからなのよ」。怪物が襲ってくるのをパンドラ博士は「予知」して知ったと。そう言われてしまうとそれ以上追求のしようがないんだけど、「予知」って一体……。科学はどこへ行ったんだーっ!
 その上、誰も信じてくれそうにないから味方から欺いて南部博士の脳を止めたのがこの方法だ、というのは、どう考えてもぶっ飛び過ぎです>パンドラ博士。
 相手は普通の人じゃなくて南部博士ですよ。命は助かると考えていたのかもしれないけど、脳波が戻ってみたらパーになってました、って可能性は考えなかったのかしら。南部博士にバカになられちゃ、後々かなり困ったことになるわけですが。
 まあでも、さすがの南部博士もびっくりしたんじゃないかなぁ、採用したばっかりの秘書に事情も知らされないまま問答無用で撃たれたわけで……。「ええーっ、何で?」と思ってそう。
 ところで問題は傷の位置が謎だということです。上の方のX線撮影の図だと、横から撃たれないとああはならないわけで。「特殊な銃」だと説明してますが、脳波を一時的に止めるから特殊なんだという説明は納得するとしても、正面のこの位置から狙って、頭部側面しかも後ろの方に傷ができるというのは、別の意味で特殊過ぎる気がいたします。

II-27-13.png

 南部博士だってこれまでさんざん「敵を欺くには味方」ってな作戦をやってきてるわけで、同じコトをやった秘書をさらに信頼したふうではあっても、苦情を言った様子はありません。問答無用で頭を撃って脳波を止めるという乱暴な作戦に出ても、結果オーライで認めているご様子。まあ、今更文句を言っても自業自得というか。
 南部博士の偉いところは、自分に対しても他人に対しても評価の基準が一貫しているところではないかと。
 しかし、客観的に考えると、この二人が揃うと、双方天才の上、平気で味方を欺き、目的のためには強引な方法でも平気で採用するコンビ、ということで、もはや止める方法がないというか、止める人がどこにも居ない、最凶最悪のコンビじゃないのかと。ISOと南部博士が考慮の末に秘書を選んで、とんでもないのを連れてきちゃったみたいですね。まあ、パンドラ博士位の人でないと、南部博士の秘書は務まらないのもわかるんだけど。どう見てもGタウンもマントル計画室も、今後は「南部博士×2」のパワーで運営されそう。
 「私が選んだ秘書に間違いは無い!」と言いたげな視線で胸を張ってる南部博士が素敵です。いや、確かに間違ってはいないしお似合いだとも思うんだけどさぁ……。

II-27-14.png

 そして最後になって、「いいのよジョー、あなたこそ南部博士を救ってくれたのよ。そのサイボーグの脳が無かったら今頃は……」と、感謝の言葉に紛れこませて、ジョーがサイボーグであることをあっさりバラしてしまうパンドラ博士。
 驚愕する諸君にはかまわず、「そうだ、普通の人間ならとてもあのパワーには耐えられなかっただろう。おかげで、マントル採取工場の調査に戻れる。ありがとう」と、ジョーがサイボーグになってたという事実にはちっともこだわらず、あっさりスルーした上、マントル採取工場の方ばっかり気にしているらしい南部博士。ジョーはサイボーグでもまあいいや、というかむしろラッキー、と思ってるのが丸わかり。遠くを見つめた目は、既に事故への対処方法に考えを巡らせているあらわれでしょうか。本当にこの二人はいいコンビです。
 南部博士一人でも大変だったのに、それが2倍になって、周囲はたまらんだろうけど(爆)。
 いやね、この分だと、もし、ジョーから告白してたとしてもですよ、
ジョー「博士、実は俺の体はサイボーグで……」
南部「あっそう」(昭和の帝の口調で)
ってな光景が頭に浮かぶわけですが。ボスがこれで秘書がこれだと、ジョー、一人で悩んでいたのがアホみたいです……。まあ、こういうボスと秘書だから、サイボーグでも違和感なくお仕事できる職場になる、という面があるのでしょうけれど。

II-27-15.png



Recently:


Comments


Name

Email

サイト

XHTML: 次のタグが使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

コメント

*